▼青葉賞2021 ダービー最重要ステップも距離延びて種付けイベントの質落ちる??

赤本きました、じっくり読んでます

今年もPOGの赤本が到着し、GWなんてないオジサンはさっそく月曜あたりから興味津々で読んでいるが、とりあえず今年も巻末に「母の年齢」が記載されていてホッと胸をなで下ろしている。

そしてできれば今年も動画にしたいなと思い、せんえつながら何頭か紹介馬を選んでいる。もちろん主なクラブ所属馬はすでに昨年1年かけてご紹介済みなので除外し、POG戦線では「個人所有馬+今まで紹介してないクラブ」のくくりで2歳馬を見ている。

ところがなにしろ今年は冬から「月の評価」をゴリ推ししているから、昨年とは明らかに選ばれる馬の顔ぶれが違う。消去法の結果「ほぅ、こういう馬が残るのか……」みたいな郷愁にふけってしまいそうな馬もチラホラ。

裏を返せばこれは私感がほとんど入っていない証拠(写真映りも考慮せず)であり、試しに今年はこのまま発表としたいので、無事アップされたあかつきには、今年のクラブ募集馬選定も波乱含みかも?という視点でご覧いただけたらと思う。

なんかガクッと出走馬の「配合の質」が落ちるんですけど〜

さてここまでは3歳クラシック戦線で「速い馬」を追いかけてきたせいか、配合イベントが優秀な馬の母集団ばかり見過ぎていたらしい。青葉賞組と見比べると、やっぱり配合イベントと「速さ」はうっすら相互作用している気がするのは私だけだろうか。

青葉賞2021 登録馬 配合イベント一覧

アウスヴァール  3.24付 初回発情
アオイショー   生後直死 4付
アランデル    2.23付 流産後
ヴェローチェオロ 4.25付 生後直死
キングストンボーイ 5.22付 薬①→自然② +2日
グレアリングアイ 3.12付 初回発情
ゲヴィナー    3.20付 初回発情?
スワーヴエルメ  2.28付 薬①
タガノカイ    4.27付 薬①
テンカハル    3.26付 自然① −1日
テーオーロイヤル 3.28付 自然① +1日
トーホウバロン  3.11付 空胎後
ノースブリッジ  2.26付 薬①
外)バーボンハイボール
マテンロウエール  3.7付 薬①? −3日
モンテディオ    3.21付 自然① +2日
リーブルミノル   5.5付 流産後
レインフロムヘヴン 4.16付 薬①
レッドヴェロシティ 3.11付 空胎後
レンツシュピッツェ 5.6付 薬①
ワンダフルタウン  2.24付 初仔
ワンデイモア    4.23付 薬①?

3歳春時点のオークス、ダービーでは、スピードの表裏はそこまで重要視されない。なんならダービーの2、3着馬は毎年「裏判定馬の巣窟」の可能性さえある。

気性的にも幼さを残しながら、目一杯仕上げてくる身体的プレッシャーにも耐え、本番で12ハロンを折り合うのは優秀な表馬にとっては至難の業。また裏判定馬が多くなる集団でポツンと表馬が走ることは、両馬の純粋な道中スピードが違うので、結局「折り合っていない」と勘違いされ、引っ張り殺しされることだってままある。

以前お話ししたかもしれないが、今年ダイヤモンドSのレース道中で先行集団にいた6、7頭のうち、1頭を除けばすべて表判定馬だったことは非常に興味深い。裏馬はスタートして下がらずとも「自然に中団より後に構える」ことになってしまうからで、折り合っているというよりは純粋にスピードが足らないと言うのが正解だ。

しかしその「いまいち足りない感」が、3歳春に距離が延びるとひとつの個性、武器として使える。たとえ頂点は無理としても、長距離戦で思わぬ好走を呼び込む結果になる。

じゃあ青葉賞2021で良さそうな馬は?

と、ここまでお話しした上で今年の青葉賞登録馬をご覧いただくと、まあハッキリ言って見るべき馬はいない。ダービーで皐月賞組や別路線組に挑む器を持つ配合馬候補は、私の目には1頭も映らない。

なるほど人気になりそうなキングストンボーイ(父ドゥラメンテ・藤沢厩舎)は、2回付けながら自然②受胎&22日付けなので、この中なら上位に推せる。スピードサイクル的にも「表」らしいので、将来この距離が最善かはさておき、見どころはあるはずだ。

本馬は3代前のシエイデイハイツの活性が強い母似産駒。しかしシエイデイハイツはその父Shirley Heightsのゼロ活性産駒で、意外なことにミルリーフ系の血を直接引いていない。シエイデイハイツは母父もBold Rulerの活性<0.125系で影響無しなので、本馬は5代までだとVaguely Mineという英芝の牝馬が優先だが、その先は英セントレジャーを制したソラリオ(1922)につながる。

ソラリオは確かに優秀な種牡馬ではあったが、こと日本だけで考えると当然ミルリーフ系の方が適性は高いわけで、本馬の母ダイワパッションが表のスプリンターだったのに、時計勝負にはからっきしで、やたら稍重や不良馬馬に強かったのも納得がいく。

キングストンボーイもパンパンの良だと足元をすくわれる気がするが、週末は天気が下り坂。稍重くらいならかえってジリっぽいところが出なくていいかもしれない。

表裏にかかわらず穴っぽいところをご紹介

他だとテーオーロイヤル(父リオンディーズ・岡田厩舎)は自然①、3.28付け馬だが、本馬の母が祖母のゼロ活性であること、また優先が祖母〜フォーティナイナーへとつながる米系なので、この条件ではちょっと手が出ないし、毎回堅実なモンテディオ(父ジャスタウェイ・四位厩舎)も自然①、3.21付け馬だが、じゃあ今回突き抜けるかというと、もうどこかでとっくに突き抜けて勝っていてほしいくらいで、よくて3着候補。

これならよっぽど空胎後産駒のトーホウバロン(父キンカメ・石坂厩舎)に目がいく。デビュー間もない頃は後方をトボトボついていくだけの追い込み馬だったのが、何に目覚めたのか、未勝利戦(358〜367)で前傾⑤番手追走、中だるみレースながら遅速ラップ差は1.4秒と、ほぼ持続に近い優秀さで勝ち上がり。そのレースが中だるみペース勝ちだし、キンカメ母系のPilot Bird優先だから距離は保つ。スピードサイクル的には母同様「表」という判定。(→惜しくも除外w またどこかで忘れず狙おう)

逆にもう1頭の空胎後産駒、レッドヴェロシティ(父ワールドエース・木村厩舎)は、おそらくスピード「裏」判定馬だろうと思う。今回この母系アサーション〜プロモーション一族データをかなり手入れして、これまでの誤認等を正してみると、19年東サラさん募集時の「表」判定は逆のようで、今は「裏」としておきたい。

この母系はどれも受胎率が本当に悪いので、2回3回の種付けがもはや恒例になってしまっている。本馬は16年春に一度付かなかった時点で珍しくあきらめ、空胎にした後に1回目で付いた仔。裏判定ではあるが近親には「裏の大物」アドマイヤメイン(父サンデーのMAX活性産駒ながら青葉賞勝ち、菊花賞3着)もいるので、距離延びるこれからが本領発揮の舞台、菊花賞でも面白いかも。

▼青葉賞2021 ダービー最重要ステップも距離延びて種付けイベントの質落ちる??」への2件のフィードバック

  1. いつもお疲れ様です!
    動画観ましたが、声も戻りつつありますね。引き続き、お気をつけください。
    サンデー、社台、G1のラインナップがこの前発表されましたが、あまり食指が動きません。

    スクリーンヒーロー産駒がこの頃は好きで、まあ馬体をみてからですけど購買意欲がわくかどうか、自分自身に対して見ものです笑。

    あと、クロノロジストの子供が今年モーリス産駒で出資されてますから、出来はいいのかもしれませんね。

    言いたいことだけ言ってます、それではまた~!

    1. ご心配ありがとうございます。
      ノドとの付き合い方も少しずつ慣れてきました。そうか、声、変わってきたのかな?
      確かにときどき普段の声が出るようになっています。(収録時はまだ良くありませんでした)
      引き続き、お付き合いくださいw

      そして今年もクラブ最新情報ありがとうございました。
      スクリーンヒーロー産駒、いいですよね。全体に立派に出る仔が多いし、条件問わず走ってくれて、いかにもクラブ向きです。
      しかし、十兵衛さんの眼にかなう馬がいないのは、ちょっと心配かな。
      私も今年は新基準1年目の選択になるので、古い先入観なく評価したいと思っていますが……。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です