こんな俗説、若い人は知らないだろうなぁ
やぶから棒に何を言うのかと思われたかもしれないが、タイトル通り、秋にカマキリの卵が高いところに残された年の冬は大雪になる、という説は私の田舎でもよく知られている。
で先日、この通説をローカルテレビ局が実際に確かめてみた企画を視聴したところ、弘前大学の名誉教授「カマキリ博士」氏から「それは全くの事実無根である」という回答が寄せられたのだ。
子供の頃からそう聞かされていた自分にとっても、けっこうショッキングな結末で、結局カマキリの卵と大雪には何の関係もなかったのか…と少し寂しい気持ちになった。
もっとも今でも「カマキリと大雪は関係があるよ」と主張する方もいるので、片方の説ばかりを信じてもいけないが、このカマキリ博士がおっしゃるには「その誤解は人間が自然を見るときの視線にも原因がある」のだという。
ということは、人間は自然を正しく観察していないのだろうか。
見えているものを集めて「正義」としてはならない
カマキリ博士によれば、冬が来て雪が積もり、それでもなお雪の上、木の上にカマキリの卵が存在しているのをいくつも見た昔の人が「カマキリは雪に隠れないような高さに卵を産むんだな」と考えたのが、そもそも誤解のはじまりらしい。
しかし実際は、カマキリの卵は「雪の中にこそたくさん存在し、しかも雪でダメになってしまうことがない」というのだ。むしろ冬の間カラスなどの外敵から卵が守られ、雪に隠れていた方が安全だというから、もう2度3度ビックリの結末である。
確かに生物学では人間は「見たものを信じやすい」動物であると言われる。それは他に比べ視覚が発達しているせいでもあり、まずは視覚に頼って情報を得ているからだとも。
そして現代では視覚の先にスマホが登場し、スマホで自分が目にした(好みの)ネット情報を一義的に「善」と捉える傾向が強まっている。ネットで皆が見ている情報こそ、善であり、正なのだと。
カマキリ博士によれば、その見方こそが結構危ういということになる。目は誤解を生みやすいのである。
重賞勝ち馬たちのデータを集めることとその「裏側」
さて最近のドルメロは、時間を見ては過去の重賞勝ち馬たちの「生い立ち」データを集めている。以前は20年くらい前から調べようとしたが、その後母馬のデータもほしいとわかったので、結局は母のデータもギリギリわかりそうな10年前からに規模を縮小して取り組んでいる。
すでに2年分くらい見ているが、これら重賞勝ち馬たちは、言ってみれば「雪の上に顔を出したカマキリの卵」である。すなわち私たちの目に見えている成功パターンであり、このデータの集積が「正論」の一番手候補として考えられる。
これが「正論候補」であるうちはまだいい。そこまでは正しい。問題は「雪の中のカマキリの卵」が何なのか、あるのか、ないのか、それを見分けなければならない。
これは理科の実験で言うところの「ブランク」、薬で言うところの「プラシーボ」にあたるのだろうか。とにかくただの水や粉を用いたときにも見られる現象を、正論からマイナスしてあげないと、何が本当に正しい効果なのか、はっきりとわからないのだ。(たとえ偏りが見えても)
学生時代はこのブランクを何とするかで実験の本質が決まるので、よく助手の先生と討論した。今思えば「雪の下のカマキリの卵」を一生懸命探していたんだなと懐かしい気持ちになる。
話を戻して、では重賞勝ち馬たちのような成功例とは反対の「見えない雪の下の卵」とは何だろうか。それは下級条件馬でもいちおう持っている「種付けイベント」であり、彼らと重賞勝ち馬たちの間に有意な差がないと、今までの考えも「正論」とまでは言えない。
結局は「下級条件馬」もデータを調べる必要があるということだ。
いちおう対称データは「芝の1勝馬」に目を付ける
「雪の下の卵」を何に置き換えるか、このさじ加減は相当難しい。最初は簡単に未勝利馬でいいかとも考えたが、未勝利馬の生い立ちは本当にピンからキリまで存在するので、振れ幅が大きい。ならば生涯に1勝しかできなかった馬、しかも芝の1勝馬を見たらどうかと考えた。
加えて現代限定よりその当時の馬も混ぜた方がいいだろうと考え、今後各年から年間を通じて月に1頭?牡牝各6頭、計12頭ずつくらいピックアップし、計120頭くらいの芝1勝馬を見るつもりだ。それで違いが見えてこないようなら、ちょっと条件が厳しすぎた(芝の1勝馬は立派な出世馬説?)可能性があるので、次はダートの1勝馬を調査しようと思う。
重賞勝ち馬たちのデータも興味深いが、私はこの「雪の下の卵」1勝馬たちのデータの方が妙にそそられる。
また総合評価としては、月の評価との合体も考えた方がいいのかもしれない。
今年も1年間、ありがとうございました
というわけで、ドルメロは年末年始も好きなことをしながら楽しく過ごすつもりだ。どうせ明日からは私の住む田舎も大雪になる。出かけることもないし、これで本当にカマキリの卵は雪の下に隠れるだろう。
分析結果は春頃までお待ちいただくとして、最後に忘れずごあいさつだけでも。
皆さんには今年も1年間大変お世話になりました。
また新年のお慶び動画でお会いいたしましょう。もし有馬記念当たったら、ちょっとブログ書きます。
どうぞよいクリスマスを、よいお歳を。
今年も大変お世話になりました。
ありがとうございました。
今年の一口馬主は個人的に散々な結果で1つも良いところがなく、暗黒期といっても過言ではありませんでした。
唯一楽しかったのはドルメロ理論でいろいろ調べていた時ですかね。
また一つドルメロさんに救われた気がしました。
いつまで続けられるか分からない趣味ですが、来年もドルメロ理論と一緒に楽しんでいけたらと思っています。
わにさん、今年は本当に我慢の年でしたね。
こっそりブログを拝見しても、元気がなくて正直心配でした。
競馬という趣味は、続けようとすると苦痛な時期もあるでしょう。
しかし本来競馬はいつでも辞めていいですし、またいつでも帰ってきていいのです。
私がそうだったように。
その時に役立つのが「理論」というものです。
私は競馬人生の集大成、卒業論文として最後にこの理論をまとめることを選びました。
ですからこれからあえて一口馬主になることはないでしょうし、皆さんのお役に立つ理論を育てることで、次の世代にバトンタッチするつもりです。
そういう意味では、クラブ会員であるわにさんにできること(あなたにしかできないこと)は、まだまだたくさん残されていると思います。
その境地にゆっくり近づくか、来年近づくかだけの違いですね。
どうせなら気を大きく持って、大いに楽しんでいきましょう。
今年も大変お世話になりました。
ドルメロさん、こんにちは。
動画に、ブログに、記事販売に、本当にお疲れ様でした。
そして、今年も楽しませて頂き、ありがとうございました。
今年からドルメロさんの紹介されている情報を参考に、クラブ募集馬の調査を本格的に始めました。限られた時間の中で、クラブ募集馬634頭の調査を行うことが出来ました。本当は勉強も兼ねてセリ上場馬もチェックをしたいのですが、そんな時間はまだまだ作ることが出来ていません。
ここから自分の目線で見てきた馬達が、どのような結果を出すのか、2022年は一口馬主も長く続けられるか大きな分岐点になりそうな気がしています。そこから先に発展出来るかどうか考えていたのですが、もう少し研鑽を積んでからにしました。
1勝クラス馬達の調査も面白そうですね。
近10年くらいであれば、ディープ系、キンカメ系など形が日本の高速馬場にあわずに能力を開花できなかった馬達も多くいたのではないかと感じています。
有馬記念は雨が降っても降らなくても、母父ディープインパクトに注目しています。個人的に楽しみにしているのは有馬記念よりも後に開催されることになったホープフルステークスの結果の方ですが…
ピーヤさん、こんにちは。
コンテンツ作成、がんばってらっしゃるようですね。
初期の読者さんにクラブ会員さんが多かったため、これまでドルメロ理論の応用はもっぱらクラブ募集馬に向いていましたが、来年はもっとセリ市場からの発掘にも本腰を入れるかもしれません。
なにかもっと実際の現場で動いてみたい気持ちが高まっていますし、またそういうお声がけもあって心が動いています。
クラブ募集馬、よくお調べになりましたね。
来年もピーヤさんなりの気づきをスパイスとして入れながら、募集馬を評価してみてください。
もし募集前に完成して販売等もお考えなら、チャンネルで「宣伝部長、ついにデータ販売!」とCM打たせていただきますw
ぜひご連絡ください。
そうそう、中央の1勝馬たちって、芝でもダートでも、実際はまだまだエリート候補なのかもしれません。
やっぱり未勝利馬と比較すべきかな…。
ホープフルS楽しみですね。私は武豊=アスクワイルドモアの動向を気にしていますが、あの馬サンデークロス持ちなんですよね。
ほんと、サラブレッドはわからないことばかりです。
今年も大変お世話になりました。
読者の方々の意向に沿っての記事作成、今ならば痛いほどよく分かります(笑)
私もいつかはセリに参加してみたいですし、コロナ禍の影響もあってクラブ募集馬や出資馬ですら直に見たことが未だにありません。
生の目で1歳馬や出資馬達を見た時に、今行っている作業にもっと良い意味での味付けが出来るのではないかと期待している部分もあります。データはあくまでデータ、と考えていますが、そのデータのみを通じて良い出資馬達との縁が続いていますし、ブラングライクを通じてドルメロさんのブログに出会えて本当に良かったなと思っています。
ドルメロさんに色々お願いできるくらいになれるようなステージに上がれるか、チャレンジは続けていきます。
クラブ募集馬は全てのクラブを調査する時間は持てませんでした。それもあって来年はクラブ単位ではなく、種牡馬単位で調査を行うことにしました。どの繁殖牝馬がどの種牡馬に配合されているか、見ておくことも重要だと考えています。
宣伝は…恐れ多いです 笑
やはりアスクワイルドモアに注目されていましたか。
ホープフルステークスは次代を担う種牡馬の産駒達に注目していますし、この馬は夏に出資馬のレディベルと一緒に走った事がある馬なので特にチェックしていました。
クロスはハイリスク、ハイリターンという事なのですかね、やっぱり。GⅠも一気に突き抜けられるのかどうか、注目したいと思います。
もう少しの間厄災と戦って、いつか皆さんとツアーやセリに行きましょう!
ドルメロさん、こんばんは。
今日は少しご報告をしようと思い、こちらにコメントさせて頂きました。
コンテンツ作成ですが、遅くとも今年10月いっぱいで終了することに決めました。
広報部長としての役割はもう十分果たせたかな?という思いと近頃、自分なりに情報を積極的に発信する意味を全く感じられなくなったためです。
またこれまでのように皆さんの新しい知見を参考にさせて頂きつつ、ひっそりと自分なりの研究に勤しむ日々に戻ります。またコメントすることもあるかと思いますので、よろしくお願いします!
今年も大変興味深い動画など楽しませて頂きましてありがとうございました。来年も楽しませてくださいね。よろしくお願いします…
こちらこそ、いつも皆さんにヒントをもらったり、楽しませてもらっています。
私の方が、遊んでもらっているのでしょうね。
来年もどうぞよろしく。