▼キャロットクラブ2018 2歳馬最速診断 ハーツクライ編(No.47、48)

今年のクラブ2歳はキャロットさんの当たり年か?

今年のクラブ2歳馬戦線。
種牡馬ではハーツクライが一番面白いと申し上げましたが、クラブ別対抗ではサンデーTCさんとキャロットさんの2強(マッチレースともいう)になる気がします。

まだ中堅種牡馬については検討が進んでいませんので、最終的な判断はともかく、実際問題としてクラシック戦線に乗ってきそうな親は、あとキンカメ系列とステゴVピサあたりが残される程度なので…。

とくにクラブ人気2強と目されるシルクさんとキャロットさんの間の「2歳戦力格差」はいかにも気になります。

まだクラブ2歳馬が何頭も走っていないうちからこんなことを述べるのは気が引けますが、ここからどれくらいシルクさんの巻き返しがあるか、静かに注目しています。(当たらない方がいい予想かもね)

 

兄同様、体力には泣くかもしれないが芝もイケるはず

 

▼アビラの16 (競走名:カテドラル) 番号47

牡2・池添学厩舎予定
父 ハーツクライ
母父 ロックオブジブラルタル
2月9日生まれ 鹿毛

兄は一線級のスピードがありながら体質の弱かったジェベルムーサ(父・アグネスタキオン)。
この仔は兄以上にケアが必要な馬ですが、芝を走る可能性もまた兄以上といえます。

 

【診断結果】

・優先祖先 父の父 サンデーサイレンス

・馬場、距離適性 芝orダートの千八

・基礎体力値 41(平均50)

・スピード 良好

・頭脳 普通

・総合 ★★(満点は5つ)

 

6つ上の兄・ジェベルムーサは、札幌のG3エルムSでG1馬・グレープブランデーらを破って優勝しました。

素質を高く評価されたダート馬でしたが、当時のキャロット会員さんのブログ等を拝見すると、やはりそこかしこに体質が弱いという言葉が出てきます。

こういう馬はケアが難しい上に、ピークの活躍期間もあまり長くありません。
事実Jムーサもその重賞勝ち以後は入着すらないという極端な成績に終わりました。

 

母系は芝のスタミナ血統ですが、兄はわずかに母父・ロックオブジブラルタルが優性で、Bold Lad(1964)の影響が強く、そこからスピードを得ました。

本馬は父ハーツの活性がもっと強いので、優先祖先はサンデーまでさかのぼります。

2代母 Animatrice 85年4月11日生まれ
(3月25日から5月25日良好)
・母 アビラ 04年4月20日生まれ ○
(4月4日から6月4日良好)
・・ジェベルムーサ 10年2月15日生まれ ×
・・本馬 カテドラル 16年2月9日生まれ ×

スピードのサイクルはOK。
優先祖先が近い親に変わったこと、兄よりさらに誕生日が早まったことで、より芝をこなせる素地があります。
兄の実績もあり、しばらくはダート戦中心かもしれませんが、どこかで芝を走る機会が訪れるといいですね。

あとは平均以下の自己体力との闘いでしょうか。
兄もOP入りしてからは休み明けにめっぽう強く、短期間に稼いで長く休むサイクルを採用していました。
このきょうだいにはこういう厩舎側の工夫が必須です。

そして開業間もない厩舎としても、そんな「走るけどとても手がかかる」馬を経験して、少しずつ良い厩舎に成長するのだと思います。

 

こっちは兄より距離が保ちそうで

 

▼アナアメリカーナの16 (競走名:アメリカンウェイク) 番号48

牝2・斉藤崇厩舎予定
父 ハーツクライ
母父 American Post
2月15日生まれ 鹿毛

本馬の2歳上の兄(現役)はガッチリしたスプリンターですが、妹はもう少し距離に融通が利きそうです。

 

【診断結果】

・優先祖先 父の父 サンデーサイレンス

・馬場、距離適性 芝のマイル

・基礎体力値 44(平均50)

・スピード 良好

・頭脳 やや心配

・総合 ★★(満点は5つ)

 

兄・メイソンジュニアは2歳時から福島2歳Sを制するなど、短距離で活躍しています。

兄の名前の由来でもある父・Mayson(2008)は、英ジュライCを制したスプリンターですが、兄の種付け時は劣性期に当たり、影響を与えていません。
兄の優先祖先は、2代前のDanzig直仔であるAnabaa(1992)で、Mayson以上にスプリント色の強い系統です。

 

本馬は父ハーツクライが頑張ったおかげで、スプリント色に染まらずに済みました。
その代わりといってはなんですが、兄は母の一番良いときに体力を受け継ぎ、本馬は母のMIN期間に当たってしまったことが、きょうだいにおける一番の違いでしょう。

2代母 Ana Marie 99年4月17日生まれ
(3月31日から5月31日良好)
・母 アナアメリカーナ 06年2月16日生まれ ×
(2月2日から4月2日良好)
・・メイソンジュニア 14年4月25日生まれ(○)
・・本馬 アメリカンウェイク 16年2月15日生まれ ○

兄も弁解余地のある日付で、妹とかなり誕生日が離れますので、ひとつ飛ばした次の良いサイクルに入った(しかも初期)と推察できます。

本馬の活躍期間はそう長いとは思いませんが、開花すれば桜花賞直前まで、または2歳から3歳いっぱい十分楽しめる素材ですし、Northern Dancerクロスが悪さをしなければ、母のように距離が保つ牝馬になってもおかしくありません。

ただし、少し喉が鳴るという直近情報もあります。

 

今後の予定について

 

クラブ馬のハーツクライ編はこれにて終了。
残るはキンカメ産駒、同系統のルーラーシップ産駒、余力があればステイゴールドヴィクトワールピサあたりもボチボチ調べていきますが、7月といえばいよいよサマーセールの時期になりますので、

▼セレクトセール2018上場馬 徹底分析(〜7月10日まで)

を開始したいと思います。
日本競馬界の若駒の将来を「半分以上」左右する大セールで、注目の馬の行方を見守っていきます。
どうぞお楽しみに。

そうそう、小さな事ですがもう1件。
この下に長らく貼っていたブログ村やブログランキングのバナーを7月から全てやめます。
最近は読者の流入にあまり関係がなくなってきましたので。
いつも読んでいただいて、ありがとうございます。

ああ、動画の方も早くアップしたいなあ。
夏の間は馬券を一切買わない人なので、もう少し編集の時間が取れると思います。
気長にお待ちいただければ。


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