ホッカイドウ競馬では着々と2歳戦が進行中
中央競馬では今週が日本ダービー、そして次週からはいよいよ2歳戦が始まる。いってみれば今週が真の意味で中央競馬の年度末であり、6月の現場は新年といってもいいフレッシュな雰囲気に包まれる。
ただ2歳戦としてはすでにホッカイドウ競馬で4月20日から、南関では同25日から新馬戦が行われており、さっそく面白そうな馬たちが勝ち名乗りを上げている。
今回はそのうちホッカイドウ競馬のフレッシュチャレンジ勝ち馬たちの横顔を調べることで、早期勝ち上がりの馬を探すヒントが見つかればしめたものなのだが…
フレッシュチャレンジの勝ち馬たち(5月19日分まで)
ポリゴンウェイヴ サマー1歳 902万 ヘニーヒューズ産駒MAX
コパノモナルカ サマー1歳 330万 コパノリッキー産駒
ライトニングブルー セプテンバー1歳 1650万 ホッコータルマエ産駒
ゴッドメリフルアス ー ノボジャック産駒 母父ゼロ
スティールグレイス サマー1歳 495万 父ハタノヴァンクール産駒
エアポートライナー サマー1歳 880万 父バンブーエール産駒MAX
ディオスメッセージ ー トビーズコーナー産駒
コルドゥアン ー プレティオラス産駒
オンネマトカ ー 母MAX! 父ゴールドアクター産駒 ☆MAX SSクロス
エイシンテラ ー エーシンモアオバー産駒
エイシンエイト ー ☆
テイラス オータム1歳 572万 トゥザワールド産駒ギリMAX
パワトゥザピープル ー ☆
シャンパンファイト サマー1歳 2310万 エスポワールシチー産駒
スティールレイダー サマー1歳 836万 パイロ産駒
フクノユリディズ ー ☆
ラビアータ ー
まずドルメロ理論的考察はさておき、おっと思わせるのは、やはりセール購買馬がすごく多いという点だ。
実は今回の調査、のっけから新馬を調べようとしたものではない。きっかけはJBISのサイトで、ホッカイドウ競馬クラシック第1弾の北斗盃結果を読んでいるうちに、勝ち馬のシルトプレ、②着エンリル、④着スダワールドいずれも1歳セールで5〜600万円で落札された馬だと気がついたから。
「ああこういう馬を推奨できたら、きっとデビューから1年間、競馬を楽しめるんだろうな」
①、②着馬は冬季を南関、金沢で揉まれ、ひとまわり強くなっての凱旋帰郷。賞金的にも単純な馬代はとっくにペイしているし、ぜひともセールではこういう馬を勧めたい。
それには何かドルメロ理論的特徴があってほしいわけで、勝ち馬シルトプレはこれまた疑惑の母のゼロ活性産駒?にすごい近い存在なわけで、ボクはなんと言っていいか今のままではわからないわけで…(北の国から風に) まあひとつ間違えれば母のMAX活性産駒とも言えるんだけど。
だから新・月の評価をスタートしても、今なお母のMAX活性の一番いいときに種付けされた馬だって見逃せない。セール前にはそういう馬をコツコツ探し出すのが遠いようで近道になるし、また数百頭の中にダイヤの原石はきっといるんだよなあ。
超早・新馬戦で活躍する馬の特徴
とにかくサマー、オータム1歳セールの平均落札額あたりにだって、わずか半年たてばスーパーフレッシュを勝つ逸材が確実にいる。さらに顔ぶれを見れば、父の名前にはほとんどこだわる必要がない。バンブーエールやハタノヴァンクールはまだいい方で、エーシンモアオバー、プレティオラス!までくると(種牡馬として)知ってる方がすごい存在。むしろ父の名前で損しているなら、積極的に購買を検討したいくらい。
ちなみに南関の新馬緒戦を勝ったサムタイムアゴーの父は、トーセン島川さんちの新種牡馬マクマホンですから!地方で走らせるなら、エスポワールシチーやホッコータルマエらビッグなネームバリューは、むしろ価格の高騰を呼び込むだけかも。この辺もすごく参考になる。
また父だけでなく、実は父母どちらかのMAX活性、ゼロ活性を持つ馬も早期の新馬戦によく絡んでくる。とくに母のMAX活性産駒は、母の一番いい時種付けでなくとも、体力の恩恵だけになっても(表中の☆印)よく走る。これは中央の新馬戦でも毎年顕著な傾向があり、よく2歳ステークスはそんな「☆★馬」だらけの運動会になることがある。
ではドルメロ理論的に見た推奨候補馬とは
ポリゴンウェイヴ 自然①+1 5.1付
コパノモナルカ 自然①+1
ライトニングブルー 空胎後 自然②−1
ゴッドメリフルアス 初仔
スティールグレイス 初回発情
エアポートライナー 自然①−1
ディオスメッセージ 生後直死後
コルドゥアン 自然①+3
オンネマトカ ー① ー 母MAX!
エイシンテラ 自然①+9?
エイシンエイト 自然①+1
テイラス ー①
パワトゥザピープル 自然①+2
シャンパンファイト 空胎後
スティールレイダー ー①
フクノユリディズ ー①
ラビアータ 自然①+2
月のサイクルの裏表までは見ないが、たとえばこの中で自然生まれ+種付け日がよい「S」候補のポリゴンウェイヴは、能力検定で800M47.5秒という破格のタイムを出した逸材。デビュー戦は思ったよりも他馬に詰められるシーンがあったらしいが、結局は3馬身差の圧勝。
実はその他の馬も、自然サイクル生まれのオンパレード。もちろんドルメロは自然派を推奨するつもりだから、これらの馬たちとは相性が良さそう。フレッシュ競走でも、中小の生産馬が多数集結する地方競馬でも、素質馬を探し出す手段としてけっこう使えそうだ。
あとは私たちと彼らに「縁」があるかどうかでしょうね…
クラブデータ、鋭意制作中です
クラブデータの制作に少しまとまった時間が欲しいので、ダービー動画まで一段落したこのタイミングで、1週分動画をお休みいたします。次週も絶対作るとは言えないのですが、まずは大切な仕事をやっつけてから、楽しく動画を作りたいので。毎年ダービー後は大した動画を出していませんしw
と言いながら、データ制作の方はまずまず順調です。すでにサンデーさんと社台さん分は終わっています。あとはジーワンさんデータと、文章にまとめる「読み物」が残っていますが、いわばデータ整理は「写経」で、読み物こそが「悟り」の境地ですから、読み物は天から降ってきたように書けばいいので気楽です。
今年は社台系全体を揺する大きな潮流とでもいうか、各クラブごとに色の違い、格差(クラブ間、東西間…)など、けっこう面白い傾向があります。どうぞお楽しみに。
またYouTubeのコミュニティ欄では、3歳戦、牝馬限定戦から軸足を移し、今度は新馬戦の注目馬などを挙げるかもしれません。そちらは気長にお待ちください。