ドドーンと登録26頭の基礎体力表をご覧ください
第52回報知杯フィリーズレビュー
リバティハイツ 75
ミトノレインボー 69
ラブカンプー 66
ダンシングチコ 63
モルトアレグロ 59
キャッチミーアップ 59
アンヴァル 56
シグナライズ 56
ラテュロス 56
マドモアゼル 56
アリア 53
レッドシャーロット 53
レッドレグナント 53
キープシークレット 50(平均)
ナディア 50
メイショウコゴミ 50
ギンコイエレジー 47
トロワゼトワル 47
アマルフィコースト 44
アルモニカ 44
イサチルルンルン 44〜
コーディエライト 44
ビリーバー 41
クリノフラッシュ 38
デルニエオール 34
アンコールプリュ 34
血統を見る者として、3歳戦くらい頭の中で想像を巡らせておもしろいものはない。
ここにいるどの馬もまだキャリアが浅く、従って来年の今日、芝の1400を走っている保証はどこにもない。
いま、この馬が自分のどんな特性を活かして1400に活路を見出そうとしているのか…ある馬は気性であり、ある馬はスタミナかも知れない、またある馬にとって1400はとんだ苦手科目だったというオチさえあり得る。
それが3歳戦の難しいところであり、だからこそ血統分析で少しでも「未知の部分」を補いたいと考えている。
基礎体力トップはまだ1勝馬のリバティハイツ
デビューから3戦とも1番人気を譲ったことのないリバティハイツ(牝3・高野厩舎)だが、賞金的にはいまだ1勝クラス。
父キンカメ、母父Dubawiという同系配合。ということはもちろんミスプロのクロスもあるのだが、それ以上に心配なのが先週のオブセッション同様、Northern Dancerクロスがやたら強いことだ。
父系(キンカメ側)だけでも3本あるところへ、母ドバウィハイツ自体がこれまた3本のNorthern Dancerを持っているからさあ大変。
特にヌレイエフやトライマイベストなどはNorthern Dancerの影響が強い時期の産駒であり、その強さは孫子の世代に入ってもなかなか消えるものではない。
こういう馬はとくに精神面が凡庸、よくいえばおっとり、悪く言えばボンヤリ、消極的、それでいて急に気難しいところを見せたり仕上がりが遅いなど、道を外したときの扱い方が難しい。
これなら2番手グループにもチャンスあり
次に挙がってくるのが、
ミトノレインボー(牝3・大橋勇樹厩舎)
ラブカンプー(牝3・森田厩舎)
ダンシングチコ(牝3・大竹厩舎)ら。
ラブカンプー(キングハートの妹)こそここで権利を取りたい馬だろうが、あとの2頭は芝1400の適性が微妙…。
でもダンシングチコは、オークスまでちょっと楽しめるかもと、密かに東の隠し球として取っておく。
で、その次にようやく
モルトアレグロ(牝3・武井厩舎)
アンヴァル(牝3・藤岡厩舎)
らの名前が出てくる。
人気ならこのあたりから買うのが安定感があって良さそうだ。
モルトアレグロは父Speightstown、母父Free House(ネヴァーベンド系)という外国産馬なのだが、血統表に「こ、これは!」という誕生にまつわるターニングポイントがいくつも仕込まれていて、この馬の行く末はそうとう興味深い。
さすがに社台は外国から意味深な馬を買ってくるな〜。
とくに優先祖先に関しては、3代前のDeputy Ministerまたは4代前のVaguely Noble両方が考えられる。
これひとつとっても彼女がストレッチランナーなのか、トラックランナーなのかを左右するし、また距離適性が全く違うので、オークスに向けても成長度合いを見ていきたい馬だ。
厩舎の使い出しから見ると、Deputy Ministerにも見える(トラック&早熟)のだが…。
アンヴァルは、もう2歳戦からおなじみの「アルーリング一族」の出身。
父がロードカナロアに変わってさらにスピード志向が強くなった。
アルーリング一族はずっとAアクトの母父Fappianoの影響が強く出がちだったが、アンヴァルの代まで来てようやく種牡馬の特性を活かせる配合になってきた。
優先祖先はもちろんRカナロアで、キンカメのスピードだけを強調した形だ。
ただ父系も弱いとはいえミスプロ系なので、インブリードの残存は気になる。
今ならできればRカナロア以外のスプリンターをつけてみたいところだが(んなこと言ったってねぇ)。
今回は長くなったので、あの人気馬がどうして最下位なのか、大穴で挙げたいあの馬の情報などは次回お伝えしたい。