▼天皇賞春2021はもちろん「裏」の競馬となった【回顧】

サンデー、社台、ジーワンの21年度募集馬ラインナップが決定

いつも会員さん情報ありがとうございます。そんな季節とはわかっていましたが、いよいよ忙しくなるぞ、と気持ちも幾分盛り上がってきます。 おそらく本格募集は6月の頭なのかな? 一般ファンにはまだ見えませんがw

ユニオンさんも先日21年度ラインナップが発表され、こちらは一般ファンでもHPで閲覧可能です。勝負の時がホントにすぐそこまで近づいていますよね。ドルメロも5月はじっくりと準備し、皆さんに有意義な情報を提供する場を整えていきます。

そして春競馬も本番真っ盛り。今回は阪神で行われた天皇賞春を回顧していきます。

YouTubeとはまた別の自分がいる

当日の馬場は良発表も微妙に重たいままで「これはきっと消耗戦になる」と予測していましたが、ラップ自体は最初の1Fが12.8で、1周目の2コーナーを回りきった「阪神でいつも必ず最遅ラップになる地点」の9F目が13.1。それでも13.1でカバーし、そして最後の16F目が13.0ですから、コースの形態上は中だるみレースですけど、実際のところ馬にとってはやはり「消耗レース」だったと言えます。

この距離の消耗レースとなれば、これはもう裏馬の独壇場になります。勝ったワールドプレミアはいつも裏馬の好例(表の兄がワールドエース)として挙げさせてもらう馬ですが、では2着のディープボンド、彼のサイクルはどうだったのでしょうか。

モガミポイント 85.4.9 き○ 3.23〜5.23
 空
 モガミヒメ 92.3.22 き○ 3.5〜5.5
  ビッグテンビー 98.4.30(5.25付)ぐ× 4.14〜6.14
   ローレルゲレイロ 04.5.3(6.4付) ぐ○
  空
  ゼフィランサス 08.3.26 ぐ○ 3.9〜5.9
   タイセイアヴァンセ 16.1.15
   ディープボンド 17.2.18(3.11付)き○ +4日 自然①

ディープボンドの近親にはスプリントG1ウィナーのローレルゲレイロがいます。ゲレイロは母の初仔なので正確なタイミングまではわかりませんが、たとえ薬①であっても、母のサイクル(〜6.14)にギリギリ入っている発情を早めたと見なせば、この「ぐ○」がファミリーの表と見たいところです。

一方のディープボンドはもっと微妙で、実際の種付け日自体は母のサイクル(3.9〜)に2日ほど入っていますから、ここでの判定は「き○=裏」です。しかし、ひとつ上のきょうだいタイセイアヴァンセの誕生日から自然サイクルの候補日(のひとつ)は3月7日と算出されます。

つまりディープボンドは母の「き×」に属する3月7日の発情を4日遅れで受胎した、と考えれば、これは実質「き×」の性格を帯びた受胎だったのかもしれません。「き×」はファミリーの表サイクルですから、であればディープボンドにとってこの春天が「一番勝利に近いG1」だったとは言えなくなってきます。2着でも大健闘の部類です。

本番のディープボンドは勝ちに等しいパフォーマンスを見せ、人気に応えてくれました。実際当日のパドックでは、ワールドプレミアとこのディープボンド2頭が双璧のデキ。とくにボンドの馬体は張りに張って、まさに生涯のピークを迎えたといって良い素晴らしさでした。またそうでなければどうしてワールドプレミア断然有利の舞台に飛び込んでここまで勝負できたでしょうか。

この日の馬券は、実質この「1ー12」1点で間違いなかったと思います。(マリリンもちゃんと買ってますよw)

菊花賞2着アリストテレスはどうしたのか

以前にも申し上げたとおり、アリストテレスはハッキリ「表」の馬です。ただ彼の場合は「大きな中だるみレース」に対応できる懐の深さがあったので、同世代の菊花賞は十分こなしましたが、古馬混合の裏レース、消耗戦ではやっぱり本質的に速すぎるんです。

しかも4歳になってちょっと重馬場で走りすぎたのか、春天前は状態が上がってこなかったのか、基礎体力以上に直前ケイコをビッシリやっていた嫌いがありますし(音無勢としては珍しいくらい)、当日のパドックも菊花賞に及ばず、前肢の出が硬そうで、まったくアンテナに引っかかってきませんでした。

ただこの春天で陣営も「距離が長い」という感触はつかんだようなので、春の宝塚はともかく、秋は東京の2戦に全力投球できそうですね。その後の有馬記念はまた彼に向いていない気がしますけどね……

マリリンもよく走ってくれました。4角で一瞬グイッときたので思わず腰が浮きましたが、そこからワールドプレミアに突き放されるっていうねw でもいい夢見ましたよ。枠が内ならもっと頑張れたはずです。

ユーキャンスマイルを動画で推さなかったのは、単に「一番いい時期は過ぎた」と思っていたからです。勝つならたとえ京都の春天であってももう勝っているはずです。そのくらいの馬です。

しかしワールドプレミアにしろ、ユーキャンスマイルにしろ、この春天だけが目標となるステイヤーの辛さはしみじみ感じますね。例えるなら、あくまで重量1トンのばんえい記念が目標で、軽量戦には負け続ける一流ばん馬みたいな感じかな。ちょっとちゃうかw

▼天皇賞春2021はもちろん「裏」の競馬となった【回顧】」への8件のフィードバック

  1. ドルメロさん、こんにちは。
    ディープボンドが凱旋門賞に挑戦するとのニュースが流れましたね。父キズナ似でスタミナモンスターの彼がどのような結果を残せるのか?まだまだ今回の内容の続きを楽しめそうです。鞍上どうなるんですかね?

    クラブ馬の募集時期もいよいよ近付いてきましたね!ユニオンオーナーズクラブについてもしっかり触れてくださっており、嬉しいです。
    今回、自分でも社台、サンデー、G1そしてユニオンの募集予定馬のチェックをしていますが、大変な労力ですね。自分でやらないと分からないことの1つだなと感じました。
    有料記事で出すべきところを昨年は動画でたくさんのクラブの内容を見せて頂き、本当にありがとうございました。

    ユニオンオーナーズクラブの記事、必ず購入します。楽しみにしています!

    1. 毎日少しずついろんな方から便りが届くようになり、競馬の春、POGの春、そしてクラブ募集の春がやってきたことを実感します。
      ハッキリ言って、この緒戦4クラブ資料作成が年間で一番大変かもしれません。
      夏のキャロット祭りもそれなりですが、短期間での詰め込み具合が違いますのでw

      ただ今年はなるべく「新・月の評価」に流されてみようと思っているので、セレクトに迷いがないだけ気楽かな。
      結論は昨年と全く異なるかもしれませんが、なにせエフフォーリアが後押ししてくれていますので。

      これはひとつ提案なのですが、もし今年ピーヤさんも4クラブ検討の大作を制作しようとしているなら、その「ピーヤの最終結論」もぜひ伺いたいですね。
      自分を俯瞰して見たいですし、また自分と違う意見も取り入れてみたいです。もったいないですよ。

      なんならいつもの「一覧表」風に、何をどう評価したかわかるようにまとめてくだされば、販売期間終了後にお互いデータ交換してもいいですね。
      もちろん「一覧表」だけなら、お金のやり取りなしの物々交換で構いません。
      ぜひご一考ください。

      1. このGWはステイホームだったこともあり、300頭以上見ることが出来ましたが、来年出来るかな?

        ご提案もありがとうございます。
        データの交換など恐れ多いです。(笑)
        それに厚かましくも今回、4クラブ全てnoteで無料記事を公開しようと思っていますので、是非お気軽にそちらをご覧頂ければと思います。厩舎、募集価格が発表され、募集番号順が決まれば、順次公開をしていく予定をしています。
        一覧表にして載せられるのですが、見やすさが良いのかどうかは、ちょっと確認しておきます。

        ◎、○、▲、△、×の5段階で基礎体力、クロス、スピードサイクル、4系統を評価しようと考えています。もちろん優先祖先と備考でプラス要素、マイナス要素も載せていきますが、個別の評価コメントなどは掲載しないつもりです。
        まだまだ先の予定ですのでこれは公開するかも決めていませんが、再来年3歳の未勝利戦が終わったタイミングでの各馬の成績を載せて検証は必ずしたいと考えています。

        今は主な種牡馬を理解することに努めていますが、それがある程度落ち着いたら、牝系についても理解をもっと深めないといけないと感じています。

        1. おお、太っ腹の大サービスですねw
          でもこうしてもうひとつの軸が私以外にできてくることは心強いです。
          いつの日か私はここから離れることになるのですから。
          Noteぜひ拝見します。楽しみ〜。

          そして未勝利戦後の検証も大切です。
          私は検証というより、月のサイクル表の書き換えでお茶を濁していますが、来年以降皆さんに還元することでお許しいただいている現状ですね。

          初年度からあまり詰め込まないようにするのが一番でしょう。コメントはけっこう苦労します。

          ただひとつ気がかりなのが、このようなデータ公開を望まない人もけっこういるという点です。
          有料Noteはまだわかりませんが、他のstore系はおそらく軒並み潰しにかかってくるので、気をつけてください(無料でも)。
          おそらく「通報」らしきものもあるのでしょう(クラブ側ではなく他の第三者が)。

          あくまで自分が楽しめるシステムで満足しているのが一番ですね。

          1. ありがとうございます。
            私の見方は今までドルメロさんが公開されてきた事を参考にさせて頂いているものがほとんどです。ブラングライクからこちらのブログを見つけて、そこからベゼドランジュ、アルコディオーサ、ドリアード、スマッシャーや今年デビュー予定の馬達との縁に繋がっていきました。
            私が作る一覧表がドルメロさんにとっても意味があるものと感じて頂けるのであれば、とても嬉しいです。

            それでも確かにいろんな考えがありますし、よく思わない方もいるのは間違いないでしょう。
            どの馬もいろんな方の思いが込められており、日々大変な作業と向き合いながら、クラブやセリに提供されているのを忘れてはいけないと思っています。そんな中でも自分に出来るのは、自分自身が良いと感じた馬に予算の範囲内で積極的に1口、出資をする事しかありませんが…

            各馬達を否定するための材料ではないはずですが、結果的にそう取るしかないような誤解は出来る限り少なく出来るよう、心がけなければなりませんし、一覧表の評価の付け方は◎が良くて、Xが悪いなどという単純な勘違いを生まないように工夫をした方が良いと感じました。
            もう少しいろいろと考えてみます。

  2. いつもひっそりと拝見している、サンデーレーシングと社台レースの会員のものです。

    既にお聞き及びかもしれませんが、
    今年の募集スケジュールは【6/7(月)カタログ発送日 ※ただし、遠隔地を除いてこの日に到着することが多い】でスタートです。

    募集申し込みは6/24(木)まで(ネット申し込みの場合)です。
    おそらく15時までだと思います。

    今年も様々なご見解、楽しみにしております。
    よろしくお願い申し上げます。

    1. かさおきさん、はじめまして。
      会員さん向け情報いただけて本当に助かります。
      そして、どこも会員の皆さんがまたお優しくて、泣けてきてしまいますw

      反対にこれもお聞き及びかもしれませんが、今年は有料コンテンツにて発表予定なので、僭越ながらお付き合いいただけたら幸いです。
      期間限定または数量限定で、なくなり次第終了とさせていただきます。お金儲けではないのでw

      またそのころYouTubeでは、発売告知代わりの「東西募集番号①番馬の解説」動画をお送りする予定です。
      6月1日か8日ですかね。

      今年もかさおきさんがいい馬と巡り会えますよう、お祈りしています。

      1. ご返信ありがとうございます。

        もちろん、note購入させて頂くつもりです。
        楽しみにしております。
        ワタシは既にサンデーレーシングと社台レースの馬は全頭分析したのですが、月のサイクルはワタシの手に余りますので、そのまま参考にさせて頂くつもりです。
        大変な作業とは思いますが、楽しみにしておりますので、よろしくお願い申し上げます。

        なお、社台系3クラブ(社台レース、サンデーレーシング、G1)のリストPDFがご入用でしたら送らせて頂く方も可能です。
        必要でしたら仰って頂ければ幸いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です