※これは6月25日YouTube動画の台本原稿です。
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こんにちは、ドルメロチャンネルです。
さて大変遅くなりましたが、今回は今年の2歳POGに向けた私の厳選馬5頭を紹介していきます。
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今年は私自身久しぶりにPOGに参加したい気持ちになったので、初めて日刊競馬さんのPOGに申し込もうと思っていました。
日刊競馬さんでは、通常の総合ランキングに加えて「ミーハー値」という人気指数を使ったランキングがあります。これが私のようなひねくれ者には大変嬉しいルールで、それこそ人が指名しないような穴馬を一生懸命探しました。
ところが最後の最後に来て、ドルメロはやらかします。
日刊競馬さんは、締め切りの日までに全10頭、耳を揃えて指名馬を登録しなければイケなかった。
ここがJRA−VANと大きく違うところで、気持ちではわかっていたのにG1シリーズ動画制作の忙しさにかまけて、とうとう登録を忘れてしまった。
よってドルメロは、今年も全POGに不参加が決定しました。
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そして今年も全く損得のない孤独な?闘いが始まったのです。
ただし、今年のPOG登録馬10頭の内訳は例年と少し違います。
半分はいつものとおり「POGの達人」通称赤本を参考に、一口クラブ馬を除いた上で選ぶのですが、今年からは新たに社台のグループオーナーズ募集馬を解禁しました。
実は毎年私は、社台グループオーナーズ募集馬の評価ご依頼も受けています。
某オーナーさんからぜひ個人的にといわれて承諾したもので、一口クラブとは違って全頭の一覧表を作るのではなく、あくまで個人オーナーさんの手助けをするという格好です。
オーナーさんがいいと思った3、4頭について私の意見を述べる、現在はそんな形を取っています。
ですからドルメロも募集馬の全容は知りません。が、せっかくいい馬がいそうなら、せめてその後を追跡したっていいじゃないかということで、いよいよ今年からグループオーナーズ馬の指名を解禁しています。これは私の貴重な即戦力ですね。
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そうやって今までどおりの方法で選んだ馬のほかに、残りの半分は今年から大挙デビュー予定のドルメロチャンネル関連馬を選んでいます。
今までお世話になったオーナーさんたちの2歳馬を4頭ほど登録し、その後を追いかけるつもりです。POGには出走の通知機能があり、視聴を逃すことがないので助かるんです。
このドルメロ関連馬は皆さんにまだご紹介できませんが、大活躍してくれることがあればまた別の機会にと思っています。
よって今回の動画では、今までどおりの方法で選んだ2歳馬を5頭ご紹介していきます。
実は本当にもっと早く発表しないといけなかったのですが、さてそれはなぜでしょうか笑?
(5)(5秒ジングル)
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1頭目はステレオグラムの23です。
初っぱなが社台のグループオーナーズ募集馬ですね。
私が競馬にハマっていた頃の活躍馬スターバレリーナの牝系で、そこへサンデー、ローエングリンと配合してまずロゴタイプというジーワン馬を出し、母ステレオグラムはその全妹になります。
サンデーをいい時期に配しているので、母似を強く出せばいつでもその形の恩恵に預かれます。しかしローエングリンが出てはちょっと困るので、本馬のような父のゼロ活性は格好の活用タイミングでしょう。
加えて本馬は母のMAX活性産駒。これを逃すと来年から母の産駒は体力面に不安が残る時期に入りますので、この仔がいわば勝負世代。中距離の芝馬でしかも軽い馬場が理想の舞台でしょうか。
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2頭目はペルペトゥオの23です。
本馬は23年ノーザンミックス当歳セールにて1870万円で落札されました。
父ルヴァンスレーヴは、私がなんとかお宝を見つけたいと思っている種牡馬の1頭です。
悪いはずがない父なんですけど、日本では正直使われ方が間違っている。
もっと素直に健康的なアウトブリードで、ダート系の母と配合したらどうかなと考えての指名です。
母のペルペトゥオは日本で走った外国産馬で、勝ち星こそダートに偏りますが、3勝クラス時代に試した芝の感触も悪くない。スピードは足りていたと思います。その辺はMAXの父パイオニアオブザナイルの産駒特徴もよく現れている。
願わくば父似の子を採用したかったですが、パイオニアオブザナイル優先なら文句はないところ。芝でもダートでもいける器用さを発揮してほしいです。
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3頭目はラサルダンの23です。
本馬は24年のセレクトセール1歳にて7920万円で落札されました。
年季の入ったフランス牝系で、代々有名な種牡馬の知らない子孫みたいな微妙な父ばかり付けられ、血の活力という意味ではどうかも、しっかり枯れているという点では日本に持ってきて基礎土壌牝系とするのに適した母系かと思います。
その意味では本馬の父リアルスティールもディープ系としては異色の存在だから、この世代でも伝統芸を継承したと言えるのですが、面白いのはこの奇妙な日仏合作で全きょうだいクロスが発生する点。これがどう活きるかでしょうね。
血が重くなることを承知であえて指名してますが、あるいは洋芝適性を飛び越えて地方のダートも悪くないなと思っています。
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ここからは外国産馬を2頭ご紹介します。
まずはカリバの23。24年キーンランドのセプテンバーセールにて100万ドルで落札されました。
高額馬ですし、近親にはケンタッキーダービー3着のゼンダンがいるなど血統背景もなかなかいいのですが、ひとことで言うと外国のセール出身馬は月のサイクルが表の馬が少なく期待薄です。
まあダートを走る分にはそれでも困りませんが、本馬は母のカリバがスプリンターで父もマイラーですから、ごく普通に芝も走ってほしいならやっぱりサイクルは表に限る。
ムダなクロスもなく、ミスプロ系の形なら世界中どこへ出しても文句はありませんので、これは持っておきたい外国産馬。
ただ本馬は編集時点ですでに栗東の中内田厩舎へ入厩済みとのことなので、間に合えばいいなあ。
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もう1頭の外国産馬がケイラの23。今年のOBSマーチセールで一回主取りになったあと、11万ドルで購買された馬です。
まあ父ヤウポン産駒自体があまり高くありませんし、成り行き上、安かったから買ったのかもしれませんが、調教はちゃんと1ハロン10秒2で動けているし、私は月のサイクルも表と見ての指名です。
もうひとつバイヤーの食指が動かなかった理由が、おそらく血統面の貧弱さでしょう。
母から数えて4代母まで母系はいっさい競走に出ておらず、代々付けてきた種牡馬たちの名前もいまいちで、近親の活躍馬もほぼ皆無という、セールでは絶望的な要因が揃ってしまっている。
おそらくは実物のデキがなかなかいいのだと思いますが、まあギャンブルであることには違いないね。
父のヤウポンは21年の米G1・フォアゴーステークスで、2着フィレンツェファイアに噛みつかれそうになったあの事件のお相手役でして、日本で産駒が再び激突するのも何かの縁。
祖父のアンクルモーがゼロ活性なのが血統のミソで、日本でもおなじみのアフリートの影響が強い。父似産駒が十分やれそうな適性を感じます。
(11)(5秒ジングル)
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さて指名馬の5頭は以上ですが、他にも2頭ご紹介しておこうと思います。
まず補欠候補の1頭、バーボネラの23。24年のセレクションセールにて660万円で落札されました。
マインドユアビスケッツという種牡馬は最近ちょっと人気下降気味ですが、私は血統構成中に主力級の名前がない割には、父似の時代もよくがんばったなという印象を持っています。
なぜならマインドユアビスケッツの果たすべき使命はおそらく「大樹」の役割だから。スピード因子持ちの劣性サンデー、形のハービンジャーときて、次は大樹役のマインドユアビスケッツがクロスを活かしながら横たわる。これでサイクルが1回転していますから、本馬は競走にも適するだろうと。
よってマインドユアビスケッツの真骨頂はいよいよここから説まであると思います。
本馬は少し基礎体力が足らないのと予定日ズレが大きめなので補欠に回りましたが、デビューの声が掛かれば、入れ替え候補の1番手としていつでも準備できています。
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そして最後の最後がこのサンティールの23。実はもう新馬勝ちした社台グループオーナーズ募集馬です。
いやあ申し訳ない。サイトで入厩したとは知らされたものの、まさかこんなに早く出走しようとは、そして先日の新馬戦を鮮やかに勝ってしまうとは、まったく想像していませんでした。
もちろん私はこの馬を去年のご依頼時に知った後は、2歳馬の入厩情報を見るヒマもなく。
なのに新馬戦の勝ちっぷりには開いた口が塞がらず。
もっと早くにこの動画をお届けできなかったものかと悔やんでも、後悔先に立たず。
今年はこの馬の成長を楽しみに、POGライフを謳歌させていただきます。
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POG2025シーズン動画、いかがだったでしょうか。
実は今回ご紹介した6頭の状況よりも、残りの4頭、自分に深く関わってきた2歳馬たちの行く末の方がずっと気に掛かっています。
それはもう当然のことで、このあともなにか例年とは違った緊張感で2歳戦を見ていくことになりそうです。ひとつくらい良いご報告ができればうれしいのですが。
今回の動画はここまでです。
ご視聴ありがとうございました。