今年からめでたくG2に格上げ
チューリップ賞がまだOP特別だった頃を考えると感無量だが、今年からなんと(というか遅きに失したか)この重賞はG2に格上げとなった。
これまで培ってきた実績と卒業馬たちの顔ぶれを見れば、納得の措置である一方、そろそろ一部重賞の格下げ、廃止などもあっていいのではないかと思う今日この頃。
本賞金を多く持つ、という行為は、その馬の成長度や競走生活に多大な影響、負担を生じるものであり、とくに2歳、3歳時は「階段を一歩一歩上がっていく」ような、もっとなだらかな賞金体系がないものかと思う。
クラシックが終わって、3歳重賞で3000万以上も稼いだ牝馬がたどる古馬の道って、決して平坦ではないからね。(古馬になって賞金半分の措置もあるけどさ)
でもそんなの関係ないレベルだラッキーライラック
だがことラッキーライラック(牝3・松永幹夫厩舎)に関してはそんな心配は全くない。
基礎体力は出走馬中でもダントツの「72」。次点の馬でも60そこそこだから、ここでは明らかに格上、いや3枚上の存在。
気の早い人は桜花賞より「オークスの距離は大丈夫か」なんて心配を始めるくらい、盤石の体制を敷いている。
それではオークスが大丈夫か血統表を見てみると、ラッキーライラックの優先先祖はもちろん、父のオルフェーヴル。
そしてオルフェーヴルは母系のノーザンテーストの影響が強いので「3度成長する」といわれた成長力に関しては問題がない。
そのかわり、二四という距離そのものは有利でも不利でもない「イーブン」なファクターだろう。
ノーザンテースト牝馬は全盛期でもG1ではちょい足らずの馬が多かったからね。
2番手以下はなんでもこいの大接戦
さてラッキーの馬券の相手をどうするか。
体力には自信のあるマウレア(牝3・手塚厩舎)に前走ちょっとミソがついたので(もとよりオークスで狙いたいと思っていた)、かわりにサラキア(牝3・池添厩舎)の名前を挙げておこう。
サラキアも各世代で母から十分な体力を受け継ぎ、有力馬の一頭ではあるのだが、3代母のザルデ(独)に関しては資料が足らず、良かったのか悪かったのか両方にとれるため、体力も流動的にしか判別できないでいる。
とはいえ、母系3頭から受け継いだ体力だけでもここで太刀打ち可能なくらい優秀で、これに少しでも上積みがあれば、この混戦から抜け出す可能性がある。
もしザルデがマックスに体力を伝えていれば、文句なく重賞級。
優先祖先はディープと3代前のタイガーヒル(来日経験あり)どちらの可能性もあり、気性さえまともならオークスでも距離をこなす素地はある。
最後におまけ。
今回登録だけで出走を見送った(脚部不安らしい)ダンサール(牝3・須貝厩舎・父ハーツクライ)も、もう少し追いかけたい馬。
というのは、この馬も3代母と4代母の出生が微妙。
マックスなら相当いい体力を継いでいるが、なにしろ2頭もわからない繁殖牝馬がはさまるので、ただの虚弱体質からゆうにOPクラスといえるくらいまで幅が広い。
しかし今週脚部不安で回避したということは、そうでもない?
それを確かめるべく、一人もう少し追いかけるのだ。