冬の中京開催も終わり、残すは有馬記念と28日のホープフルSのみ。
ホープフルSには大器サートゥルナーリアが出走予定とのことなので、相手にめぼしい2歳馬がいないか、あとで探してみることにしましょう。
その前に今週も新馬戦で未完の大器を探します。
▼土曜阪神5R 芝1800
セレクトセール1歳セリで2億6千万円の値がついたリスト(牡・父ディープインパクト)がOK判定なので、もし他に勝つ馬を探すなら、配合面でもこれ以上の器を探す必要がある。
リストはあの未完の大器シルバーステートの全弟ではあるが、兄は弟と違い父ディープの劣性期産駒つまり母似の仔であり、優先は3代母Frenetiqueの父Tyrant(1966)という米国馬になる。
Tyrantはボールドルーラー産駒のマイラーだったが、この馬も生涯通じて39戦中たった1度の着外もなかった名馬で、なんとなくシルバーステートの生い立ちとかぶる感じがする。
自分はシルバーステートの基礎体力にはさほど大きな問題はなく、むしろ虚弱というよりは体にダート型(Tyrant由来)特有の硬さを抱えていたのではないかと推測している。
4角先頭のまま切れるというよりは地の果てまでバテない脚を繰り出していたあたり、シルバーステートにはいかにもアメリカンな競走馬の雰囲気があったと思うのだが…。
話を戻して、いちおう他のOK判定馬は、関東馬のユイノニュータイプ(牡・父ダイワメジャー)1頭のみ。
優先は2代母のヴァージニー(BRZ産)で、その父Legal Case(1986)ともども芝の10ハロンあたりに高い適性がある。
ただ残念ながら本馬の種付け日は母センターバージニーのMAX活性期から1か月近く経過している。
よって本馬は母のゼロ活性馬なので体力はごく平均の50。
もしMAX込みで★75だったら、ここでも十分本命級だったのだが。
有力騎手が乗る馬では、
C・ルメール騎乗 ウラノメトリア
M・デムーロ騎乗 グラディーヴァ
はどちらもちょっと判定が怪しい。
これならC・デムーロが乗るロードHCのアルテラローザ(牝・父ディープインパクト)の方がまだ可能性は高いはず。
本馬の母レディアルバローザの系統は、3代、4代母がほとんど体力的な貢献をしておらず、それが産駒のひ弱さ、晩成傾向に拍車をかけていたが、本馬は母のMAX活性と2代母の高活性を合わせ、ようやく2歳から走れる素地ができあがった。
とはいえ、実際はこれでやっと平均体力くらい。
よその仔よりはまだ虚弱気味で、3歳時は大切に使っていきたい感じ。
同じくクラブ馬で東京ホースR所属のレッドガニアン(牡・父ディープインパクト)は、基礎体力★69がいい感じ。
ただこちらは父ディープというより3代父アリダーの影響が強く、優先の2代母Lotta Dancingが主にダートのマイラー(8〜9F)だったことを考えると、スピード自体は及第も切れという面でどうだろうか。
すでにここまでたくさん紹介したが、実は残る面々も捨てがたく、
・エイシンゴエモン(牡・父トーセンジョーダン)
・レストンベ(牝・父ハービンジャー)
・ニホンピロハービン(牝・父ハービンジャー)
あたりには一発の可能性が残る。
とくにニホンピロハービンは優先がシアトリカル、基礎体力★66とここで走れる要素満載なので、パドックでの立ち姿に要注目だ。