クラブ馬主賞金ランキングではもうすぐトップテンあたりに位置するグリーンファーム愛馬会さん。
クラブで走ってくれた母の産駒をはじめ「ほほう」といいたくなる良血馬の名前もチラホラ。
また募集口数が200ですので、当たったときの爽快感も倍増。
予算が許せば100〜200口くらいがスリル満点の馬主ライフを送れるちょうどいい加減ではないでしょうか。(50口はさすがに贅沢すぎも)
いま大人気の4〜500口クラブとは、やっぱり馬付き合いの濃密さが違いますし、あちらはお仲間が多すぎて応援の焦点がボケる感じもあるので。
リストの見方
まだこれから鍛練を積む1歳馬なので、1頭1頭詳細な血統背景ではなく、最初に全馬スピードサイクル判定による分類を行います。
・スピードサイクルOK →馬体も良ければ推奨
・スピードサイクルぎりOK
・スピードサイクルぎりBAD
・スピードサイクルBAD
・判定不能
の5つに分けます。
OKとBADはそのまま(走る走らない)の意味ですが、ぎりOKとぎりBADは
→その馬の誕生日が母のスピードサイクル境界日ギリギリに位置するので、OKがBADだった、あるいはBADがOKだったという可能性あり
の意味です。
よってどちらかといえば「ぎりOK」の方がコケて失敗する(ショックでかい)可能性が高く、逆に「ぎりBAD」が実はOKで思わぬ幸運をつかめることもあるでしょう。
馬体が良い、牧場評価高いなどの推し材料があれば、積極的に「ぎりBAD」までは狙っていけるかもしれません。
ぎりBADについては、こちらでも「狙えるぎりBADかそうでないか」を積極的にコメントしていきます。
またスピードサイクルOK判定の馬に限って、その馬の適性がわかる優先祖先と基礎体力値をご紹介します。
▼グリーンファーム2018 1歳馬診断結果 前編
【OK判定の馬】
5 ファビュラスセンスの17(牝・鹿毛)
父 ストロングリターン
【優先祖先】 フアバージ(1961)
【基礎体力】 56(平均は50)
【適 性】 芝のマイル
関東・黒岩陽一厩舎 予定
配合面では優先の具合等が歴代の母たちとよく似ており、スピードを活かしたマイラーと見ます。
3代母カッティングエッジはその父フアバージの影響が強く、スピード豊かな純マイラーでしたが、以後もファミリーには劣性期の種牡馬ばかり(サンデー、グラスワンダー)が付けられたので、ここまでの牝系は3代母の傾向と変わることなく、スピード重視に出ています。
そして本馬の父ストロングリターンもまたもや劣性期中。
よって本馬も母たち同様に距離は保ちませんが、いいスピードを活かした扱いやすい競走馬になる可能性が高いでしょう。
本馬の優先であるフアバージという馬は、名馬トウカイテイオーの優先祖先候補でもあります。(ルドルフじゃないんですね)
物の本によると、フアバージの産駒は欧州産でありながらなぜか牡も牝も世界中へどんどん放出されたという経緯があります。
詳細は不明なのですが、理由のひとつとして「フアバージがその父プリンスリーギフトの本当の仔ではない」という噂が絶えなかったからだというのです。
サラブレッドに関しては純粋でないこと、よくわからないことを最も嫌う本場欧州では、たとえ一部の噂といえども、怪しいフアバージの系統をそのまま産地に置いておくわけにはいかなかったのかもしれません。(他方アメリカはもっと自由奔放でさまざまな配合工夫を行っている)
ちなみにフアバージのもう1頭の父候補は「アリシドン」ではないかといわれています。(ごっつい重いスタミナ系統で、牝馬嫌い、種付け嫌いだったことでもつとに有名)
【ぎりOK判定の馬】
6 ガヴィオラの17(牝・父キンシャサノキセキ) ぎりOK4日
【ぎりBAD判定の馬】
3 ナショナルホリデーの17(牝・父ロードカナロア) 母ぎりBAD2日
7 バルドウィナの17(牝・父ヴィクトワールピサ) ぎりBAD1日
9 デフィニットの17(牡・父キズナ) ぎりBAD4日
ぎり判定馬に関しては、どの馬も基礎体力が平均付近かつ★なしと凡庸で、いまいち強気にはなれません。
実馬の映像も加味してみると、7番バルドウィナの17は「芝の長距離を走るならこんな感じでいいのかな」という体型で、これは優先祖先であるVal de Loir(1959・仏ダービー、ドーヴィル大賞勝ち等)の影響が強いためと思われます。
他の馬は全体にもうちょっと元気がほしい感じですね。
【BAD判定の馬】
1 アースサウンドの17
2 アースリヴィングの17
4 リボントリコロールの17
8 デビルズコーナーの17
10 オンシジュームの17
次回はグリーンファーム愛馬会さんの1歳馬後編です。
どうぞお楽しみに。