▼天皇賞秋2025 前走重心で馬券の相手を絞るブラックジャック法とは 10.28

※これは10月28日YouTube動画の台本原稿です。

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こんにちは、ドルメロチャンネルです。

さて今回はG1天皇賞秋の予想をしていきますが、今度は前走重心を使った馬券の組み合わせ方、名付けて「ブラックジャック」法についてお話ししていきます。

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前回の秋華賞動画では、前走重心という新しい展開予想を披露しました。

前走重心とは、全馬の前走レースの結果を使い、仮想G1レースで理想の位置取りがどのあたりにくるかを表したものです。

そして馬券は、計算した前走重心の値に近い前走ポジションだった馬を軸として考える

馬券の相手には、その軸馬から重心を挟んで反対側にいる馬を本線に選ぶこと

最後にこの予想は、ご自分の馬券術の補助として使うのが良さそうだということ

こんなことをお話ししました。

特に今回は下の2点、馬券の相手選びと、あなたの予想を補助する方法について、もう少し具体的に解説していきます。

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さて今年の秋天には強力な先行馬メイショウタバルがスタンバイしています。

そこで最初、私は動画のネタとして「秋天と逃げ馬との関係性」を採り上げようと思いました。

というのは過去の成績から、天皇賞(秋)というG1は逃げ馬にとって本当に厳しいレースであるというのが明白だからです。

調べてみると過去30年の天皇賞秋で、逃げ馬が馬券圏内に入ったケースはこの6回、しかもその6頭とも勝ち星には届いていません。

最近になってやっと定期的に逃げ馬の好走が目につくようになりましたが、強い馬の目標にされるのはいつの時代も同じ、名脇役に甘んじた歴史の繰り返しです。

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そこで次に、過去6回の逃げ馬が好走した秋天の「前走重心」を求めてみることにしました。

何度も言いますが、これは秋天そのものの位置データではなく、あくまで前走のデータから秋天の理想ポジションを求めたものです。

また今回はコメントでいただいた意見を参考に、クラス別による人気の重さを少し調整してあります。
G1での人気を最も重く考え、以下G2、G3…と少しずつ係数を小さくしてみました。

これは2001年と2008年の天皇賞秋の前走重心一覧ですが、計算によると確かに過去、黄色の逃げ馬が好走した年では、前走重心がかなり前目の数値になっている年がありました。

秋華賞も同様でしたが、このように前走重心が3〜4の場合には、逃げ先行馬を軸としやすいのは明らかです。

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ただ他の4年はといえば、なんと前走重心は5〜7までけっこう幅広く分布していたんです。

これでは前走重心を使って逃げ馬の取捨選択を行おうという試みは、どうもうまくいきそうにありません。

そうか、逃げ馬の好走と前走重心の間にはそこまで強い相関関係はないのか…

ここへきて仮説がうまくいかないと分かり、シナリオのひとつはボツになってしまったのですが、実は私にはもうひとつ、重心について気になっていたことがあったんです。

(6)(5秒ジングル)

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突然ですがみなさんは、トランプの「ブラックジャック」というゲームをご存じでしょうか?

通称「21」などと呼ばれることもあり、割とポピュラーなゲームだと思いますが、これは手札の合計数を競うカードゲームですよね。

正式な場ではプレイヤーがディーラーより高い点数を取れれば勝ちなのですが、ただしその数の合計が「21」を超えてはならない、というルールがあります。

実は重心を使った馬券術を試行錯誤しているうちに、私はこのブラックジャックこそが重心馬券の最大のヒントではないかと考えるようになりました。ようするに、馬券も数の「組み合わせ」で考えたらどうかと。

以下順にご説明しますけど、ブラックジャックではこの「21」という数が大変重要でしたが、前走重心馬券にも同じように大切な数があるんです。

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その大切な数というのはズバリ「前走重心×3」という数字です。

たとえば昨年の天皇賞秋。前走重心は約6.5でしたから、これを3倍すると19.52。四捨五入したこの20という数字が何を表しているかというと、ズバリ1、2、3着馬の前走ポジションを全て足した数にピッタリ当てはまるんです。

これを言い換えるなら、1、2、3着馬の前走ポジションを平均するとぴったり前走重心に一致するということなんです。 どうです? ちょっと面白いでしょ?

右は2019年アーモンドアイが勝った天皇賞秋ですが、昨年ほどぴったりではないものの、やはり1、2、3着馬の前走ポジションを全て足すと重心×3に近くなり、平均すると前走重心に近くなる。

つまり1、2、3着馬という小さな世界観の中でも、重心のバランスは小さな均衡を保っているらしいということがわかります。

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であるならば、ここからがブラックジャック法なのですが、

もしあなたの軸馬がドウデュースやアーモンドアイだと決まっているならば、馬券の相手にはドウデュースやアーモンドアイというカード10に、足して19や20になるようなポジションの相手を2頭選んでくれば、重心バランスの観点から的中に近づくのではないか、というのが私の意見なんです。

また〜、そんなバカな! オカルトも甚だしいよ! と誰もがおっしゃるでしょうが、ここまでずっと重心を考えてきた私の頭の中では、あながちかけ離れた理屈でもない気がしているんです。

そしてこのブラックジャック法をいち早く試したのが、先週の菊花賞でしたよね。

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これが今年の菊花賞における前走重心一覧です。

コミュニティでもお知らせしたように、まず私はEQ指数からエリキングとショウヘイを上位に見ていたので、中でも重心に近かったショウヘイから馬券を組み立てることにしました。

ショウヘイの前走ポジションは「3」ですから、馬券の相手は重心を挟んで反対側になりますので、4より大きい組にいた「7」のエリキングが対抗となります。

ここからブラックジャック法を使うと、菊花賞は重心×3=12だったので、ショウヘイとエリキングを足した数10にあと2を足せば、平均して重心ピッタリになります。

そこでEQ指数でも挙がっていたゲルチュタールのカード「2」を採用し、馬券はショウヘイ、エリキング、ゲルチュタールのワイドボックスを買いました。

結果はご存じのとおり、ゲルチュタールがハナ差4着でしたので、今週カッコいいところをお目にかけられず残念だったのですが、逃げ先行馬というカードの正しい使いどころにはっきり手応えを感じることができました。

またEQ指数に比べて重心は表計算ソフトにあてはめれば毎回の計算が楽ですし、ブラックジャック法は私の狙いとは別に機械的にポンポン買い目が出るので、宝くじ的なドキドキ感はありますね。

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今回の調査では結局、秋天の重心と逃げ馬との強い関係性は認められませんでした。

ですが、こうしてブラックジャック法を採用してみると、逃げ馬「1」というカードの使いどころがよくわかってきます。

○キーNo. 重心×3の値が大きいとき
当然差し追い込み勢=数字の大きい馬が中心視されますが、そうはいっても「差し・追い込み」を2頭採用すれば、残りの数字的に第三の枠には差し馬が入らないケースもあり得ます。

そういう時は重心のバランスを取る意味でも、今一度逃げ馬の採用を考えるべきだろうと。

○キーNo. 重心×3の値が小さいとき
これは行った行ったの展開まで考えられるので、府中と言えども怖がらずに逃げ先行を軸に、差し馬はある程度のレベルまで軽視していく。

前走重心で逃げ馬をどう扱うかよりも、ブラックジャック法の入りそうな枠の中で逃げカードを活用していくという逆転の発想が必要になってきますね。

(12)(5秒ジングル)

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さて大変長らくお待たせしましたが、いよいよ今年の天皇賞秋を前走重心で見ていくことにします。

計算から今年の前走重心は約7。重心×3の値は21ですから、この値自体は例年とあまり変わらず、わずかに後ろに重心が寄っている感じでしょうか。

重心に近い馬たちとしては、マスカレードボール、ミュージアムマイル、そしてセイウンハーデスが挙げられます。

そんな中、想定の1、2、3番人気つまり上位人気どおりの組み合わせを考えたとき、これは(7.5+7+1=15.5)ですから、今年の重心傾向とはやや異なる感じがありますよね。
どうもこの3頭の組み合わせは、あまりしっくりこないようです。

とくに逃げ候補のメイショウタバルを軸に考えるなら、たとえ今は頭に入れていないとしても、相手に必ず「10以上」の追い込み馬の組み合わせを考慮すべきかと思います。

まあ理想としては昨年のような逃げ差し追い込みが交わるバランス型の買い目が理想ですが、果たして今年の馬カードでそれを再現できるかどうか、どの馬を軸にしてもなかなか難しいペアリングです。

繰り返しますが、このブラックジャック法は自分の軸馬が決まっている人の方が活用しやすい方法ですので、あとは皆さんの予想にうまく組み込んでほしいですね。私はこのあとEQ指数と答え合わせしてみます。

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天皇賞秋2025 G1重心解説 いかがだったでしょうか。

馬群全体を見る広い世界観の中にも、また3着内だけという小さな世界にも、重心というバランスが存在しているのではないか、そんなお話をしてみました。

このあとはEQ指数チャレンジコーナーです。
私もまだ軸馬を決め切れていませんので、よかったら一緒にご覧ください。

ご視聴ありがとうございました。

(15)(5秒ジングル)

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ようこそ、EQ指数チャレンジの世界へ。

EQ指数とは、イクイノックスの秋の天皇賞ラップが一番強かった説から生まれたラップ予想で、そこへドルメロが独自の調整を加えたものです。

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EQ指数予想は、まず逃げ馬の初速、イコール最初の1ハロン目のラップを正確に予測することから始めます。

天皇賞秋では、今週こそ武豊騎乗のメイショウタバルが先手を取ると予想します。

メイショウタバルという馬は、大箱のコースではさほど速いスタートダッシュがあるわけではありません。

あくまで手元の計算ですが、今年4月のドバイターフでは初速12.8から12.9あたりのスローで先行しており、これがある意味彼の本格化に拍車をかけた、目覚めの経験ではなかったかと思います。

よって今のメイショウタバルなら、府中では12.6くらい、場合によってはスローの12.8でも対応可能で、予想指数としては24年の神戸新聞杯や毎日杯の値、2.7から3.0に、良馬場補正をかけた、2.6から2.9が妥当と見ます。

ちなみにもし馬場が稍重程度に悪化した場合は、メイショウタバルの逃げ残りが十分に考えられますし、彼は成績的に1着か着外しかない馬ですので、この時点で黒三角の印を打っておきます。

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さてこのメイショウタバルの作るペースにあまり合わないと思われる組が、こちらの面々です。

この中ではやはり、ミュージアムマイルに言及しなければなりませんね。

私の中だと彼のベストパフォーマンスは、恐らくもっと持続ペースのキツい阪神の内回りコースなどで発揮されると思われます。

つまりは初速がもう少し速いか、決着指数がもう少し小さいときに頭が狙えるタイプなのです。

タスティエーラとシランケドは、もう少し時計のかかる舞台で、クイーンズウォークは、もっと馬場が重くてもっとスローのスタートという超特殊な条件で鬼のように強い馬、セイウンハーデスは非常に魅力的ですが、これは逆にエプソムCが示すとおり、よりマイル戦に近いスピード比べが得意な馬のようです。

でもスピード負けしないという点では十分買えるのかも。重心も7で、使いやすいんですよね。

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次に今年のペースに合いそうな馬たちとして、この4頭を挙げておきます。

とくに注目したいのは、3歳馬のマスカレードボールと牝馬のブレイディヴェーグです。

マスカレードボールはダービーのペースが今回の予想とほぼ同じ特徴を持ち、しかも指数がハマっているので、めちゃくちゃ人気サイドで面白くないのですがここは素直に外せないかも。

それより穴として面白いのが、ブレイディヴェーグでしょう。

彼女は昨年の府中牝馬ステークスが今回の予想と本当にピッタリのペースで、指数は少し落ちますが、逆に23年のローズステークスではもっとスピードを要求されても対応していますので、ちょうど予想指数を挟む格好なのが心強いです。

報道によると今はややマイル志向が強くなっているようで、10ハロンへの距離延長がカギとか。

ただ陣営としても折り合えばこの条件が一番向くと考え、試行錯誤しているようなので、復活に期待したいです。

他にホウオウビスケッツはメイショウタバルとの兼ね合いで、ブラックジャック法で入れるかという問題があり、それなら大阪杯4着の、エコロヴァルツの一発が怖いかもしれませんね。

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さてこれら有力馬をブラックジャック法でどう組み合わせるかですが、今年は重心×3=21とやや余裕がある数値なので、差し馬カードをうまく使いたいところ。
マスカレードボールは外せないので、ナンバーの残りは13から14。

ここで例えばメイショウタバルを1頭入れてしまうと、残りの一枠は数字的に追い込み馬まで考える必要がありそう。ロードデルレイ(回避)やセイウンハーデスの出番も、この場合はあるかもしれない。

またメイショウタバルを外すなら条件は少し緩くなり、今度はブレイディヴェーグやエコロヴァルツの目も考えられる。数字が大きい馬ばかりで組んだボックス馬券も面白そう。

とにかくメイショウタバルとホウオウビスケッツは両立が難しく、最終的には二者択一が迫られそうで、それなら今あなたの脳内にいなくても追い込み勢をよく検討された方がいいのではないか、というのが私の意見ですね。

以上、EQ指数チャレンジでした。では、また次回。

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