これからもちょっと難しい位置取りになりそうな春の古馬G1 大阪杯
最初の構想時から香港やドバイに負けじと無理矢理組んだ感のある古馬G1ではありますが、なにしろ日本ではここへピッタリ照準を合わせること自体が難しい。
香港やドバイは暖かいのでね。
将来的には現地で滞在することだってできるだろうし、そのほうが馬の調整も進むかもしれない。
何が言いたいかというと、日本の厳冬期の終わりに一流馬を始動させるのは、かなりのリスクがあるってこと。
さりとて大阪杯があるなら獲りに行かねば「何やってるんだ」とオーナーからは突き上げられ…。
その結果として得られるものが「大阪杯」と「ドバイシーマクラシック」「ドバイターフ」では、世界的な格に月とすっぽんほど違いがありますしね。
JRAは今まで通り春にG1を作らず、ドバイや香港でがんばってこいよ〜というスタンスでもよかったと思うんですが。
どうかき混ぜようが、最終的には「じゃあ、春の天皇賞どうするよ?」っていう聖域の話をしなくちゃならないんですから。
阪神大賞典や日経賞の寂しさを見るにつけ、いま手を付けなきゃならないのはそっち!と言いたい夢丸なんであります。
体力値的にはダントツで信頼できるのが4歳勢
▼大阪杯2018 基礎体力表
ミッキースワロー 81
ヤマカツエース 75
ペルシアンナイト 63
サトノノブレス 59
ヤマカツライデン 56
マサハヤドリーム 56
ダンビュライト 53
シュヴァルグラン 50(平均)
スマートレイアー 47
スワーヴリチャード 47
ウインブライト 44
トリオンフ 44
マルターズアポジー 34〜
サトノダイヤモンド 34〜
メートルダール 34
アルアイン 31
ゴールドアクター 22
高松宮記念と見比べるとわかるのですが、古馬の王道路線はちょっと体力的に見劣る馬が多いんです。
今まではG1皆勤賞のキタサンブラック(指数72)がいましたから、1強VS.その他大勢みたいな図式が成り立ちましたけど、あの名馬が抜けると残りはこんなもんです。
だから追いかける第2グループの方が先にガス欠やケガで戦線離脱しやすかった。
体力に欠ける馬は上手に「瞬間最大風力」を吹かせて獲れるところを獲る、そのかわり二番は効かない、のように付き合うのが得策です。
関東期待の星ミッキースワローが1番手
セントライト記念の剛脚が頭から離れないミッキースワロー(牡4・父トーセンホマレボシ・菊沢厩舎)が堂々指数トップ。
優先祖先は母父のジャングルポケットで、ジャンポケはもちろんその父トニービンの影響を強く受けている。
3本(ホントは4本)のNorthernDancerクロスも、父方の1本がノーザンテースト25歳時のもので活性がうんと低いため、あまり問題にならない。
もともと中山の二二という条件は「外回り」と呼ばれる特殊形状で、東京コースに実績のある馬が穴をあけることで知られる。
各カーブが緩く、とくに最終コーナーに突っ込む直前に十分スピードが乗って、決め手を発揮しやすい。
(余談だがG1ジョッキーのようなゲームで馬を操縦するとこれがよくわかる)
よって阪神の二千内回りはこの馬向きではないが、昨夏福島の特別戦で目の覚めるような末脚を見せている(単なる乗りへぐり?)ことから、中央場所阪神ならまだましに立ち回れるかもしれない。
秋のJCでは絶対に買いたい馬だ。
やっぱ重賞5勝はダテではないヤマカツエース
もし一口馬主になるなら、こういう馬をもってみたいヤマカツエース(牡6・父キンカメ・池添厩舎)が2番手。
いいですねえ、重賞をいくつも勝ちながらG1で「惜しい、惜しい」と何年も言い続けられる、これぞ一口オーナーの至上の喜びですぞ。
体力値を見ていると、こういう孝行馬に当たるから楽しいですね。
優先祖先は母父のグラスワンダーではないかと思うのだが、実は父キンカメの可能性も残されている。
いずれにしろ、代々活性の低い時期の種牡馬しか配合されていない珍しいタイプの活躍馬だ。
もしグラスワンダーが優先なら強めのNorthern Dancerクロスが残るので、トップに登り詰めるまでの闘争心には欠けるかもしれない。
距離万能で毛色が栗毛であることなどは、グラスワンダーの特徴そのものなのだが…。
大阪杯の大穴注目馬はなし! でもお知らせあり
しっかり立て直してくれば、マイルCSでいい思いをしたペルシアンナイト(牡4・父ハービンジャー・池江厩舎)もおもしろいと思うが、なにしろ上位で阪神の二千が合うのはヤマカツエースをおいて他にないので…。
となると、指数下位でも休み明けの馬などが突っ込んでくる大混戦が予想され、収拾がつかないので、自分はミッキースワローだけ買って見ていることにします。
さて今週は予告通り、血統表の見方を少しずつお話ししようかと思っていたのですが、な、なんと、ドバイWCデーがあることを忘れており…結局先週の4重賞よりレース数は多いじゃん!
…ええっと、また別のヒマな週にでもたっぷりお届けしますので、いましばらくお待ちください。
次回からはドバイ特集連投でいきます!