▼史上最速キャリア菊花賞馬フィエールマンに感じる並々ならぬ因縁

あれはいったいなんの予兆だったのか

今日は血統の話というよりも、雑談といった感じでちょっとおつきあい願いたい。

 

今から1か月ほど前、このブログに初めてコメントを寄せてくださった方がいた。

その方はきっと私が毎日よくわからん理論を掲げ、ブログで馬1頭1頭に対して次から次へと「OKだ、BADだ」と勝手に判断を下しているのを怪しげにご覧になっていたのだろう。

「よーし、それなら」とムクムクと興味の芽が湧いてきたのかもしれない。

そこでご自分が出資されている現役クラブ馬について直接判定を受けてみようと、わざわざコメントを寄こしてくれたというわけである。

その馬の名は、ルヴォワール

ハーツクライ、母リュヌドールの4歳牝馬で、キャロットCに所属中の4戦3勝馬。

素質馬であることは疑いようもないが、それよりなによりルヴォワールは、それから1か月後にG1菊花賞を史上最速キャリアで勝つフィエールマン(牡3・父ディープインパクト)の年仔の姉だったのである。

 

判定の結果、意外なことがわかった

当時、お返事はコメントへの返信スペースということもあって、詳細に書くことはできなかったのだが、簡単にいうと

・残念ながらルヴォワールは自分の見解では「BAD判定」

・しかしこのBAD判定はいくらでも覆ることがある

・優先祖先は父のハーツクライではない

・ファミリーは総じて体質に難がある

・1年前の私では本馬の活躍は見込むことができなかった

という旨の返信をした。

せっかくコメントを頂いた方に「BAD判定」だなんて、失礼もいいところなのだが、そこは今回詳細な判定経過をお話しするのでご容赦いただきたい。

 

実はこのときすでにルヴォワールの判定過程で浮かび上がっていたのが、比較対象・弟フィエールマンのOK判定である。

2母 Luth D’Or 83.2.28生 き○ 2.14〜4.14
母 リュヌドール 01.4.22生 ぐ× 4.6〜6.6
姉 Learned Friend 07.3.14生 ぐ(×) 2.28〜4.28
姉 ルヴォワール(キャロ) 14.1.22生 き×
  フィエールマン(サンデーR) 15.1.20生 ぐ× →OK
弟 ラストヌードル 16.1.22生 き× →?
弟 リュヌドールの17 17.1.26生 ぐ× →OK

これは当時のメモのコピペだが、ご覧のように母リュヌドールには、毎年きちんきちんと2月下旬に種付けがされ、1月下旬に産駒を授かるリズムがここ数年崩れていない。

母リュヌドールは4月が誕生日とやや遅生まれなので、このやり方だと「隔年でしか走る仔を出さない」のが通常。

よって2母→母の繁殖サイクルが「き○ぐ×」つまり奇数間隔年にサイクル内、偶数間隔年にサイクル外が良いことから、「き×」のルヴォワールはBAD判定、「ぐ×」のフィエールマンはOK判定、といわざるを得ないのである。

 

なお先日新馬を勝った弟のラストヌードル(牡2・父オルフェーヴル)も「き×」で、私の判定上は残念ながらBAD扱いとなる。

 

なにをもってBADと認めるかは非常に難しい

本来ならOK&BAD判定には、誕生日からの推測ではなく、正確な種付け日の情報が必要なのだ。

しかし私は牧場関係者ではないので、正確な種付け日など知る由もないし、またその仔が予定日より大分早いor遅い生まれだという判断もできない。

 

繁殖サイクルの表を毎週書き続けていると、いかに馬の出産が予定日通りに来ないものかということを痛感させられる。

ある文献では「○○地区の繁殖は予定日より総じて1週間遅れで産気づく」なんていう驚くべき傾向まであるというから、素人にはもうお手上げ状態である。

 

何が言いたいかというと、たとえ机上のBAD判定でも2つや3つ勝つ馬はざらに存在するということだ。

 

もし生まれた馬が本当のBAD判定ならば、仔は母からスピードの恩恵を受けていないから、苦しい現役生活となる。

が、元々の繁殖の能力が高ければ、その恩恵だけで少しくらい走れる素地も残される。

今回の母リュヌドールもそうだし、ダービー馬レイデオロの母ラドラーダや、あのディープインパクトの母ウインドインハーヘアもその傾向がある。

誕生日でまず惑わされ、母の能力でさらに惑わされ…BAD判定(逆にOK判定も)をすり抜ける術などいくらでもあるのが現状だということをご承知おき頂きたい。勉強不足です…。

 

異例のローテが必然のローテだった理由

さて菊花賞を制したフィエールマンにとって淀の三千はやはり相当タフなレースだったらしく、疲労も激しいということで、次走の予定は未定とのこと。

実はこのファミリーの出世を阻んでいる理由のひとつが、

▼虚弱体質傾向

なのである。(けっこう有名かも)

4代母→3代母がMAX活性を伝えているにもかかわらず、フィエールマンの基礎体力値は53★。(だから姉ルヴォワールでやっとこさ平均値というわけ。ちゃんと走るから余計に使い込めなくて当たり前)

平均値を辛うじて越えてはいるものの、これからG1馬として連戦をこなすにはちょっと心許ないレベルで、3歳時は決して無理が効かないタイプ。

もちろんスピードの裏付けがあるので、走らせれば優秀だということはわかりきっているのだが、それに甘えて無理をすると案外「菊一発」でしぼむ可能性もある。

 

近年でいえば16年の皐月賞馬・ディーマジェスティなども基礎体力値47のまま早くに一冠を奪取したタイプで、3歳秋以降は花がしぼむように走らなくなってしまった。

逆に古馬になっても自分のテリトリーでもう1冠奪取するような無事是名馬型の皐月賞馬は

01年 ダイワメジャー 72★★
85年 ヤエノムテキ 75★

のように、基本はまずガッチリ基礎体力で武装したタイプ。

ちなみにダイワメジャーが★★2回MAX活性ということは、母スカーレットブーケ(6歳まで走り21戦6勝うち重賞4勝、ハンデ58キロ!の引退戦も勝利!)がMAX活性2回継承牝馬だということ。

脱線したが、結論としてフィエールマンの3か月半休養明け異例ローテは異例でもなんでもなく、菊で全力を出すための必然ローテであり、今後も「休み明けこそ狙い」の馬だという点に留意しておきたい。

 

実は、3冠牝馬アーモンドアイ(基礎体力41)や、入線後下馬となった春の天皇賞馬レインボーライン(基礎体力25・バシバシ走っているようでもよ〜く振り返ると休み明けがすごく強い)、モーリスなんかも実質的にはその仲間に入れるべき馬なんですけどね。

▼史上最速キャリア菊花賞馬フィエールマンに感じる並々ならぬ因縁」への2件のフィードバック

  1. 記事にして頂き、またレスを送って頂き、ありがとうこざいます!感激です!
    レスを受け取れなかったので、スルーされてしまったのかと思っていました。
    菊花賞は外しましたが、姉の評価が上がったのかなと喜んでいます。
    毎週更新を楽しみにしていますので、今後もよろしくお願い致します。

    1. 越智さん、コメントありがとうございます。

      菊花賞残念でしたが、確かにこれで姉の繁殖価値はうなぎ登り!
      今度は子どもを指名したくても困難な人気系になるかもしれませんね。

      私も来年あたり一口遊んでみたくて仕方がないです。

      今後とも本ブログをどうぞよろしくお願いいたします。

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