サンデーRさんのあとはジーワンRさん特集を予定していましたが、同じ社台系でも社台サラブレッドCさんならまだまだ残口がある馬が多数いるので、今回から社台サラブレッドCの1歳馬紹介をしていきます。
ジーワンRさんに関してはすでに全頭の検討が終わっていますので、日をあらためてご紹介します。
とはいってもさすがに7割以上の馬はもう満口状態なので、残りものに福があるかどうかの判定ということになります。
初回は関東所属予定のディープら人気種牡馬の産駒が登場です。
リストの見方
まだこれから鍛練を積む1歳馬なので、1頭1頭詳細な血統背景ではなく、最初に全馬スピードサイクル判定による分類を行います。
・スピードサイクルOK →馬体も良ければ推奨
・スピードサイクルぎりOK
・スピードサイクルぎりBAD
・スピードサイクルBAD
・判定不能
の5つに分けます。
OKとBADはそのまま(走る走らない)の意味ですが、ぎりOKとぎりBADは
→その馬の誕生日が母のスピードサイクル境界日ギリギリに位置するので、OKがBADだった、あるいはBADがOKだったという可能性あり
の意味です。
よってどちらかといえば「ぎりOK」の方がコケて失敗する(ショックでかい)可能性が高く、逆に「ぎりBAD」が実はOKで思わぬ幸運をつかめることもあるでしょう。
馬体が良い、牧場評価高いなどの推し材料があれば、積極的に「ぎりBAD」までは狙っていけるかもしれません。
ぎりBADについては、こちらでも「狙えるぎりBADかそうでないか」を積極的にコメントしていきます。
またスピードサイクルOK判定の馬に限って、その馬の適性がわかる優先祖先と基礎体力値をご紹介します。
社台サラブレッドC1歳馬 関東人気種牡馬産駒 判定結果
【スピードサイクルOK判定の馬】
1 スウィフトテンパーの17(牡・鹿毛)
父 ディープインパクト
【優先祖先】 サンデーサイレンス
【基礎体力】 41(平均は50)
【適 性】 芝のマイル〜
菊沢隆徳厩舎 予定
残口あり
直系ではないものの、カタログには現れない遠いファミリーとしてファンタスティックライト(00・01年ワールドチャンピオン)の名も見えるかなり豪勢な牝系です。
中でも母の系統は堅実な部類に属し、コツコツ実績を積み重ねる産駒が多いのが特徴です。
大物が出ない一因としては4代母〜3代母と2代にわたって基礎体力継承値が低いことが挙げられ、子孫たちのあとひと押しにつながらないのかもしれません。
とはいえ母はこれから再びよい繁殖時期を迎えますし、それを見越したかのように牧場もディープを2年連続で付けてきましたので、本当の勝負産駒はもう少し先になりそうです。
7 エバーブロッサムの17(牡・鹿毛)
父 キングカメハメハ
【優先祖先】 キングカメハメハ
【基礎体力】 66(平均は50)
【適 性】 芝のマイル〜
久保田貴士厩舎 予定
残口あり
ダービー馬とオークス2着馬の配合としてはやや寸詰まりに出た感じがありますが、みなさんの印象はいかがでしょうか。
いや単にトモが発達しているというべきなのか、とにかく距離云々よりもギュンという爆発力を武器に芝で躍動する仔に見えます。
2歳から動ける仔と晩成型の仔にハッキリ分かれるファミリーですが、カタログによればこの仔は「早期始動型」だそうです。
ということはローテ的に連戦が可能でなければクラシックでの活躍はほぼ無理ですので、基礎体力の高さが存分に活かされそうです。
ちょっと化けてもいい素材です。
11 カトマンブルーの17(牡・黒鹿毛)
父 ハーツクライ
【優先祖先】 サンデーサイレンス
【基礎体力】 53(平均は50)
【適 性】 芝の中距離
久保田貴士厩舎 予定
代々の母から隔世ごとにしか良い体力を受け継いでいない馬で、いちおう本馬は母カトマンブルーのMAX活性産駒と見ますが、ゼロ活性の日までけっこう近い「ぎりMAX」とでもいうべき判定です。
その母の体力継承がゼロなら基礎体力値はたったの28ですから、丈夫さに天地ほどの差がある上、スピード面にも上積みがなくなります。
そういうリスクも全て承知で取りたい馬かというと…。
距離が保ちそうで、芝馬だということはよくわかるのですが…。
【スピードサイクルぎりOK判定の馬】
6 ダイワズームの17(父キンカメ・8日)
10 ウイングレットの17(父キンカメ・2日)残口あり
残口のあるウイングレットの17は、肌つやはいいものの、素人目にもまだちょっと頼りない体つき。
引退間際のお母さんにはそういうところが感じられなかったので、古馬になって意外と成長力があるのかもしれませんね。
【スピードサイクルぎりBAD判定の馬】
2 ブルーミングアレーの17(父ディープ)残口あり
9 ヴェルダの17(父キンカメ・5日)
ブルーミングアレーの17は、母をOK判定とすればこの馬も生き返る、というカラクリです。
引退戦できっちりOP入り、現役時1度も崩れることなく走った母ですので、そこを評価される方であれば、投資する手もあります。
ただ本馬に関しては、母の年回りはあまりよろしくありません。
本馬の年はミニマム期に毛が生えた程度なので、本当に母がOK馬であればこれからもっと良い仔に恵まれるはずです。
【スピードサイクルBAD判定の馬】
3 スタセリタの17
4 ソーマジックの17
5 シャンパンドーロの17
8 ハイリリーの17
11 アーリーアメリカンの17
次回金曜日は新馬戦展望をお届けし、来週から社台サラブレッドC1歳馬の関東ロードカナロアなど編へと続きます。