▼社台がおもしろい新種牡馬を連れてきた ナダル

大詰めの配合作業中にふと気がついた1頭

もちろん配合の件があるからこそこのような話題に目が行くわけだが、今日はその延長戦として、この秋社台が連れてきた1頭の新種牡馬についてお話ししたい。

その馬の名は「ナダル」という。米国産の4歳馬で、延期に延期を重ねた米3冠レースには出走かなわず、したがって実績は4戦4勝どまり。とはいえその中にはちゃんとG1勝ちが含まれるし、一時期は3冠レースの有力候補に数えられていた存在。

もし無事に1冠でも獲っていたら、これまた日本に来たかどうかわからないクラスの馬だと想像がつく。

血統内に散りばめられたギミック多数

いつもの血統表でご覧いただくと、この馬なかなかに目を引く配合。というか昨今たくさん目にするトレンド配合といってもよい。

まず特徴的なのが母父Pulpitのゼロ活性。そして母内の4系統のうち3系統までがゼロ活性かMAX活性で占められている点。最初見たときは母系が全て遅めの生まれだったので「うわ、もしかして全部ゼロ活性か?」と色めき立ったが、残念ながらゼロ活性だったのは母父Pulpitだけ。でもゼロ活性が母父だったのはかなり大きなポイント。

続くポイントは、直系の父がとっても薄いロベルト系だということ。実際配合相手にあてがってみた際、Kris S.のクロスが発生することもあったのだが、Kris S.は活性値計算で「0.25×0.5×0.5=0.0625」の存在だから、これはナダルの種付け時活性(MAX=2.0)にかかわらず、全てのKris S.クロスが気にならない。(Robertoのクロスは年による)

ということは本馬が将来、母父としてもすごく機能する可能性があるということだ。

最後にインブリード関連。残念ながらナダル自身はNorthern Dancerのクロスが1本生きている。しかし母父Pulpitのゼロ活性で、ミスプロクロスは回避できているし、さらに子どもの世代でいうとそのNorthern Dancerが6代前に消えるほか、Nijinskyがゼロ活性ですでに消えているのも意外と大きい。

つまりナダルの配合時には父方Seeking the Gold由来のミスプロクロス1本だけを心配すればいいわけで、これならお相手はいくらでも見つかる。さらにボーナスポイントとして、5年後!に訪れるミニマム期には、このミスプロクロスでさえ「1.5×0.25×0.25=0.09375」の活性値に薄まるので、なんとどんな配合をしてもほとんどクロス弊害を発生させるリスクがないスーパー種牡馬になる。

それはナダルの3代前までに主要な種牡馬の名前が一切ないことにも起因しており……いやはや社台さん、とんでもない掘り出し物を連れてきましたな!

もちろん5年後の姿はわからないが

ただこれが待望のサンデー級ゲームチェンジャーになり得るのかはまた別問題で、なにしろ優先がバリバリの米系Pleasant Colony系とみているし、いいとこ芝ダート兼用適性だろうし、よくよく産駒にスピードが乗ってこないと日本の芝を縦横無尽に走るというのは難しかろう。

しかし意識的にダート適性馬を配合するなら話は別だ。また芝指向でもキンカメ、ロードカナロア系牝馬は少し注意が必要だが、今日本で一番の懸念であるサンデー系の活性を強く持つ繁殖牝馬にはピッタリの種牡馬になる。

まだ来年の種付け料が発表されていないので、今回私が考える配合には予算が不明な点から候補には含めないが、初年度おそらく500万くらい?そこから少し落ち着いてきたとき、たとえば産駒がデビューする直前の年はご予算的にもすごく狙い目になると思う。走り始めたらきっともう遅いかもしれない。

もし来春手頃な価格からスタートするなら速攻で付けた方がいいと、オーナー様にもお伝えしておこう。

▼社台がおもしろい新種牡馬を連れてきた ナダル」への6件のフィードバック

  1. Madama Lydiaさん、こんばんわ!
    チャンピオンズC動画の考察面白かったです。ダート種牡馬への戦い、熱いですね!
    種牡馬にはなれましたがどうしても同レースを勝てなかったダートG1 11勝のコパノリッキーの例があるのでとても説得力を感じます。今年もクリソベリル頭で硬そうですよね。

    話が少しそれますが、例に出したコパノリッキーも19年産が初年度ですが、個人的にはとても期待してます。
    リッキー似だと母〜Tカントリー〜名牝Fall Aspenに続くダートに出そうな血統でゴールドアリュールの正統後継では無いですが、また一味違った仔を出してくれそうな気がします。初年度がMAX活性なのでいきなり父の雪辱を晴らしてくれる仔が出て来ないかなーと思ったり笑

    1. コパノリッキー、いいんですよ。
      来春は劣性期で、母似馬専用の父ですけど、おっしゃるとおり母父ティンバーカントリーがぎりMAX活性で優先系、しかもティンバーカントリーはWoodmanのゼロ活性馬という軽快さがあります。
      また4代母のアリーウインはおそらくアリダーのゼロ活性。ということはどこにもミスプロの影がないので、サンデーさえ気をつければすごくスッキリした配合を狙えます。

      ふふふ、そうです、いい種牡馬なんですよ。(意味深)

  2. 最近地方の2歳戦見てるとテシオ理論で付けてるなぁと思える馬結構いますよね。だだし母系が貧弱だから厳しいけど〜

    1. 地方競馬見なくなって久しいですが、今もし南関にいけたらきっと各馬の配合見てしまうんでしょうね。
      悲しいサガになってきましたw

    1. は、はや!
      高倉さんこそ目を付けるのが早い!
      おもしろい種牡馬なので、使い勝手がいいことに早く気づいてもらい、5年後まで残って欲しい系統です。

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