▼有馬記念2017 惑星ルージュバックは結局何者だったのか

すべては枠順抽選がぶっ壊している

 

グランプリと言ったって、枠順が内の馬から買えばいいヘンテコなG1レースに成り下がった近年の有馬記念。

トリッキー極まりない中山2500で行う意義はもうすでにどこにもなく、それを「枠順抽選会」というイベントでさらにハッキリさせてしまったのは、何を隠そうJRAその人である。

買いたい馬探しが楽しいのは枠順決定日まで。狙い馬が外枠に入ったらその資金でswitchでも買って「ゼルダ」やってください。

 

木曜まであと少しのお楽しみ時間を血統表で味わおう

 

某サイトでも2週前に有馬の記事を書かせてもらった手前、そこからあんまり外れた内容を書くことはできないが、最大の惑星としてここが引退レースとなる牝馬、ルージュバック(牝5・美浦大竹厩舎)の名を挙げておきたい。

普段彼女のような人気馬を私はあまり買わないため、引退レースまで来て初めて触手が伸びたというていたらく。よって

▼なぜ彼女は牝馬重賞も勝たずに混合重賞で勝てるのか

▼彼女の1800最強説はどこからやってくるのか

について、遅ればせながら考えてみることにした。

しかし、何回も言うが枠順が外になった時点でこの考察は世にも出ずに泡と消える。

 

ルージュバックが大種牡馬の母の面影を引きずっていたなんて

 

ルージュバック(2012年生まれ 鹿毛)

父マンハッタンカフェ

母父Awesome Again

 

まず血統を見て驚くのは、ルージュが母方から一切血統的な影響を受けていなかったという事実、である。

ルージュ自身が母Ginger Punchの9歳時産駒である上、母自身が母父Awesome Againの9歳時産駒であることから、ルージュは母の影響ばかりでなく、可能性としては残るはずの母父の隔世遺伝要素も全く排除された牝馬だったのだ。

それは毛色をたどることでも証明される。ルージュ自身はファミリーとしては珍しい鹿毛の持ち主で、これは母系に強く出ている栗毛の系譜でもなく、また前述したようにAwesome Againの鹿毛でもない。

さらにいえば、サンデーの系統は父系が強ければ青鹿毛や黒鹿毛が出るので、直系父系の影響でもない。また父マンハッタンカフェは3代にわたる徹底した黒鹿毛系だし。

では彼女の鹿毛はどこから来ているのか。

 

彼女の血統表の中で一番近い鹿毛の持ち主、それは大種牡馬・サンデーサイレンスの母Wishing Wellである。

 

最初、自分もこんなところに答えのとっかかりがあるなんて少し信じがたかったのだが、Wishing Wellの競走成績を見て二度ビックリ。

Wishing Wellは牝馬ながら生涯で38戦12勝(12・6・8・12)の成績を収めた無事これ名馬であり、しかも好走した重賞のほとんどが

▼芝の9F

で活躍したものだった。

「まあ血統なんて後から何とでも言える」のだが、これをただの偶然と捉えるか、それともずっと何かの呪縛を受けていたかのような不思議な競走生活を終えようとしているルージュバックの背景の一因として受け止めるか…。

 

根幹距離と輸送競馬に縁がなかったルージュであるから、中途半端な距離2500と関東圏でのレースというだけでも最後は買いたくなる。

あとは何度も言うように枠順である。彼女が生まれた星はそう強くないからなぁ。

 


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