今回は残念ながら前回OK判定にならなかったロードカナロア産駒をはじめ、ディープ、ルーラーシップといった人気どころの1歳馬を見ていきます。
リストの見方
まだこれから鍛練を積む1歳馬なので、1頭1頭詳細な血統背景ではなく、最初に全馬スピードサイクル判定による分類を行います。
・スピードサイクルOK →馬体も良ければ推奨
・スピードサイクルぎりOK
・スピードサイクルぎりBAD
・スピードサイクルBAD
・判定不能
の5つに分けます。
OKとBADはそのまま(走る走らない)の意味ですが、ぎりOKとぎりBADは
→その馬の誕生日が母のスピードサイクル境界日ギリギリに位置するので、OKがBADだった、あるいはBADがOKだったという可能性あり
の意味です。
よってどちらかといえば「ぎりOK」の方がコケて失敗する(ショックでかい)可能性が高く、逆に「ぎりBAD」が実はOKで思わぬ幸運をつかめることもあるでしょう。
馬体が良い、牧場評価高いなどの推し材料があれば、積極的に「ぎりBAD」までは狙っていけるかもしれません。
ぎりBADについては、こちらでも「狙えるぎりBADかそうでないか」を積極的にコメントしていきます。
またスピードサイクルOK判定の馬に限って、その馬の適性がわかる優先祖先と基礎体力値をご紹介します。
ロードHC1歳馬 東西人気種牡馬産駒 判定結果
【スピードサイクルOK判定の馬】
17 ジャズキャットの17(牡・鹿毛)
父 ジャスタウェイ
【優先祖先】 ジャスタウェイorハーツクライ
【基礎体力】 45(平均は50)
【適 性】 芝の中距離
高橋義忠厩舎 予定
クラブおなじみの牝系で、実はタバスコキャット(1991)等も出ている名門です。
10番の母レディアルバローザにも通じるファミリーで、あちらの判定基準とこちらの判定基準はいつも一緒になる間柄。
残念ながら今年は向こうだけがサイクル外れで、2頭とも「サクラサク」とはいきませんでした。
本クラブに多大な貢献をしてきた母ジャズキャットですが、すでに2回目のMAX活性期も過ぎており、さすがの私も年齢が気になります。
17歳を越えたら、普通はちょっと手出しできないでしょうね。
4代父のBarbizon(1954)の誕生日が古すぎて不明(これも古い牝系の弊害)なので、優先祖先はジャスタウェイorハーツクライと揺れていますが、写真で実馬を見ればかなりの確率で判明すると思います。
ジャスタウェイの方が明らかに白いものの面積が少なく(いちおう流星に両後肢白ですが)、ハーツは大流星や左後一白など特徴的な形を持つ産駒が多いですから。
【スピードサイクルぎりOK判定の馬】
2 キャサリンオブアラゴンの17(牡・父ロードカナロア・1日)
5 スピニングワイルドキャットの17(牡・父ロードカナロア・4日)
6 レディハピネスの17(牡・父ロードカナロア・2日)
11 ワイルドココの17(牝・父ディープインパクト・5日)
20 フェリスの17(牡・父エピファネイア・1日)
どれも相当に怪しい日付でして…まあこの中で走る馬は1頭いるかいないかなんでしょうね。
種馬が魅力的なので冒険してみたい気持ちはわかりますが、サイクルがこうもギリギリだと、いや〜手が出ませんわ。
【スピードサイクルぎりBAD判定の馬】
16 エルテアトロの17(牡・父キズナ・4日)
ぎりBAD判定がただ1頭なので、少し詳細な解説を。
本馬の牝系はMy Bupers〜ステラマリッドの一族。
早くからダイヤモンドビコー、アイルドフランスなど多くの優秀な牝馬を輩出、そこからミッキーアイル、また系統違いではハーツクライといった大物牡馬らにバトンをつないで来ました。
いまファミリー1番の出世頭といえば、先日毎日王冠を勝ったアエロリット(牝4・父クロフネ)になるでしょうか。
本馬の母エルテアトロはそのステラマリッド19歳時の産駒で、残念ながら劣性期により体力的な恩恵はありませんが、スピードサイクルだけはしっかり正しくつないでいます。
やや早生まれの母(1月29日生)なので、繁殖シーズンまっただ中に種付けをすると1年おきしか良いサイクルに入ってこない傾向があり、きょうだいの成績がイマイチなのもそこに原因の一端があります。
ちなみにひとつ上の兄・ロードリバーサル(牡2・父ハーツクライ)はぎりOK5日で、やっぱりというか苦戦中です。
本馬の優先祖先は父キズナそのものですから、うまくいけば芝の中距離で切れる脚を見せてくれるかもしれません。
あとはサイクルがもう4日ズレていれば、の話ですが…。
【スピードサイクルBAD判定の馬】
3 サウンドオブハートの17
4 シンメイフジの17
10 レディアルバローザの17
12 ハリケーンフラッグの17
13 カルディアの17
14 ヴィーヴルの17
15 ブリュネットの17
18 レディカーニバルの17
19 クィーンズトレイルの17
次回はロードHC1歳馬の最終回、中堅種牡馬編です。
けっこうなマイナー系もいますので、最後までどうぞお楽しみに。