さ、皐月賞の重みはどうなる!?
レイデオロという良き先輩を得て「ほらぁ新設してよかったでしょ?」というJRAお役人の声がすぐそこまで聞こえてきそうなホープフルS。
それくらいでニンマリされても困るが、来たる春3歳クラシック第1冠をこれとまったく同舞台で行うって、その価値の薄まり感はハンパない気が。
だって「3年生でいくはずの甲子園に2年生の時にプレ大会」あったら、なんかイヤじゃない?うれしいか、そんなもんか。
せめて距離1800(あくまでトライアル風)に設定することって出来なかったのかなぁ。
…ええっと、今週もさっそく有力馬の血統背景を見ていきましょう。
身を乗り出すほどの興味深い血統馬はいない
実は1週前にすでに某サイトでジャンダルム(父Kitten’s Joy・栗東池江厩舎)の解説を書いたので、もしよろしければそちらもご覧ください。(今回これが一番おもしろい)
アップされ次第、リンク張っておきます。
ホープフルS2017 ジャンダルムはビリーヴの仔じゃなかった!?
▼サンリヴァル(父ルーラーシップ・栗東藤岡厩舎)
今の時点でこの馬がルーラーシップなのか、キンカメなのか、エアグルーヴなのかを判別するのは難しいんだけど、調べておもしろいのはむしろ母系の方。
2代母ウメノファイバーはご存じオークス馬で、想像以上に優秀なファミリーを形成中。
母アンフィルージュはダートの短距離馬で終わっちゃったけれど、これは母父アグネスタキオン9歳時産駒だから、サクラユタカオーの栗毛が出ているんです。
ユタカオーの条件馬と言えばダートがベスト。テスコボーイ→プリンスリーギフト系はほんとに純粋なスピード系統ですから。
ウメノファイバー系の偉いところは、これら過去の種牡馬の良いところを引き出せる点。ここらはエアグルーヴらと全く異なります。
一族にオールカマーなどを勝ったヴェルデグリーンという栗毛の活躍馬がいましたが、あの母親はウメノにスペシャルウィークをつけてなお栗毛で、そこへジャンポケをつけたのにさらに栗毛のヴェルデですから!
ちょっと熱くなりましたが、サンリヴァルは実際それらには関係なく、ルーラー系一族なんだろうとガッカリしているところです(コラコラ)。
▼ジュンヴァルロ(父New Approach・栗東友道厩舎)
今日は栗毛の話ばかりしますが、実際もきれいな栗毛である同馬のルーツは、いくつか可能性があります。
ところが父、母ともに栗毛でありながら、その前の世代(ジジババたち)がどれも栗毛でない。つまり隔世遺伝をしているんです。
そこで3代前祖先の栗毛馬を見ると、父系に凱旋門賞牝馬アーバンシー、クラリオン系の種牡馬Ahonooraがいます。
でも、安心しました。なぜってこの馬、アーバンシーに顔かたちがうりふたつなんです。
キリッとひきしまった流星までそっくり。逆にAhonooraの実物を見たわけではありませんが、十分これでイケる感じです。
気になるのはそのレースぶり。ガリレオやシーザスターズの系譜でもありますから、切れよりいけいけドンドンなのはわかりますが、いかんせん制御が効いているとは思えない行きっぷり。
栗毛の逃げ馬といえば昨年もクリンチャーが菊花賞までがんばってくれましたが、無尽蔵?のスタミナ牡馬が今年もここにいそうな気がします。
ちなみに他の馬では
▼タイムフライヤー
→ものすっごく古い血統だが父系母系の影響力のバランスがとれている
▼フラットレー
→今年かなり存在する「サンデーそっくりさん」の1頭
としておきます。