▼ドバイシーマクラシック2019 少数精鋭!配合で特筆すべきはゴドルフィンと欧州の4歳勢2騎だ

頭数は少なくとも個性派揃いで興味深い展開に

出走馬のレーティングでは下位から上位まで10ポイントの差があるが、よくよく顔ぶれを見ると、ここがドバイ祭り一番の混戦ではなかろうかという気さえしてくるメンバー。

中でも4歳勢の2頭は日本馬の脅威になり得る大器で、ちょっと詳細な検討が必要になる。

▼マジックワンド(牝4・父Galileo・IRE)

【 繁殖サイクル表 】

Floralie 1954
 Faizebad 62.2.24 2.10〜4.10
  Soumana 79.4.13 き(○) 3.27〜5.27
   Souk 88.4.27 き○ 4.11〜6.11
    Puce 93.4.2 き○ 3.16〜5.16
     Platonic 99.2.6 ぐ× 1.20〜3.20
      Prudenzia 05.5.14 ぐ(×) 4.28〜6.28
       マジックワンド 15.3.13 ぐ×

【 基礎体力 】

0.25+1.25+1.25+1.0=3.75 →47

Prudenziaの産駒、つまり本馬の姉には愛オークスを制したチキータ(父モンジュー・数々の大斜行で有名)がいるが、姉もそして妹も母からはあまり良い体力を受け継いでいない。

【 活性値と優先祖先 】

父 Galileo (98.3.30生) 2.0+α

母父 Dansili (96.1.27生) 0
3代父 Zafonic (90.4.1生) 2.0-α
4代父 Darshaan (81.4.18生) 1.75

優先 → 父 Galileo

各世代の父が大変珍しい年回りで種付けされている。
つまり、日にちさえ合えば父から3代父まですべて「MAX活性」だったはずの種付けタイミングなのだ。

実際には母父のDansiliがMAX活性期を1月オーバーしてゼロ活性扱い、父GalileoがMAX期を10日ほど経過、3代父Zafonicは逆に2週間ほどMAX期前、というわけで、タッチの差で優先は父Galileoそのものということになる。

さらにもし3代父Zafonicゼロ活性であったならば、マジックワンドの配合に今ひとつ奇跡が起きるはずだったのだが、馬産の神はそこまで気前が良くなかったようで。(それでも4代父Darshaanの活性値が7なので、優先はGalileoのままだという点にも注目)

【 クロス濃度 】

Northern Dancer
父経由 0.75×2×2×1=3.0
母経由 ゼロ

ミスプロ
父経由 1.75×0.5=0.875
母経由 1.25×1.25×★2=3.125

Galileoは父Sadler’s WellsMAX活性産駒であり、サドラーの後継種牡馬としてはこれでいいのだが、牝馬側にもNorthern Dancerがある場合、そのクロスの濃度には細心の注意が必要となる。

マジックワンドの母系にあるNorthern Dancerはデインヒル経由。

このブログ上では何度もお伝えしているとおり、デインヒルはその父Danzigのゼロ活性産駒であることから、母内のNorthern Dancerクロスは無効ということになる。

もうひとつ、母父ダンシリも実はデインヒルのゼロ活性産駒
さらに本馬はダンシリ自体がゼロ活性の年に付けられているので、何重にもNorthern Dancerが出ないよう仕掛けがなされているというわけだ。

さてもし3代父Zafonicゼロ活性だった場合、実は同様の理由でミスプロのクロスも無効扱いになる。

それは母経由のミスプロ計算式にある「★2」がゼロになるからで、ここまで計算し尽くしてマジックワンドを生産しようとしたのなら、やはり本場欧州の生産レベルは恐ろしいほど高い、と言えるのだが。

▼オールドペルシアン(牡4・父Dubawi・UAE)

【 繁殖サイクル表 】

Santa Quilla 1970
 Pasadoble 79.4.1 3.15〜5.15
  Massaraat 88.3.8 き○ 2.22〜4.22
   ウッドヴァイン 93.3.16 き○ 3.2〜5.2
    Indian Petal 09.4.22 ぐ× 4.6〜6.6
     オールドペルシアン 15.3.14 ぐ(×)

自身がぎりBAD8日扱いで、これがもしセールなら「馬体さえ良ければ買ってみましょう」という馬候補。

【 基礎体力 】

1.25+1.75+1.0+2.0=6.0 →★75

4代母から3代母にMAX活性が継承されているが、実は5代母からもMAX活性が継承されているらしく、4代母も3代母も競走でしっかり走った後に繁殖入りしている(でも無理はしていない)。

そんでもって4代母Pasadobleは世紀の名牝・ミエスクを輩出したというわけで、聞けばどおりで…とうなずける。

話を戻して、本馬の基礎体力はゆうにG1級。

これがあのゴドルフィンの自家生産馬というから、ゴドルフィンもまた恐ろしいほどの正確な馬産メソッドを内に秘めていることは容易に想像できる。(日本で走らせている馬はまだなんてことはないクラス)

【 活性値と優先祖先 】

父 Dubawi 02.2.7生 活性値4+α

母父 Singspiel ゼロ活性
3代父 Woodman 活性値1
4代父 Nureyev 活性値2

優先 → 祖父 Dubai Millennium

母・Indian Petalはとても使い勝手のいい繁殖。

母父シングスピールのゼロ活性はじめ、4代までに自分を強く主張する父系がひとつもなく、父馬の活性が中性以上であれば父似の仔ができるからだ。

またシングスピールのゼロ活性でShirley Heightsのクロスは消滅しているが、Northern Dancerはわずかに残ったまま。
これについては後述する。

Dubawiの活性もさほど強くないが、母のおかげで簡単に本馬のような父似の仔ができ、優先はゴドルフィンの至宝だった祖父ドバイミレニアム(1996)となる。

ドバイミレニアム優先なので、本質的には10ハロンが鬼のように得意なんだと思うが、折り合いが付いて必ずひと脚使える強みが12ハロンをこなす秘けつなのかもしれない。(前哨戦も不利を受けながらそこで脚をためて我慢して最後抜け出し)

【 クロス濃度 】

▼ミスプロ
父 ドバウィ経由 1.5×0.5×1.25×1=0.9375
母母 ウッドヴァイン経由 1.0×0.25=0.25

▼Northern Dancer
父経由 0.5×1.25=0.625
母経由 1.75×0.5=0.875

▼Buckpasser
父経由 0.5
母経由 0.75

このようにたくさんのクロスが生きているわりには、レースで折り合いも付き、我慢も利く。

幸いどれひとつとして1.0を超えない薄めのクロスであることが頭脳の明晰さを保たせているのだろうか。

【 結論 】

ブックメーカーでレイデオロをしのぐ人気のオールドペルシアンはゴドルフィンの本物。マジックワンド以下とはかなりの差がある

ゴドルフィンの関係者と配合の話などできたら、もう思い残すことはないですね。そこはどんな世界なんでしょうか。

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