ジャスタウェイの馬主が話題性込みで買ったジャスタウェイ産駒
初めてデビューさせた馬があのジャスタウェイだったという超強運で知られる馬主・大和屋氏が所有するジャスタウェイ産駒、カリボール(牡3・須貝尚介厩舎)。
けっして卑猥な名前ではない、とクギを刺すあたり、「卑猥に読み替えられることも狙っている?」と邪推したくなる馬名。
カリボールとは、なんでも大和屋氏のお仕事関係のアニメ作品に由来する聖剣の名前だそうで、新元号ともども、こういう由緒ある名の由来というものをどこにするかは本当に難しい。
馬はそれが生きとし生けるものであるがゆえに、なおさら…。
▼カリボールの繁殖サイクル
Bourbon Mist 1959
Laura Bell 67.4.14 3.28〜5.28
Celebrity Belle 75.2.7 ぐ× 1.21〜3.21
Barkerville Belle 80.4.12 き(○) 3.26〜5.26
モーリストンベル 89.3.27 き○ 3.10〜5.10
レイズアンドコール 01.3.19 ぐ(×) 3.2〜5.2
モンドキャンノ 14.2.8 き○
カリボール 16.3.12 き○
レイズアンドコールの17(シルク) 17.3.10 ぐ○ →?
兄であるモンドキャンノ(牡5・父キンシャサノキセキ)はノドの疾病などもあり残念ながらすでに抹消(種牡馬入り)されているが、スピードはゆうにG1級で、安田厩舎ではあのロードカナロアにも引けを取らないと評価されていた短距離の逸材。
こうしてきょうだいのサイクルを見ると、確かにモンドキャンノは母レイズアンドコールの超初期配合であり、桜花賞馬にも負けなかったスピードの源はここにあるとわかる。
比較してカリボールはサイクルこそ兄と同じでOK判定は出しやすいが、スピードは兄より穏やかに継承されているらしく、新馬スタートが千八でも二千でもイケた理由はその辺にありそうだ。
▼カリボールの基礎体力
1.5+0.75+2.0+1.0=5.25 → ★66
母の母モーリストンベルはカナダ生まれの芝マイラーで、3代母Celebrity BelleからMAX活性を受けて、それを競走にも活かした活躍馬。
加えてカリボールは2015年空胎後の産駒であり、この数字以上に、また兄モンドキャンノ以上に基礎体力が豊富であると考えられる。
ちなみに18年産のレイズアンドコールの18(父キンシャサノキセキ)、つまりモンドキャンノの全弟もれっきとしたOK判定で、しかも母からもMAX活性を受け継いでいる注目の存在だ。(2年連続でシルクに入るんですかね)
▼カリボールの優先祖先
父 ジャスタウェイ 活性値6
母父 サクラバクシンオー 活性値3
3代父 Herat 活性値6+α
4代父 Ruthie’s Native 活性値5
父ジャスタウェイとタッチの差でより高活性なのが、3代父のHerat(1982)。
ちょっと聞かない種牡馬だが、Northern Dancer系の中距離馬で、G1こそ勝てなかったものの重賞で堅実に入着を繰り返した馬主孝行の馬だ。
そしてごらんのように対象となる父同士の活性値の差がわずかなので、カリボールの優先は母・レイズアンドコール自身ということになる。
レイズアンドコールはアイビスサマーダッシュでもスピード負けしなかった快速牝馬で、距離の融通こそなかったが、繁殖としては母似であればスピードが出ると約束される使い勝手のよい母だ。
したがってカリボールがこの春すぐにスプリンターになるとはいわないが、千八よりは今回のマイルがよく、いずれマイルよりは千四がいい…という成長過程をたどるのではないかと推測する。
実際に走るストライドを見ても、前に伸びるというよりはかき込む感じで、ピッチ走法っぽい印象。
あとは兄のようなノドの疾患がなければ、マイラーとしての大成も十分あるだろう。
【 結論 】
カリボールはスプリント力を秘めたマイラーが未来予想図
最近、デアレガーロにしろ、ミスターメロディにしろ、去年基礎体力を調べた優駿がどんどんタイトルホルダーになっているのを見て、先物買いとはまさにこのことか、と感じている。
おまけ番外編 カウディーリョ(キャロット)
先日の山吹賞でOP入りしたキャロットCのカウディーリョ(牡3・父キンカメ)も、デビュー前2歳時診断でOK判定を出していた馬の1頭なのだが、そのときの適性については「切れ者のマイラーではないか」と結論づけていた。
ところがデビュー後の彼ときたら千八の新馬を勝った上に、休み明けの前走は距離二二までも克服。とてもマイラーとは言えない感じで「きっとまだ自分が迷っていた頃の判定だったんだろうな」と反省。
あらためて5代血統表を眺め、今回彼の本当の資質に気がついた次第である。
結論から申し上げて、カウディーリョは母ディアデラノビアが優先となる馬である。
父 キンカメ 活性値7
母父 サンデー 活性値7
3代父 ポトリャゾ 活性値4
4代父 Banner Sport 活性値7+α
5代父 Right of Way 活性値5
前回の診断ではこの4代父Banner Sportの誕生日がわからず、キンカメとサンデーの活性差&カウディーリョ自身の毛色で判定を下していたのだが、Banner Sportが北半球の馬で、3代母Chaldeeが南半球産であることにもっと早く気がつくべきだった。
つまり活性値比較はキンカメVS.サンデーという図式ではなく、Banner Sportの1強で正しかったのである。(種付けが半年遅いから活性高い)
母ディアデラノビアがあれだけ折り合いに苦労しながらも距離をこなしたのは、同じ理由(サンデーよりBanner Sportの活性が微差で高い)でその母ポトリザリス(クラシック適性)が優先であったため。
したがってディアデラノビア優先のカウディーリョが距離をこなせることは明白であり、気性さえまともならこのままダービーの距離でも走れる適性があるということだ。
カウディーリョの5代血統表中には、唯一Raise a Nativeのクロスがある。
加えてその産駒Banner Sportもそしてミスプロも、両方が1970年生まれのRaise a NativeのMAX活性産駒なので、決して弱いクロスではない。
あとは天のみぞ知る、ところか。
ジャスタウェイ産駒はキャロットで出資していることもあり注目しています。(以前診断していただいたグロオルロージュです。その節はありがとうございました。)
カリボールもそのうちの1頭ですし(今後の適距離に注目したいと思います)、アドマイヤジャスタやヴェロックスにはクラシックを大いに賑わしてもらいたいなと思ってます。
前回のコメントの返信になりますが、クラブライフは楽しいですよ。特にキャロットクラブはノーザン系なので活躍する馬も多く、サービス面においても言うことなしです。個人的には一番バランスの良いクラブだと思っています。ただ人気になりすぎて狙った馬がいたとしても出資できない可能性の方が高く、そこだけはどうしてもストレスを感じてしまいます。最優先という制度があるので、3年に1頭はほぼ確実に「これっ」という馬に出資できますが、最優先以外(一般)となると一気に難しくなるのが現状です。最優先で落選になってしまって一般抽選でも全て落選でその年1頭も出資できないという方も実際にいました。それでも逆に考えると少なくとも3年に1度は好きな馬(大人気の馬にも)に出資できるということですから、私自身は納得してキャロットクラブで一口馬主をやっています。
そういえばシルクも去年から最優先という制度を設けたのだとか。最優先という制度の充実さがキャロットクラブほどではないにしても良いことだと思います。アーモンドアイ1頭だけに申し込んで緩い抽選だったにも関わらず落選してしまった方がいたなんて話も聞いたことがあります。そういう意味では出資できるできないというのは運命というか巡り合わせなのかなと思うところもあります。ただシルクは基本的には実績制なので出資頭数が多くない私にとってはメリットがないといっても過言ではないので、庶民にも優しいキャロットがやっぱり一番だなと感じています。
入会するのに遅いということはないと思いますよ。退会される方も一定数いると思いますし。最初の1年は既存会員が優先となる為我慢する必要がありますが、そこだけ我慢してしまえば2年目からは選び放題です。(当選するかは別になってしまいますが)
あとは出資馬が放牧ばかりでなかなかレースに出走してくれないなどの不満はありますが、出走馬がレースに出走するとなればやっぱり楽しいです。こんなに馬見ができる方には一口馬主をして欲しいと思っていますので、今年の入会を是非ご検討下さい。
いやいや、わにさん、興味深い情報をありがとうございました。
うわさには聞いてましたが、クラブには難しいシステムがあるんですね。
あ、放牧は許容できるファンですwww
わにさんのおっしゃるとおりで、調べれば調べるほど、ノーザン、社台系のクラブでエンジョイすべき理由がよくわかります。
OK馬の確率が違いすぎますもん。
昨年も下調べしてあまりにヒドいクラブなどは、1頭も紹介できませんでしたからね。(どことは絶対言えないが)
一口もとても魅力的ですが、やはり最後は地方競馬でもいいので、本当の馬主さんになってみたいですね。
ですからダート馬も追っかけてますwww
貴重なご意見、ありがとうございました。