夏のローカル2歳ステークスが3場とも終わりましたね。
いよいよ2歳戦の舞台は中山・阪神に移り、坂のある難コースで実力が問われる新馬戦となります。
ここから暮れの2歳G1までは3か月しかありませんから、いかに消耗なく本番を迎えるか、またそれに応えるだけの基礎体力があるのかどうかが、血統を見る者として知るべきポイントになります。
リストの見方
まだこれから鍛練を積む1歳馬なので、1頭1頭詳細な血統背景ではなく、最初に全馬スピードサイクル判定による分類を行います。
・スピードサイクルOK →馬体も良ければ推奨
・スピードサイクルぎりOK
・スピードサイクルぎりBAD
・スピードサイクルBAD
・判定不能
の5つに分けます。
OKとBADはそのまま(走る、走らない)の意味ですが、ぎりOKとぎりBADは
→その馬の誕生日が母のスピードサイクル境界日ギリギリに位置するので、OKがBADだった、あるいはBADがOKだったという可能性あり
の意味です。
よってどちらかといえば「ぎりOK」の方がコケて失敗する(ショックでかい)可能性が高く、逆に「ぎりBAD」が実はOKで思わぬ幸運をつかめることもあるでしょう。
馬体が良い、牧場評価高いなどの推し材料があれば、積極的に「ぎりBAD」までは狙っていけるかもしれません。
ぎりBADについては、こちらでも「狙えるぎりBADかそうでないか」を積極的にコメントしていきます。
またスピードサイクルOK判定の馬に限って、その馬の適性がわかる優先祖先と基礎体力値をご紹介します。
サンデーR1歳馬 関東ルーラー・ジャスタその他産駒判定結果
【スピードサイクルOK判定の馬】
126 ジュエルオブザナイトの17(牡・黒鹿毛)
父 ジャスタウェイ
【優先祖先】 ハーツクライ
【基礎体力】 47(平均は50)
【適 性】 芝の中距離
古賀慎明厩舎 予定
古賀厩舎はサンデーR2頭目の推薦でしょうか。
毎年実に堅実な厩舎成績で、なるほど今までもサンデーRさんの馬がよく走っていますね。
母ジュエルオブザナイトの産駒はとても優秀で、
Evening Jewel(米G1勝ち) 07.2.26 き×
ディープジュエリー(吉田勝己氏所有) 12.5.16 ぐ○
ジュエルインザサン(シルク) 16.3.8 ぐ× →BAD
ジュエルオブザナイトの17(サンデーR) 17.3.29 き× →OK
4頭のきょうだいのうち本馬を含む3頭がサイクル内にきれいに収まり、まずまずの活躍を見せています。
残念ながらシルクさん所属の16年産駒は「裏判定」ですが、本馬はサイクルの後半ながら1年でまた表に復帰しています。
母の血の中では母父のGeneral Meeting(1988)がMAX活性で、ちょっとでも弱い活性の種牡馬を付けようものならすぐにシアトルスルーのダート適性が出てしまい、なかなかに相手を選ぶ牝馬です。
また母の仔出しがあまり良くないので、本馬はそろそろファミリーの総決算ということになるかもしれません。
【スピードサイクルぎりOK判定の馬】
120 シーズアタイガーの17(5日・父ダイワメジャー)
122 リビングプルーフの17(4日・父ルーラーシップ)
128 アイスフォーリスの17(4日・父エピファネイア)
5日、とあるのは良いサイクルに5日だけ引っ掛かっているという意味です。
実際にもう5日種付けが早かったり遅かったりすればBAD判定なので、そこは賭けになります。
【スピードサイクルぎりBAD判定の馬】
121 モルガナイトの17(5日・父ルーラーシップ)
123 リビアーモの17(4日・父ルーラーシップ)
2頭とも名牝系(そしてサンデーRゆかり)の出身なので、馬体を見られる方なら出資可能だったかもしれませんね。
そして2頭ともルーラーシップの仔ですが、残念ながら2017年からルーラーシップは劣性期に入っていますので(全然ルーラーっぽくなくて)、モルガナイトの仔はアグネスデジタル(からさらに前へ)、リビアーモの仔は3代母のサクラハゴロモへと祖先をたどります。
【スピードサイクルBAD判定の馬】
124 レネットグルーヴの17
125 ロッシェノワールの17
【どうしても判定不能の馬】
127 エレインの17
130 ジョシュズマデリンの17
次回はサンデーR関東編の最終回です。