▼POG赤本2019はこう読め!(7) 注目内国産馬1260頭をテシオ理論で徹底解説 〜2019新種牡馬編〜

第7回 誰も走らせたことがないからおもしろい!ニューフェイス

先に今後の予告をしておきますと、次回第8回目は私のマル外セレクト&赤本のまとめ編とし、それをもちまして、POG赤本2019解説をいちおうの区切りとさせていただきます。

つづいて、いよいよGW中に高額クラブ馬の今年のラインナップが発表されましたので、カタログ到着の6月第1週まで、サンデーR、ジーワン(社台は余力があれば)さんの2018産駒を紹介しながら、その中で該当する2017産駒も同時にふれていこうと考えています。

クラブ馬、たくさんスルーしてきましたのでね。

ひきつづき、どうぞお楽しみに。

新たな産駒セレクトの視点も試験導入!

さて今回ご紹介する新種牡馬は、期待が大きいエピファネイアと、産駒のデキのよさが評判に挙がっているリアルインパクトカレンブラックヒルの3頭。

いつものとおり、気になる馬にはたくさんメモが書かれているが、項目が前より少し増えて

▼馬名 → 判定 何番目の産駒か 前年の兄姉との誕生日の差 基礎体力 優先祖先

となっている。

母の何番目の産駒かは今でも見る人がいると思うが、加えて前年産の兄か姉との誕生日の日数差を見るのは、私のオリジナルとなる。

これについては次回のまとめ編でちょっとお話ししたい。

▼エピファネイア産駒

アイアイボタン   →ぎりBAD1日 9番仔 1か月9日 59 エピファネイア
アテスウェイ    →ぎりOK9日  初仔 44 ブライアンズタイム
エイシンテンダー  →?
カレンシェリーメイ →OK  5日
グローリアスデイズ →OK −5日
サトノジョリー   →OK 初仔 81 母サトノジョリー〜Lode(芝マイル)
ショウサンミーベル →OK −6日
ノーモアクライ   →?
ブルーダイアモンド →母ぎりBAD4日 2番仔 0日 エピファネイア 53 
プレノタート    →OK 0日
(クラブ馬除く。以下同様)

エピファネイア産駒はとにかく手先が重く出るか出ないかが一番の焦点だが、この中にも父エピファネイア自身が優先の馬がいるので、それらの競走生活を見ればある程度この先の産駒のデキもわかってくるだろうと思う。

中でも一番動けそうなのはやはりサトノジョリーの17で、本馬は母似でマイル適性を持つが、その母は高速芝コースへの対応ができずダートへ鞍替えした転校生。

この仔も時計勝負は未知数だが、条件を選びながら息の長い活躍をしてくれそうだ。

変わり種としては、ブルーダイアモンドの17
本馬の母ブルーダイアモンドはなんと父ディープインパクトと母グレースアドマイヤという超良血同士の「ダブルゼロ活性馬」!!

もちろん競走馬としては母は全くの凡馬で、いったいなんのために種付けしたのか、と嘆きたくなるタイミングだが、これはこれで繁殖まで無事に上がれれば使い道はいくらでもあるというもの。

とくにディープインパクトのゼロ活性はサンデーのゼロ活性でもあり、本馬のように父方のサンデーとの4×3クロスも見事に回避できる。(本件はエピファネイア側のサンデーもスペシャルウィークでゼロ活性なのだがw)

エピファネイアは繁殖側のNorthern Dancer濃度によって、ピンからキリまでデキがブレると思う。
アイアイボタンの17(0.25)、アテスウェイの17(なし)はその意味でも注目できる存在だ。

▼リアルインパクト産駒

カリズマティックゴールド →ぎりBAD9日 10番仔 1か月16日 63 芝マイル
マチカネチコウヨレ    →?
ラクテウスオルビス    →OK −1月 59

リアルインパクト産駒はとにかくクラブへたくさん引っ張られていて、個人所有は数えるほどしか注目馬がいない。

ということは、プロが見てもデキがいい→今ならまだリーズナブルなお値段で会員さんに楽しんでもらえる馬、という邪推ができるかもしれない。
POG2019&クラブ馬選択では穴中の穴候補だ。

赤本の中ではカリズマティックゴールドの17が唯一の推しメンで、須田氏の高評価(☆)もついている。
距離はマイルまで、10番仔が気にならなければ芝馬で私もいいと思う。

▼カレンブラックヒル産駒

カレンコティヤール  →?
コズミックショア   →ぎりOK4日 初仔 56〜★81
マイファーストラヴ  →OK? 2番仔 −7日
ミスベルツリー    →?
ムスタパルタ     →OK +7日 3番仔 63

どうしても須田氏の評価は甘めになり、産駒にまんべんなく印が回っているようだが、こうして確かめると自分としての評価もかなり高いのが、カレンブラックヒルだ。

とくにコズミックショア(本誌も▲評価)は社台がアメリカで買ってきたマル外繁殖用牝馬の1頭で、4代母Fiesta LadyこそダートのG1馬だが近年はまったく近親が走っておらず、よほどにグッドルッキングだったのか、普通ならなかなか手の出る馬ではない。

しかし繁殖サイクルが非常にきれいだし、確率は低いものの★81の可能性も残しているし、須貝厩舎&アドマイヤの馬になったしと、案外イケそうな雰囲気がプンプン。

優先は4代父Crafty Prospectorの活性がMAXかゼロかで揺れているので確定はできないが、本馬は流星の大きさ具合や前肢の両白など父にもまた祖父ダイワメジャーにも似ていることから、父似の可能性が高いと思う。

ということは母コズミックショアの父Elusive QualityCrafty Prospectorゼロ活性、さらに母母父のヘネシーが活性値0.25×0.25=0.0625でストームキャット活性が無視できるので、母にはNorthern Dancerの0.625という薄いクロスしか残存していないことになる。

今年のカレンブラックヒルにはまあまあのNorthern Dancerがあるので、母は父馬次第でもっとスンナリ大物を出す可能性があるだろう。

この馬の走り次第では、クラブへの導入もあるかもしれない。

次回は赤本最終回となります。
もし紹介してほしい馬があったら、今後も遠慮なくお声かけください。

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