今後の買い場検討時にお役立てください
今年のホープフルSで有力と思われる馬たちの血統背景と優先祖先等から、今後どんな場合に買うべき(消すべき)馬なのかをご紹介します。(内枠から順に)
▼ニシノデイジー(父ハービンジャー)
唯一の重賞2勝馬。
ゴール前の勝負強さは圧巻で、字面以上に高いポテンシャルを秘めている。
タイプとしてはアーモンドアイに近く、スピードサイクルの超初期に配合されたスピード優先型だが、基礎体力は59とごく平凡の域。
優先もこれまたスピードの権化Danzigの母系(つまり3代母ニシノフラワーはDanzigの影響大だった)なので、距離二千はこなしても他馬に比べて適性という面で劣る。
もちろん今後もクラシックの王道を進むのだろうが、ステージが上がるにつれて距離的な不安がいっそう大きくなるかもしれない。
春はトライアルやマイルカップなら絶対いいところがあるはず。
▼ブレイキングドーン(父ヴィクトワールピサ)
優先は父ヴィクトワールピサそのもので、基礎体力が★53の初期勝負型。
従って今の時点ですでに距離適性も仕上がりもホープフルSに向いた馬。
春一杯まで穴っぽいところを演出するかもしれない。
▼サートゥルナーリア(父ロードカナロア)
このレースの大本命。
優先は母シーザリオそのものなので、父の名前だけで「距離大丈夫?」と心配するのは間違っている。
以前にも申し上げたが、母シーザリオの血統表内ではサドラーズウェルズの影響が大(MAX活性)なので、切れというよりは並びかけてドシンドシンと他馬を蹴散らすような大胆な競馬を好む。
よって大外からビュッと飛んでくるような胸のすくシーンは、思ったより少ないだろう。
唯一のウィークポイントはこの馬も基礎体力面。
★なしの56というのは昨年でいうところのダノンプレミアムに近い感じで、いまいち強調できるポイントに欠ける。
春後半は★持ちの血統評価馬(今年ならワグネリアン)に差される危険があるかも…。
▼ミッキーブラック(父ブラックタイド)
基礎体力(78)に全く不安がなく、鍛錬、成長次第でいいところがありそうな鍛えがいのある馬。
母系はアルゼンチンの名牝系で、優先も母マラコスタムブラダそのものと考えて差し支えない。
代々芝の中距離に高い適性があり、大レースをバンバン勝ってきた母たちばかりなので、うまく形を受け継いでいれば開花する可能性は十分にある。
よって今後トライアルで3着くらいに負けても、本番への切符さえつかめば再び好走が可能な雑草魂を感じるので、むやみに見限らない方がよい。
▼アドマイヤジャスタ(父ジャスタウェイ)
優先が2代母ヒードなので、適性はハッキリ芝のマイラーと断言してよさそう。
基礎体力平凡で、春はマイルカップなら買ってもいいが、そこら辺で一度成長のピークが来る感じ。
▼ジャストアジゴロ(父ノヴェリスト)
▼コスモカレンドゥラ(父ノヴェリスト)
いよいよ結果が求められる時期のノヴェリスト産駒2頭だが、ジャストは母のピューマカフェが優先で、コスモは父ノヴェリストそのものが優先という大きな違いがある。
ピューマカフェは芝の中距離で勝利を挙げた馬だから、その仔ジャストも二千にさほど心配はないが、ノヴェリストはもっと重厚なクラシックディスタンス二四あたりを主戦場にしたので、より距離延びていいのはコスモの方。
このコスモがダービーまでいかないと、この世代でノヴェリストらしい馬のダービー好走は他にないかもね。
▼ヴァンドギャルド(父ディープインパクト)
基礎体力★★84、優先が父のディープそのもの。
ダービーまでは毎回私が買ってみたいと思う理由がおわかりだろうが、前走の東スポ杯3着はひいき目に見ても使える脚が短いな、と感じる一戦。
よって舞台の中山替わりはいいとしても、距離の二千はやや不安な材料。
体幹の成長とともに使える脚が長続きする馬もいるが、この馬はスピード豊富で、グランアレグリアのように器用に立ち回りすぎて最後少し足りなくなる恐れが…。
最後の最後、急坂まできて初めて脚を爆発させるイメージで、もう一丁よろしくお願いします、C・デムーロくん!
来春マイルカップに回るならそこで大枚勝負する。
いつもご愛読いただいているみなさまに
今年はこれが最後の更新になるかもしれませんので、早めにご挨拶だけでも。
来年はいよいよYouTube動画のアップも開始予定。
また違う道を開拓しながら、わかりやすく地道に本血統理論を広めていく予定ですので、本年同様ご愛読よろしくお願いいたします。
みなさまも、よいお年をお迎えください。