▼新馬快勝ペガサスの父キモンノカシワとはどんな種牡馬か

コパ先生所有の芦毛ディープ産駒キモンノカシワ

先週土曜京都の新馬戦で、9番人気ながら接戦を制して勝ち名乗りを挙げたペガサス(牡3・大久保龍志厩舎)。

JRAでペガサスといえば、古い競馬ファンは新潟3歳S(当時)や福島記念を勝った90年代の関東馬ペガサス(牡・父リヴリア)を思い浮かべるかもしれないが、今度はまったくタイプの異なるダート馬・ペガサスとして生まれ変わったわけだ。

それに加えて、今度のペガサスの父は「キモンノカシワ」という超マイナー血統種牡馬。

彼は芦毛だがれっきとしたディープインパクトの直仔で、あのコパ先生所有&未出走のまま血統背景を評価され種牡馬入り。

レックススタッドから現在はプライベート繋養に移ったようだが、細々と出す産駒の中からも中央での勝ち上がり馬が現れる(ペガサスが2頭目)など、そのポテンシャルにはちゃんと父譲りのものがあるようだ。

そこで今回はこのキモンノカシワという種牡馬について、スポットを当ててみたいと思う。

 

キモンノカシワのスピードサイクル

Style and Grace 1964
 Princeton Pride 72.4.20 4.4〜6.4
  Miss Kenton County 88.4.17 ぐ○ 3.31〜5.31
   Unacceptable 92.2.12 ぐ×
 Avilion 74.5.8 4.22〜6.22
  Finoon Caroline 82.1.24 ぐ× 1.7〜3.7
   Onesixnine 88.3.18 ぐ× 3.1〜5.1
    Krizevac 95.4.8 き×
  ディアブロ 87.3.13 き×
  シートゥシャイニングシー 91.2.1 き× 1.15〜3.15
   オイワケトモエ 99.3.27 ぐ× 3.10〜5.10
    キモンノカシワ 09.5.7 ぐ×

キモンノカシワ直系のサイクルだけでは判定が心許ない感じだったので、少し近親の方まで足をのばして調べたところ、サイクル自体は「き○ぐ×」でよいだろうという判断に落ち着いた。

 

近いところでは日本でも繋養されたディアブロ(牡・父Devil’s Bagナイキアディライトマイネサマンサなどの父)などがいるファミリー。

オイワケトモエは中央未勝利、キモンノカシワは母の5番仔で、きょうだいにキモンレッド(牝・父サウスヴィグラス・JBCLクラシック3着など)がいる。

 

キモンノカシワの優先祖先と基礎体力

▼キモンノカシワ

父 ディープインパクト 活性値6

母 オイワケトモエ
母父 ブラックタイアフェアー 活性値4
2代父 Devil’s Bag 活性値1
3代父 Cornish Prince 活性値3
4代父 Style and Grace 活性値1

0.25+1.75+2.00+0.25=4.25 → ★53

2代母シートゥシャイニングシーは3代母AvilionMAX活性産駒だが、他の世代はほとんど基礎体力増強に貢献しておらず、体力面ではちょっと残念なファミリー。

キモンノカシワがもしデビューしていたら、早熟のスピード馬か使い込めないマイラーではなかったかと推察する。

 

キモンノカシワ血統内の種牡馬では、ディープインパクトの活性が最も強いので、6−4=2(世代)ディープの父系をさかのぼり、優先はサンデーサイレンスということになる。

また母の優先は母父ブラックタイアフェアーそのもので、キモンノカシワが芦毛である理由もここからきている。

優先がサンデーだから、繁殖のスピードサイクル初期に種付けされれば芝もこなす産駒が出ると思うが、今のところそこまでドンピシャの産駒はいないようだ。

 

ちなみに新馬を勝ったペガサスの優先祖先は

▼ペガサス

父 キモンノカシワ 活性値6

母 ベルモントアイリス
母父 アジュディケーティング 活性値2
2代父 テンパレートシル 活性値3
3代父 Shirley Heights 活性値1

よってペガサスの優先も同じく、6−3=3(世代)キモンノカシワの父系をさかのぼったサンデーサイレンスということになる。

ダートの千四がベストとは思わないが、これも内包スピードとの兼ね合いで決まることなので、今後もダートのマイル戦で活躍していくのだろう。

また芝適性はといえば、レースのリプレイ映像を見る限り、やはりストライドがダート走法
ちょっと芝は厳しいかも。

 

話を戻して…キモンノカシワの代々活性値が

父 ディープインパクト 活性値6
母父 ブラックタイアフェアー 活性値4
2代父 Devil’s Bag 活性値1
3代父 Cornish Prince 活性値3

なので、繁殖側に活性値6以上つまりディープより高い活性の種牡馬がいると、母似のキモンノカシワ産駒となり、残りはすべて父似のキモンノカシワ産駒となる。

 

たとえば中央で勝ち上がったもう1頭のキモンノカシワ産駒、キモンプリンス(牡・現川崎所属)は

父 キモンノカシワ 活性値5+α

母 コパノチカチャン
母父 ワイルドラッシュ 活性値3
2代父 Deputy Minister 活性値5
3代父 Stage Door Johnny 活性値ゼロorMAX

なので、優先は母系を3代さかのぼったLate Bloomer(牝・1974)または父キモンノカシワ自身、ということになる。

まあキモンプリンスは芦毛馬なので、普通に考えればこの仔も父似ということでいいだろう。

 

今日の結論

▼キモンノカシワ産駒は、父似ならば芝でも走れるチャンスがあるが、母似だとほとんどすべてがダート馬になる。距離は短い方がいい

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