▼ダービー卿CT2018 体力値断然も中山向かないアデイインザライフ

決着タイム予想で荒れ具合がわかるハンデ重賞

ダービー卿CTが行われるこの時期の中山コースでは珍しく、良馬場ならマイルを1分32秒台で走る速力が求められる。

雨が降ったりスローで流れたりする年は大波乱があるが、荒れた良馬場程度なら本命サイドの成績はまずまず良い。

ただし、格上扱いだけ(前走G1戦とか重賞勝ち馬など)で人気になる馬はコケることが多いので、代わりに冬の条件戦を勝ったばかりの活きのいい軽ハンデ馬を上位にとる手もありそうだ。

 

ちょっと脱線気味にディープについて熱弁してもよかですか?

 

▼ダービー卿CT2018 基礎体力表

アデイインザライフ (57)  84
クラリティスカイ (57)     78
ストーミーシー (54)        66
テオドール (54)               66
ヒーズインラブ (55)         66
キャンベルジュニア (55)  56
ダイワリベラル (56)         56
ロジチャリス (57)            56
ソルヴェイグ (55.5)          53
マイネルアウラート (56)  53
サンライズメジャー (56.5) 47〜
ミュゼエイリアン  (56)    47〜
グレーターロンドン (56.5) 44
レッドアンシェル (56.5)  44
マルターズアポジー (58)  34〜
ゴールドサーベラス (54)  16〜66

 

体力値堂々トップは、新潟記念の勝ち馬アデイインザライフ(牡7・父ディープ・萩原厩舎)。

優先祖先は父ディープなのだが、この年のディープにはひとつ注意すべきことがある。

▼種牡馬の9歳時産駒は、活性マックスと活性ゼロの産駒が入り乱れる

たとえば2011年生まれのディープ産駒には、今回のアデイインザライフの他にも、ショウナンパンドラ(JC勝ち)、ミッキーアイル(マイルC勝ち)、マリアライト(宝塚記念勝ち)らがいて、これらの馬たちは、ディープのマックス活性値を継いでいる。

ところが11年生まれ活躍馬の中で、ディープの活性を全く引き継いでいない活性ゼロ馬がいる。

それは、ハープスター(桜花賞勝ち)である。

ハープスターは4月24日生まれなので、種付け日は5月末だったはず。ディープの誕生日は3月25日なので、9歳になって約2か月経過していたことになる。

種牡馬の一世一代マックス活性は、9歳の誕生日から約1か月間までで、あとはゼロになってしまう。
つまりハープスターに付けた種は9歳2か月のディープであったため、ある意味まったくディープでない種だった、ともいえるのだ。

なお余談だが、ハープスターの優先祖先はわずかに母父ファルブラヴであり、その前のトニービンとは僅差の違いしかない。

ファルブラヴは欧州産(IRE)でありながら、中山のJCや香港Cも勝った馬で、ハープスターが追い込み馬でも器用に小回りもこなしていたのは、この父譲りの性質といえる(トニービンではこうはいかない)。

ついでにもっと余談だが、これによりハープスターの血統表上のディープはゼロ扱いなので、将来(孫子の代まで)ディープ、サンデーのクロスを心配する必要は全くない
能力があってしかも種付けしやすい繁殖になるだろう。

 

ひえっ、さすがに脱線しすぎました! ごめんなさい。
同じことが今年の人気種牡馬でも言えるので、POG対策には必須の理論なんですけど、詳しく個別にはまた初夏にでもお話しいたします。

 

体力値でギリギリ推せそうなヒーズインラブら

 

アデイインザライフの体力値はホントに断然なのだが、人気と中山適性を考え合わせると、これはあくまで抑えに回したい。
来ても文句は言わないけど。

でもって2位のクラリティスカイ(牡6・斎藤誠厩舎)は、豊富な体力でG1勝ち後も長持ちした馬で、さすがにもう盛りは過ぎた印象。

 

じゃあってことでさらに下を見ると、少しおもしろそうなのが、ヒーズインラブ(牡5・藤岡健一厩舎・父ハービンジャー)。

去年もこの時期に中山の準OP春興Sで強い勝ち方(1分32秒5、上がり33秒2)をし、ちょっとおもしろい馬だぞと思っていたのだが、中1週で臨んだ谷川岳Sが無理だったのか、その後は休養ばかり。

やっと今冬に入って4→3→2→1着と判で押したように調子を上げ、前走準OPを「2度目の」卒業。

とにかく中山での弾けっぷりがいいので、ここでもやれないかと思っているのだが。

優先祖先は父のハービンジャーの可能性が高いが、3代前のRobyn Dancerという馬の活性がさっきのディープといっしょの理由で、ゼロかマックスか判然としないため、母父のIncludeという米国馬が優先の可能性もある。

父ハービンジャーは日本では距離持つというより、なぜか時計がかかる馬場が大得意だけの種牡馬になってしまい、ペルシアンナイトなど、マイラーっぽい中距離馬も多く出している。

逆に母父Includeは、ピムリコスペシャルH(G1)など9ハロンあたりを得意とした快速トラックランナーだから、むしろヒーズインラブの祖先としては、こっちの方が合点がいく。

 

なお同じ体力値でストーミーシー(牡5・斎藤誠厩舎)もいるが、こっちは現時点でやや東京向きの印象なので、アデイ同様、3着などの押さえまでにしておく。手広くいくならお忘れなく。


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