▼京成杯2018 勝ち上がったばかりのニューカマーに目がいく血統診断

既存勢力を買うことにあまり乗り気になれず…

暮れのホープフルSとの使い分けが難しいこの京成杯。

あのG1で勝てなかったからといって、同じ馬場で再戦は誰もが二の足を踏むもの。
すると勢い未勝利を買ったばかりの馬がここで人気になっても何らおかしくないわけで、事実、どうしても厩舎ブランドでのし上がる新興勢力に目がいくんであります。

 

奥は相当深いも最後は体力との戦い デルタバローズ

 

デルタバローズ(牡3・堀厩舎)
父Into Mischief
母父ハードスパン
鹿毛

Into Mischiefは米で活躍した早熟のスプリンター。
3冠戦には不出走ながら、主に7Fの重賞で走り、底を見せないまま種牡馬入り。きょうだいにG1馬がいる背景もあってもっと期待されていたと思うが、今のところ産駒成績は地味。

その父Harlan’s Holidayは世界的な名馬で、ドンHなどG1を3勝、ドバイWCでも2着に入った。
デルタバローズが距離をこなし、芝をこなす素地はこの祖父Harlan’s Holidayに求めるのが自然だろう。

祖父の母系は、AffirmedやHonest Pleasureといった毛色にも染まりきらずに残った鹿毛系統。距離万能の名馬Princequilloにさかのぼれる。

確かにデルタバローズの母系も鹿毛ではあるが、9歳時産駒を削除し、鹿毛でたどる先祖はどれもダートの大家。
しかも母父ハードスパンDanzigが27歳時!の産駒で、いかほどの影響もなかろうし。

唯一心配なのが、この馬も先日のエアアルマス同様、体力的にこれといった強さを継いでいないこと。とくに父系からはほとんど後押しを与えられておらず、若かった母の体力だけが頼みとなりそう。
Haloの5×4クロスも残ったままである。

 

もう誰かさんがダービーに行けると言ったとか言わないとか コズミックフォース

 

コズミックフォース(牡3・国枝厩舎)
父キングカメハメハ
母父ネオユニヴァース
鹿毛

こちらも未勝利を勝ったばかりで注目の逸材だが、血統的には残念ながら母9歳時の産駒で母系の影響は無く、簡素な配合。
しかし体力は満点に近いものを受け継いでいる。

ミクロコスモスは現役時いい脚が長く続かなかったが、その切れ味は相当で、乗る人を選ぶ牝馬だった。

これにてコズミックは鹿毛は鹿毛でもまったくのキンカメ牡馬と見ていいわけだが、このキンカメも実は父11歳、母10歳と体力的な恩恵のなかった名馬。

どの世代にも父母の世代間ズレ(年老いた父と若い母とか)がほとんどなく、バランス感覚は最高に近い馬だっただけに、ホント惜しい。

ミスプロの説明で何度も言うが、Mr. Prospectorとその父Raise a Nativeには、遺伝的関係はほとんどない。よってキンカメは巷でミスプロ系といわれながらも、自身はクロスの効いたNorthernDancerらの資質をより濃く受け継いでいる。

個人的にはヌレイエフかミエスクそのものと見たいが…。

コズミックフォースが将来のダービー馬なのか、皐月賞馬なのかは、このどちらの血が濃いかで決められるだろう。


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