フェデリコ・テシオの血統理論がよみがえる
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YouTube第17弾 追悼・アドマイヤ特集 まもなく公開です。
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秋のJRAダート王決定戦・チャンピオンズカップには、今年も面白いメンバーが揃った。
テシオ理論でいうところのスピード表裏をどう区別したらよいのか、日夜頭を悩ませているさなか、今回の有力馬にも「もしかして重賞まで勝っているけど裏じゃね?」という馬が含まれているのではないかと気がついた。
それが本当に正しいのかはさておき、後出しジャンケンにならぬよう、まずは水曜のうちにここで仮説を立てておくことにする。
今回五指に余る有力馬の中で「表」と思われる馬は、すでにこのレースを勝っているインティ(牡5・父ケイムホーム)と、以下の2頭だ。
チャンピオンズC買っておきたい表馬
・オメガパヒューム(牡4・父スウェプトオーヴァーボード)
【優先祖先】 母父ゴールドアリュール〜Vaguely Noble
【基礎体力】 56
Sweetdric 1969
セイリングビユーテイ 76.3.30 3.13〜5.13
ビューティーメイク 89.3.21 き○ 3.4〜5.4
オメガフレグランス 07.5.22(6.2付) ぐ× 4.5〜6.5
オメガパフューム 15.4.6(4.11付) ぐ○
種付け日が4月11日ということで、これはどんなに芦毛だからと言ってオマケしても父スウェプトオーヴァーボード(2月6日生)のゼロ活性産駒で間違いない。
ということで本馬は準アウトブリード&優先は母父のゴールドアリュールに流れるのだが、GアリュールのルーツがヌレイエフなのかMAX活性のVaguely Noble(1965)なのかはデータが古すぎて定かでない。
とはいえ本馬がもし種牡馬入りしたあかつきには、ゴールドアリュールの形を出しうる隠れた後継だということは覚えておくといいだろう。
いずれにしろもしVaguely Noble優先なら好走には距離延長が何よりも必要で、今まで3着以下に負けたレースも距離の短い方から並べれば全部出てくる感じ。
3歳の青竜S(千六)、チャンピオンズC(千八)、4歳時のフェブラリーS(千六)、平安S(千九)だから、オメガにとってはきっと今回も距離自体は足らないのだろう。
一流のダート馬にしては体が小さいのと、馬体重そのものが安定しないところから見ると、まだ基礎体力56では無理できず(もう勝ってはいるけど)、G1をもっとバンバン獲るような本格化は来年に入ってからかもしれない。
・ヴェンジェンス(牡6・父カジノドライヴ)
【優先祖先】 母(ダート短)〜アンバーシヤダイ
【基礎体力】 ★69
ソシアルバターフライ 57.4.13 3.27〜5.27
ブルートウシヨウ 71.4.26 ぐ○ 4.9〜6.9
トウショウレオ 82.4.13 き○
ニーストウシヨウ 85.6.12 ぐ× 5.24〜7.24
ソシアルクイーン 97.4.9(5.7付) ぐ× 3.23〜5.23
スペシャルクイン 06.4.8(4.30付) き○ 3.22〜5.22
ヴェンジェンス 13.3.26(4.16付) き○
で、穴ならこれなんでしょう。
名門のソシアルバターフライ系出身だが、直系のラインでは82年生トウショウレオ(芝の重賞4勝)以来の活躍馬で、これぞテシオおじさんのいう何代後からでもサイクルさえ合えば走る馬が出る「波動現象」なのだろうか。
優先が母ということもあって、デビューから一貫してダートの短距離畑を歩んできたが、元はといえば母系はアンバーシヤダイの影響が強く、芝の長距離でなければダートを走るしかない適性。
そこに母が短距離というのは気性的なものがあったのではないかと推測するが、ここにきてヴェンジェンスの本格化とともに千二が追走苦しくて千八が楽になったというのもうなづける。
6歳になるがここまで大きく崩れたことがほとんどなく、新馬を勝って以来終始一貫低迷期なく堅実なのは、今の実力があってこそ。
あんまりバカにしているとあっという間に頭までかっさらわれそうな勢いなのである。
で、裏だという馬たちはどれ?
・クリソベリル
・チュウワウィザード
クリソベリルはマリアライト(芝G1を2勝)と、またチュウワウィザードは同じダートで天下を獲ったルヴァンスレーヴ(G1を4勝)とサイクル比較しての結論だから、どうもこっちが表とは言いにくい。
チュウワウィザードはOP入り後からブログ上でも注目していただけに、配合スパイスが2度効いているだけに、サンプルとしてうんと注目していただけに、ちょっと複雑(勝ってくれたら逆に嬉しい)。
ダートを走る馬たちがすべて裏とは言わないが、やっぱり芝馬よりは1枚割り引いて考えることも必要だと思う。