今回ご紹介する種牡馬3頭の立場にはそれぞれ大きな違いがあり、
・ルーラーシップ…活性ミニマム期
・キズナ…高活性もMAXはこれから
・ノヴェリスト…2018年種付けがMAX期
という分類になります。
つまりルーラーシップ産駒にはすでに父似が少なく、ノヴェリストは父の系統だけを見ればよく、キズナはその中間、といった感じです。
ノヴェリストは一部に「導入は失敗だったのでは?」という声もありますが、確かに17〜18年のここ2年間が勝負どころになります。
過去にはハービンジャーの「MAX期驚異の巻き返し」もありましたので、いま一度ノヴェリストのポテンシャルに注目すると美味しい馬券?馬主ライフ?にたどりつけるかもしれません。
リストの見方
まだこれから鍛練を積む1歳馬なので、1頭1頭詳細な血統背景ではなく、最初に全馬スピード判定による分類を行います。
・スピードサイクルOK →馬体も良ければ推奨
・スピードサイクルぎりOK
・スピードサイクルぎりBAD
・スピードサイクルBAD
・判定不能
の5つに分けます。
OKとBADはそのまま(走る走らない)の意味ですが、ぎりOKとぎりBADは
→その馬の誕生日が母のスピードサイクル境界日ギリギリに位置するので、OKがBADだった、あるいはBADがOKだったという可能性あり
の意味です。
よってどちらかといえば「ぎりOK」の方がコケて失敗する(ショックでかい)可能性が高く、逆に「ぎりBAD」が実はOKで思わぬ幸運をつかめることもあるでしょう。
馬体が良い、牧場評価高いなどの推し材料があれば、積極的に「ぎりBAD」までは狙っていけるかもしれません。
ぎりBADについては、こちらでも「狙えるぎりBADかそうでないか」を積極的にコメントしていきます。
またスピードサイクルOK判定の馬に限って、その馬の適性がわかる優先祖先と基礎体力値をご紹介します。
キャロットC1歳馬 ルーラーシップ・キズナ・ノヴェリスト産駒判定結果
【スピードサイクルOK判定の馬】
今回ご紹介するOK判定馬はすべて、
→母の活躍を「OK判定」とみた上での仔の「OK判定」
ということになります。
つまり母たちが揃いも揃ってみな「ぎりBAD判定」なんですね。
まずはその点をご承知おきください。
中央で3つくらい勝っていても、裏判定とされる牝馬は星の数ほどいますので。
45 イストワールの17(牡・鹿毛)
父 ノヴェリスト
【優先祖先】 Night Shift(1980)
【基礎体力】 69(平均は50)
【適 性】 芝のマイル〜
47 サンブルエミューズの17(牡・鹿毛)
父 ノヴェリスト
【優先祖先】 Night Shift(1980)
【基礎体力】 81(平均は50)
【適 性】 芝のマイル〜
ノヴェリストはここまで種付けされた4代の種牡馬中、唯一Night Shiftだけが優性期に属します。
Night Shiftは自身の競走成績こそさほど振るいませんでしたが、種牡馬入りしてからは予想外?の好成績を収め、
・Daryaba(仏オークス、ヴェルメイユ賞)
・In the Groove(愛1000ギニーなどG1を4勝)
・Azamour(KジョージなどG1を4勝)
らの一流馬を輩出しました。
配合次第で距離に融通の利く系統で、芝のマイルからクラシックまで幅広くこなします。
幸い2頭ともに体力面では相当のアドバンテージが見込めますので、あとは母が「OK判定」であることを祈るばかりです。
50 サトノジュピターの17(牡・鹿毛)
父 ルーラーシップ
【優先祖先】 Slewpy(1980)
【基礎体力】 66(平均は50)
【適 性】 芝orダートの中距離
父が活性ミニマム期なので、優先祖先は母の系統をたどります。
中でも母母父エリシオのラインが最も活性が高く(その父Fairy Kingは劣性)、母から5代前祖先のSlewpyという馬が本馬の優先祖先にあたります。
このSlewpyという馬、米国でダートのG1を2勝している一流馬なのですが、リステッド競走(キングストンS)では芝も難なくこなしています。
よって本馬も切れ味には欠けるものの、芝ダート兼用の健康優良児というのが、目下の評価になります。
長く楽しみたいクラブ馬としては一番面白い存在かもしれませんね。
【スピードサイクルぎりOK判定の馬】
55 カメリアローズの17(父 キズナ)
本馬はダローネガ(父ダイワメジャー)の下にあたりますが、兄がスピードサイクルのちょうど真ん中に位置していたのに対して、妹はわずか5日ばかりサイクル内に引っ掛かっているだけ。
位置自体は初期で理想的も、本当に入っているかどうかは天のみぞ知るところ…です。
【スピードサイクルぎりBAD判定の馬】
52 クロノロジストの17(父 ルーラーシップ)
54 パラダイスコーブの17(父 キズナ)
残念ながらどちらの馬もOK判定に復帰したとしても、サイクルの後半に位置するので過度な期待はできません。
【スピードサイクルBAD判定の馬】
46 ディアデラノビアの17
48 ゼマティスの17
49 ドルチェリモーネの17
51 プリンセスカメリアの17
【どうしても判定不能な馬】
53 ストールンハートの17
次回金曜はいつもの通り新馬戦展望、そして来週1発目にジャスタウェイ、ダイワメジャー、ハービンジャー、ブラックタイド産駒特集となります。
そのあとは残りの「1種牡馬1産駒」グループをまとめてご紹介します。
どうぞお楽しみに。