夏の札幌、貴重な牝馬限定の別定戦重賞
牝馬限定にしてはかなりの好メンバーが集まったクイーンS2020。
重賞2連勝中のフェアリーポルカ筆頭に、この秋大きなところを狙う面々も含まれているので、ここですぐに夏の上がり馬を狙うのはキツいかもしれない。
が、このところよく質問される「ゼロ活性」そして8月に特集予定の「グリーンファーム愛馬会」という共通キーワードから、今回はOPに上がったばかりのサムシングジャストという馬にスポットを当ててみたい。
血統表をご覧いただきながら
いつもの動画の形で血統表のスクショを撮ってみたので、参考までに。
サムシングジャストは今では珍しくなった栃木産のサラブレッド。
配合上でのポイントは何といってもそこかしこに散りばめられたゼロ活性の嵐。父ヴィクトワールピサは元より、3代前のStorm Cat、そして確定ではないが5代前のWar Relicもゼロ活性の間隔にある。
母のツルマルオトメは父タイキシャトルが優先の芝馬で、そのタイキシャトルは祖母のMuffitysという欧州系牝馬が優先になる。当時タイキシャトルは父の米系Devil’s Bagの影響ばかりがクローズアップされたが、こうして今見ると欧州系の形を継いだ馬であることがわかる。
そしてもう少し遡ると、ダービー馬ワンアンドオンリーの優先でも知られる(ドルメロch.の視聴者さんだけかな)Contrailという牝馬にたどり着く。これが動画で今年のダービー馬を予言していたことは言うまでもない(嘘つき!)。
しかしこのContrailの系統が日本で動ける形だと言うことは、覚えておかれるといいだろう。(Contrailの優先を遡ると、マッチェムかヘロドどちらかの系統へ続く可能性がある)
母は繁殖としてとてもわかりやすい牝馬で、産駒が父似になるチャンスはほとんどないので、とにかくタイキシャトル(活性値7)のジャマにならないC型遺伝子の強そうな種牡馬を付けていればスピード型に出るのは間違いない。
そういう意味ではユニオンさんにいた姉のシンジュボシ(byダイワメジャー)はアウトブリード扱いのよい配合だったが、その後のエンパイアメーカーやディープブリランテだと父がちょっと重かったのかな。また今年2歳のリオンディーズ産駒も唯一の弱点であるシーザリオの強いNorthern Dancer活性が消えるので、これもいい配合と言えそう。
そして本馬の父ヴィクトワールピサもちょっと重たい(T型指向)はずが、予期せぬゼロ活性に恵まれ、素直に母父タイキシャトル系が出る結果となった。
このように本馬は競走馬としても理想的だが、この配合最大の武器は繁殖に入ってからの方がより輝くと予測できる。なにしろサンデー、Northern Dancer、ミスプロの現代クロス御三家がいずれも計算なしで回避できる上に、産駒の頭脳がスッキリしてくることも嬉しい限り。これがもし産駒がグリーンファーム愛馬会さんに募集でもかかれば、それはもう…ってまだ3年以上先の話か。
でも会員さんってそういう妄想がお好きでしょ。ぜひ覚えておいてください。
P.S. 日曜の結果