頭数も多いターフは今年一番の難解戦 馬券は慎重に
▼ドバイターフ2018 基礎体力表
(ブックメーカーオッズ順)
ベンバトル (UAE) 41
ランカスターボンバー (IRE) 56
ネオリアリズム (JPN) 72
ヴィブロス (JPN) 53
トレスフリュオース (FRA) 44〜
モナークスグレン (GB) 44〜
リアルスティール (JPN) 41
ブレアハウス (UAE) 31
ウォーディクリー (IRE) 56
クロコスミア (JPN) 59
ディアドラ (JPN) 53
チャンピオンシップ (UAE) 47
ジャヌービ (SAF) 22〜
レシュラー(UAE) 22〜
プロミシングラン(UAE) 69
いちおう日本のネオリアリズム(牡7・堀厩舎)が指数トップだが、もう年齢的に体力のかなりの部分を使い込んできているし、直線が長いコースもどうかという点で不安あり。
また地元期待の1番人気候補ベンバトル(牡4・UAE・父Dubawi)は、冬から順調に使い込んできての体力値41がどうかという点がネック。
その下第2位に位置するのが、もっか最低人気のプロミシングラン(牝5・UAE・父ハードスパン)。
優先祖先は父ハードスパンで、2014年には日本のダーレージャパンSでも供用された。
ハードスパンはダンチヒの最晩年(27歳!)の産駒で、3冠レースやBCクラシックなどの一線級相手では善戦止まりに終わったが、距離を7ハロンに短縮したG1で唯一の勝利を収めている。
2代前のTurkoman(1982)の影響が強く、Turkomanも7〜12ハロンまで走れた距離万能馬だった。
プロミシングランは今までならG1では毎回足らない印象だったが、今年はことのほか調子がよく、冬にメイダンのG2を連勝。
ギリギリ3着くらいならあってもおかしくないところまで来たような気もする。
体力が横一線なら、オッズ下位からおもしろい馬が突っ込む可能性大なので、他馬も解説しておくと、
▼ジャヌービ (SAF) 、レシュラー(UAE)の体力値が22〜なのは、母系の誕生日がいまいちハッキリしないだけで、満点なら指数72まで伸びる馬である。大穴ならこの2頭も。
▼同じ理由でトレスフリュオース (FRA)、モナークスグレン (GB)も指数69まで伸びる可能性がある。とくにトレスフリュオースは差しタイプでもあり、人気次第でおもしろい。
頭数は少ないが抜けた馬がいないゴールデンシャヒーン
▼ゴールデンシャヒーン2018 基礎体力表
(ブックメーカーオッズ順)
ロイエイチ (USA) 13〜
エックスワイジェット (USA) 59
マインドユアビスケッツ (USA) 59
ジョーダンスポート(BRN) 44〜
マイキャッチ (UAE) 53
レイナルドザウィザード (UAE) 53
マテラスカイ (JPN) 44
シロング (UAE) 47
ワイルドデュード (UAE) 28〜
今回、ドバイの特集を書くにあたって気がついたことは
▼セン馬は軒並み体力値が低い
という点だ。
セン馬にすることによるメリットとしてよく「気性面の改善」が指摘されるが、もうひとつ「体力の強化」も重要なポイントに挙げられる。
一流どころで牡馬とセン馬の比較をすると、セン馬の方が明らかに体力値は低い傾向にある。
そこを海外ではよくわかっていて、丈夫でない牡馬をセン馬にしてみる流れができているのかもしれない。
セン馬を血統的に見る「必要性」が薄れるというのは、このようにもとの馬と全く違う馬を一から作り上げているから、ともいえる。
さてゴールデンシャヒーンは、ご覧のような大混戦であり、飛び抜けて高い指数の馬がいない現状だが、大まかな傾向として、なぜかきれいに指数順と人気順がほぼそろっているのも興味深い。
いちおうマインドユアビスケッツ(USA)、ジョーダンスポート(BRN)あたりは当日の気配コミで買ってみたい馬だ。