▼もう一丁ダート新馬大差勝ちの3歳馬ララクリュサオルを解剖する

思ったような成果が得られなかったので仕切り直し

ヴァイトブリック、カフェクラウンといった期待のダート馬たちが、テシオ理論上ではそこまで…という残念な解析結果に終わってしまったので、んじゃあもう1頭くらい大差勝ちした馬はいないのかと探したところ、見つけたのが(外)ララクリュサオル(牡3・父Speightstown)。

1月21日京都ダート1400の新馬戦を、なんと2秒1差の大差勝ちデビュー。

もっとも現在は放牧中というから、今のうちにその正体を調べておくことにしよう。

 

ララクリュサオルのスピードサイクル

Ethel Walker 1953
 Privileged 62.4.9 3.23〜5.23
  Proven Right 76.4.12 ぐ○ 3.26〜5.26
   Pamela Kay 83.2.24 き× 2.10〜4.10
    Kelly Amber 88.1.26 き(×) 1.9〜3.9
     グラッブユアハート 00.4.30 ぐ○ 4.14〜6.14
      グラッブユアコート 12.4.9 ぐ○
     ドリーボンズレガシー 05.3.4 き×
     Dattts Lady Di 06.3.14 ぐ(○) 2.28〜4.28
      Lindy 12.1.24 ぐ(○) 1.7〜3.7
       ★ララクリュサオル 16.2.17 ぐ(○)
    Tricki Mae 93.1.31 ぐ○ 1.14〜3.14
     レイクサイドカップ 99.1.15 ぐ○

 

一番近いところでは、ダート交流重賞5勝のグラッブユアハート(牝・父Deputy Commander)が近親にいる牝系。

ララクリュサオルの系統は、連続して若い母親による世代交代が発生しており、かなり新しめの血筋であることがわかる。

 

ララクリュサオル自身の判定は「ぎりBAD10日」

母もぎりBAD4日だが、2代母Dattts Lady Diの判定はさらに難しく、セリのブラックタイプだけではストレートに推薦できる産駒ではない。
(グラッブユアハートの系統はとてもわかりやすいけれど)

 

ララクリュサオルの優先祖先

▼ララクリュサオル(牡3・鹿毛)

・父 Speightstown(1998) 活性値1(ミニマム期)

・母 Lindy
母父 War Front 活性値1
2代父 Proud Citizen 活性値6
3代父 Highland Park 活性値7

父のSpeightstownは種付け時ミニマム期だったので、優先祖先探しは3代父のHighland Parkというあまり聞かない種牡馬の系統をできるだけさかのぼることになる。

Highland Parkの代々の活性値は

父 Raise a Native 活性値2
2代父 Olden Times 活性値6
3代父 Nasrullah 活性値3
4代父 Case Ace 活性値MAXorゼロ

よってもし4代父のCase Aceゼロ活性であれば、優先は2代父のOlden Times(1958・鹿毛)だし、MAX活性であればRullah Good(1960・栗毛)という牝馬になりそう。(毛色からはOlden Timesが濃厚)

いすれにしても、Olden Timesよりもう1代新しい5代前の牝馬Old Goat(1973)が米のゴールデンロッドSというダート7F重賞を勝っていることから、新馬でダートの7Fを圧勝したララクリュサオルの優先がこの系統であることは間違いなさそう。

 

ララクリュサオルの基礎体力

0.75+1.25+0.25+1.00=3.25 → 41

なにしろこれだけ若い母親たちが連続すると、母のMAX期前にどんどん代替わりしてしまうので、基礎体力は多くを望めない。

 

ララクリュサオルのクロス

5代血統内だけでもたくさんのクロスが存在するララクリュサオル。
まずは近くて気になるGone Westから見ていこう。

・Gone West
父 1.25×0.25=0.3125
母 1.5×1.5=2.25

表上で最も近くに見える2代父のGone Westは、実のところ活性値としては取るに足らない強さ。

父方のGone Westは理論上もう1回劣性期を挟む(Speightstownの種付け年を動かす)ことで帳消しレベルに薄まるが、母のGone Westはもはや薄める手立てがない。

本当に悪さをしているのは、母方のGone Westなんですね。

・Raise a Native
父 2×1.25×0.25=0.625
母 0.5×1.75=0.875

父母どちらのクロスも強くはないが、消えているわけでもない。

・Northern Dancer
父 2×1×0.25=0.5
母 1.75×2=3.5

Storm BirdNorthern DancerMAX活性産駒で、War FrontDanzigMAX活性産駒であることがポイント。

これも母方の高活性Northern Dancerは、もう薄まることがない。

※Secretariat、Bold Rulerのクロスについては、父系内のみで成立しているので、今回の配合には関係なしと見る

 

よってクロスはGone West、Raise a Native、Northern Dancerの3つが生きており、何らかの弊害があっておかしくない。

母はクロスという観点からは、かなり相手を選ぶ繁殖であると言える。

 

今回の結論

▼ララクリュサオル

【優先祖先】 Olden Times(1958)
【適  性】 ダートのスプリンター
【基礎体力】 41
【クロス】 弊害あり

ううん、またしてもちょっと残念な結果になってしまいましたね。

今年3歳のダート王探しの旅はまだまだ続くようです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です