今週から中京開催が始まり、暮れまで怒濤のように1日36レース×3週間、そのあと中山大障害→有馬記念→ホープフルSという過密スケジュールが組まれています。
そして新馬戦はといえば、マイルから二千くらいのいわゆる王道路線が少なめになったなと感じます。
ここからは、新馬にいつデビューさせるか=桜花賞、皐月賞まで逆算体勢をとる、ということでしょうから、各陣営とも十分に練ったプランで臨むものと思われます。
12月の勝ち逃しは即、クラシック撤退をも意味します。
今週は土曜の阪神と日曜の中山の新馬戦を見ていきます。
▼土曜阪神5R 芝1600
ここは出走馬の配合レベルが高くなく、あまり深入りしない方がいいかな…。
いちおう買い候補は5頭いて(ぎり判定含む、数字は基礎体力)、
・アッフェルマーレ(牝・父ハーツクライ) 47
・キュールエミヤビ(牝・父ブラックタイド) 56
・クインズジャスミン(牝・父ジャスタウェイ) 63
・ジュベルハフィート(牡・父ディープインパクト) 53
・トゥールナージュ(牝・父エイシンフラッシュ) ★59
なのだが、どれも決め手に欠けるというか、帯に短したすきに長しで…。
騎手&血統から見ると、ルメール騎乗&ドバウィハイツ(18フィリーズレビュー勝ち)の弟であるジュベルハフィートは人気になろう。
ただ本馬は惜しくも母のゼロ活性馬で、本来なら(MAX活性なら)もっと大物っぽく出てもおかしくなかったのだが、現状は姉よりもスケールが小さい感じ。
体力一番高い&豊騎乗のクインズジャスミンは、毛色が気に入らない。
本馬の栗毛は本来なら出ない色で、いわゆるシーズン内「2度種付け」の可能性(1回目はスターリングローズではないか?)も考えられるので、いい馬かもしれないがおさえまで。
串カツ屋のソースではないが、私は2度付けは御法度という考え方なので。
唯一基礎体力に★を含むトゥールナージュは、優先祖先がエイシンフラッシュの母ムーンレディ。
つまり距離マイルではクソ忙しいまま後方で終わってしまう危険があり(日曜中山の二千なら絶対買ってみたかった)、これは次走以降距離伸ばしてきたら買い買い買い!
残りのアッフェルマーレとキュールエミヤビは本当に凡庸な配合馬で、奥は感じないけれど初戦向き。
ルメールのジュベルか、岩田騎乗のアッフェルマーレの形がよければ、そこから各馬均等に買ってみようか。
▼日曜中山6R 芝2000
ときたまレース番号を間違えて、当日気がついているのでご容赦を。
ここは午後の6Rです。
注目はなんといってもシルクさん所属のオルフェ産駒、シェドゥーヴル。
ところがこの母ヒルダズパッションの牝系はかなり厄介で、ヒルダズパッション本人の直系で見ると、息子は?に近いBAD判定なのだが、近親も合わせてみるとOKと言ってよい感じ。
同じことが直系の活躍馬ヨシダにも言えることから、この本馬の走りを見た上でファミリー全体の判断を決めたいと思っている。
そのくらい、本馬は重要な位置にいる。
なにしろ基礎体力は母と2代母連続のMAX活性継承で★★72が確定だし、ちょっと目覚めれば(そしてOKなら)重賞はもとより、クラシックのひとつも取ろうかという配合内容。
その走りっぷりだけに注目している。
これが大コケしたら、次点はゴールドフレーム(牡・父スクリーンヒーロー)あたりか。
父はまだこの世代まで劣性期。
ただここ1、2年に比べればそこまで活性が弱くはないので、母系を何世代もさかのぼる必要はなくなってきた。
この馬が栗毛に出る理由はたくさんあるのだが、ひとつひとつつぶしていくと、結局父でも4代父ノーザンテースト(ゼロ活性だった)でもなく、母父ティンバーカントリーの母系にいるSwaps(1952)というコテコテのダート血統のせいだとわかった。
Swapsはケンタッキーダービーなど19勝した名馬だが、距離も多彩にこなし13ハロンまで勝ち星がある。
よって切れはないけれど、新馬特有の「ポンと出てそのまま粘る」レース展開なら、芝でも十分やれる感じ。
出遅れたら差しは効かないのでその時点でアウトでしょうね。
この2頭の一騎打ちかなあとは思うが、せっかく菜七子チャンが乗るんだからマヤノハルモニア(牝・父ハービンジャー)は応援します。
父はもちろん劣性期中で、優先は母父マンハッタンカフェ中の独ダービー馬Luciano(1964)にたどり着く。
ただドイツ血統が初戦から花開くとは到底思えないので、何回か使ってからとは思うが…
3代母Garconniereが2代母ジゼールペンにMAX活性を継承していることもあり、芝の実戦で良さが出ないか大いに期待したい。