フェデリコ・テシオの血統理論がよみがえる
YouTube【 ドルメロの魔術師チャンネル 】
動画第15弾 ロードサラブレッドオーナーズ2019特集 前編
もうすぐ公開です。
試験期間を経て今回からMac mini2018(MacOS Mojave)と新調したエルゴなんとか中華マウスで最後まで動画制作しています。
Mac mini2014(未だにSierra)とロジクールマウスくん、今まで本当におつかれさま。
しかし伝統的な構造なのか、6コアCore i7の魔力なのか、Mac mini本体が熱っ!
ファンも2014よりガンガン回ってますわ。
私なんか簡単な編集しかしてないのに、レンダリング後は特にヤバいです。確かに何をするにしても圧倒的に速いけどね。
夏場は大丈夫かな…。
最近動画制作にばかりうつつを抜かしていた?
いやそういうわけじゃないけど、何年かぶりの東京出張も無事終わり、ちょいちょいスケジュールがタイトでもあったので、ブログの更新は最低限になっていた。
でも動画で話したいこととブログで話したいことは基本異なるので、今は動画ではロードTO特集2019に集中し、よもやま話はくどくどブログで書くのがいいと思っている。
そして今週も動画が完成したので、お知らせ代わりにブログを更新しようとネタを探していたところ、今週日曜東京の赤松賞にキャロットC所属の有力馬アヌラーダプラが出走することがわかった。
そこで今回は過去いろんな方からのお問い合わせがあった「シンハリーズ一族の判定」に関する続報と、現時点での私の考えを少しまとめておくことにする。
シンハリーズ一族の繁殖サイクル表
Lambay 78.4.17 3.31〜5.31
Toda 87.4.7
Bayonne 88.4.29 ぐ○ 4.13〜6.13
Baize 93.2.17 き× 2.3〜4.3
Patterdale 01.3.14
逆★シンハリーズ 02.3.3 き(○) 2.17〜4.17
ポロンナルワ 08.2.14 ぐ○ 1.28〜3.28
ディーパワンサ 14.2.7(2.26付) ぐ○
ガルヴィハーラ 16.3.18(4.5付) ぐ×
アヌラーダプラ 17.4.17(5.9付) き×
ポロンナルワの18 18.4.10(4.28付) ぐ×
アダムスピーク 09.2.12(2.24付) き○
シンハディーパ 10.2.17(3.11付) ぐ○ 2.3〜4.3
シンハリング 17.1.18(2.12付) き○
シンハディーパの18 18.2.17(3.8付) ぐ○
リラヴァティ 11.3.5(3.14付) き○ 2.19〜4.19
リラヴァティの18 18.2.6(3.1付) き○
リラヴァティの19 19.2.11(2.28付) ぐ○
アダムスブリッジ 12.4.21(5.13付) ぐ×
逆★シンハライト 13.4.11(5.1付) き× 3.25〜5.25
シンハライトの18 18.1.21(2.11付) き×
シンハライトの19 19.2.4(3.2付) ぐ×
ミリッサ 14.4.13(5.8付) ぐ×
シンハラージャ 15.4.22(5.11付) き×
ライティア 17.4.21(5.11付) き×
Docofthebay 04.3.22 き×
Kid Edward 07.2.5 ぐ○
ハイもういきなり結論ですけど、
▼シンハリーズ一族は(今は)基本的には「き○ぐ×」のリズムで良い仔が産まれる
▼ただしシンハライトの分枝は「き×ぐ○」にチェンジしている
ということですね。
しかしここに至るまでには、おおもとのゴッドマザー・シンハリーズにもカラクリがあったと見ており、決して生やさしい道のりではなかったようだ。
カラクリはいつもの10日間ルール
まずシンハリーズよりも前の先祖たちが「き×ぐ○」で動いていたことにはあまり口を挟む余地はない。
シンハリーズの前年の兄(セン馬)Patterdaleが生まれたのが01年3月14日、シンハリーズの誕生日が02年3月3日ということで、ひとつの可能性としては、シンハリーズは「10日間ルール」に抵触しながらも祖先とは逆の「き○産駒」としてこの世に生を受けたと推測できる。
こうなるとシンハリーズから後ろの子孫は基本「き○ぐ×」で勝負することになる。アダムスピークしかりリラヴァティしかり、である。
そして12年4月21日にアダムスブリッジを産んだシンハリーズは、そこからわずか10日の初回発情で5月1日にディープインパクトを付ける。
この5月1日はシンハリーズにとっての「き×」にあたるので、生まれた子シンハライトのサイクルは再び古い祖先と同じく「き×ぐ○」に戻ったというわけだ。
シンハリーズ後の産駒ミリッサは「ぐ×」のサイクルでまたOPまで上がっているし、翌年のシンハラージャは「き×」でがんばってはいるが、ちょっと見劣りするのは否めないから、その他の馬のサイクルはき○ぐ×のままということになる。
裏でもそんなにガッカリすることはないという事実
さて今週赤松賞に出走するアヌラーダプラは、いちおうデビュー戦を全くの楽勝でクリアした逸材ではある。
母のポロンナルワは今回の理論でいくと「ぐ○」にあたり、これは競走馬としては期待薄だったかもしれないが、繁殖入り後の成績は上々で、ディーパワンサ、ガルヴィハーラと相次いで走る仔を出している。
では仔たちの判定はどうかと言えば、
ディーパワンサ ぐ○
ガルヴィハーラ ぐ×
アヌラーダプラ き×
であり、競走馬としての表扱いはガルヴィハーラただ1頭、ということになる。
ディーパワンサやアヌラーダプラがこれほど走っているのに、だ。
私はこの秋から理論の再構築を始めて以来、判定についてはもっと柔軟性を持ち込んでいいのではないかと考えるようにしている。
以前のように「表判定至上主義」ではなく、裏であっても「配合に一定のよいところがある馬」については、ひとつ勝ったところでビックリしなくていいはずなのだ。
もっともOPに行くような大物についてはこのサイクルが効いていることは間違いないと思うが、現代のサラブレッドの出産に関しては獣医学や科学の粋を集めた方法が主流であり、自然任せではない人工的な発情条件も当然作られているだろう。
表の条件を裏時期に持ってくる(意図しなくてもそうなっているケース含め)ことくらい、案外簡単に横行しているかもしれないし。
しかし重賞ともなると話は違うかな
今週は注目の2歳重賞・東スポ杯2歳Sが行われるが、出走する有力馬中これは表だと言いきれるのは
ラインベック →OK
アルジャンナ(初仔)→OK
リグージェ →OK
くらいかなと考えている。(さあどうなることやら…)
たとえばシンハリーズ一族の1頭でキャロットC所属のライティア(牝2・父ディープ母シンハリーズ)は、この理論でいくと「裏判定」にあたる。
彼女は残念ながら新馬を勝った後の重賞デイリー杯で5着に負けてしまった。
またこのレースに同じキャロットC所属としてデビューから2連勝で臨んで6着だったサクセッション(牡・父キンカメ母アディクティド)も、新たな判定法的には「裏」と言える。
実は先週ちょっと書こうかなと思っていたのだが、新馬を勝った馬たちをあえて「裏だ」と主張するのも気が引けて…。
だから裏判定の馬が中央で2つ勝っても何の不思議もないが、精鋭を揃えた重賞ともなるとやっぱりどこかで苦しいところを見せるのかもしれない、今はその程度に考えている。(勝ち馬レッドベルジュールはさすがにやっぱり表だと思う。ギリだけど)
あそうそう、シンハライトが10日間ルール組にもかかわらずG1タイトルに届いたのには、以前お話しした「スパイス」が効いたせいもあるんじゃないかな、と個人的に思っている。
そうです、シンハライトもグランアレグリア同様、スパイス馬です。
Madama Lydiaさんこんにちは。
今年の募集馬を検討していまして過去の記事を見ていたら疑問に思ったことがあったのでコメントさせてもらいました。
その疑問というのは10日間ルールについてなのですが、例えばシンハリーズは「き○ぐ×」のサイクルだけど、シンハライトで「10日間ルール」に抵触してシンハライトから後ろの子孫は「き×ぐ○」になったということですよね。
シンハライトが産まれた時のように出産してから10日後くらいの種付けであれば裏判定の方が逆にOK判定にひっくり返るということですか?
それとは逆に種付け日が良いサイクル内で本当は表判定になるんだけど、実は出産してから10日後の種付けだとするとその産駒は裏判定になってしまうということでしょうか?
10日間ルールに抵触するとサイクルがひっくり返るのは理解しましたが、その抵触した産駒の裏判定、表判定がよく分からなくて質問させていただきました。
お手数おかけしますが、よろしくお願いします。
わにさん、こんにちは。
2月1日付けブログにお答えしておきましたので、ぜひご一読ください。
そしてご感想や、宿題について、また一言お寄せください。
ポロンナルワの産駒は「き×ぐ○」だとずっと思っていました。
ガルヴィハーラに関しては裏判定だけど、ダート馬だから判定関係なく走るのかなと。
ダート馬は裏判定でも走るケースが多いように感じていて、判定関係ないと勝手に理論づけていました。
ところで最近知ったのですが、人工的に発情させる生産なんてあるんですね。
これだと判定に狂いが生じてきても不思議ではないですし、種付け日が分かっても自然か人工かなんてさすがに分からないので
難しくなりますね。
わにさん、こんばんは。
確かにこのままでは種付け日を知ったところで、現代の繁殖技術に翻弄されるだけかもしれません。
しかしそうすぐに落ち込んでしまうのももったいない話だと思います。
というのは、牝馬に○と×の時期があるのは確かで動きませんし、人工的な発情で動かせる(主に早める)日数というのはせいぜい1週間程度ではないかと思うからです。
ですから、期間間際の取り扱いには再び注意が必要になるんでしょうけど、7日や10日早めても判定が変わらない種付け日であれば、高確率で当たっているのではないでしょうか。
また今まで嫌ってきた10日間ルールで生まれた馬たちは、自然の発情であることが明白です。
よってサイクルを引き継ぎ、馬の形さえ良ければ補欠候補に入れても面白いかもしれませんね。
この秋から新馬戦ばかりを★馬判定しているのも、まっさらな状態で走る馬を本当に選べるのか、その修行のひとつと考えているからです。感触はそんなに悪くないです。
そうそう、私もダート馬はちょいスピードの足らない裏判定かな?と考えるときがあります。