▼京都新聞杯2021 ダービー東上最終便切符は少数精鋭での争い

できたら優秀な先行馬を見つけておきたいが

皐月賞組の2着以下→3馬身差はやや決定的に感じるので、ダービーはできたらトライアル組から新興勢力を見つけたいと思っているドルメロおじさん。

しかし事はそんなにうまく運ばず、東の青葉賞は低調な感じに終わったし、残る重賞はこの西のトライアル・京都新聞杯のみ(プリンシパルはちょっとね)。動画2本制作に忙しくて、想定メンバーも見ていなかったが、なんと今年は驚きの11頭立てどまり。は〜、これは早々エフフォーリアに白旗揚げたってことなのかな。

できればすごく頑強な先行馬を見つけたかったのだけれど……しかもスピードが表判定の。パンパンの良馬場を利用し前々で捕まらない、それがダービーで唯一エフフォーリアを負かす作戦ではないかと思うので。

京都新聞杯2021 種付けイベント一覧

ワイドエンペラー  4.8付 初回発情 表
ヴェローチェオロ  4.25付 直死後 表
サイモンメガライズ 4.13付 薬①
ルペルカーリア   5.23付 薬① 裏
ブレークアップ   5.20付 自然①? +6日 表
トーホウバロン   3.11付 空胎後 表
エスコバル     5.27付 薬① 表
マカオンドール   3.22付 流産後 自然②?+5日 表
ゲヴィナー     3.20付 初回発情 表
レッドジェネシス  4.15付 自然①? +4日 表
ハートオブアシティ  4.8付 自然① 0

成績が良い馬だけ月のサイクルも見ているが、こうなるとワイドエンペラー、マカオンドール、レッドジェネシスあたりが主力の扱いになりそう。

ワイドエンペラー(父ルーラーシップ・藤岡厩舎)は、オークス馬ウメノファイバーの一族で、母父のアグネスタキオンは自分が4.26種付け、母が5.27種付けなので、ぎりぎりゼロ活性扱い。よって優先はウメノファイバーの父サクラユタカオーにさかのぼる。

いうまでもなくユタカオーといえば毎日王冠→秋天を連続レコードで駆け抜けた快速馬。父のテスコボーイ、母父のネヴアービートどちらも劣性期で、彼の形は名牝スターロッチ(オークス、有馬記念など)〜クレイグダーロッチという、これもまた日本競馬を代表する基礎繁殖に由来する(スターロッチの父ハロウエーがゼロ活性とすれば、ここまで本当に優性期の父が1度も付けられていない!奇跡!)。これもまた、先人の繁殖導入が間違っていなかった証となる。

ユタカオーが重馬場苦手だったのと同様、ワイドエンペラーもこのところずっと雨馬場にたたられている感じ。良馬場の時計勝負ならきっと息を吹き返すと思うが、大きな心配は彼の基礎体力(34)が心許ないこと。ウメノファイバーも決して高い馬ではなく、またそこから丈夫な年の繁殖に恵まれていない。この辺がファイバー一族躍進の足かせになっている。

そのワイドエンペラーを重馬場の大寒桜賞で破っているのが、マカオンドール(父ゴールドシップ・今野厩舎)。これはもうMAX活性の父であるゴルシ〜仏馬プルラリズムの適性どおりとも言えるが、逆にパンパンの良だと隙を見せることも周知の通り。中山の水仙賞(2着)を勝ったレッドヴェロシティが青葉賞で3着なので、ここでも足りないことはないが、全体として(種2回付け含め)ヴェロシティのスケールまで届いているかは微妙に感じる。

これなら再び東サラさん第2の刺客、レッドジェネシス(父ディープインパクト・友道厩舎)はどうだろう。東サラ紹介ブログ時点でもゆうゆうの表判定馬で、Northern Dancerのクロス次第ではいいとこあるんじゃね?という診断だったが、今なら自然①?サイクルの15日付けは、いわゆる月の評価で「S+」に値する。

ただ表のディープ優先馬にしては切れに欠ける印象で、だからこそ距離が必要なのかもしれないが、前走阪神の二四ゆきやなぎ賞は青葉賞5番人気(10着)のリーブルミノルを4馬身突き放しての勝利。途中から動ける自在性は、長距離戦で頼りになる武器。気性というか集中力も談話ほど悪くないのかも。

脚長でやや後肢が薄い?力感に欠ける気がするし(トップスピードにすぐ乗り切れない一因?)、左回りはまだ課題として残るが、会員さんならダービーを夢見ていい素材かと思う。

ちなみにハートオブアシティ(父ハーツクライ・森田厩舎)も自然①のプラマイ0日、4.8付なのだが、この馬は遺伝子型T/T型でしょ? 母のトレラピッドは仏二五重賞2着馬だし、うーん、気性なのかな……距離はあればあるだけいいと思うけど、ここまでずっと距離短縮でマイルばかり走っているんだよね。

京都の未勝利戦(千八)でルークズネスト(ファルコンS勝ち)やサトノスカイターフ(母シーヴ)を負かしてるし、力は絶対あるんだけど、どうも自分には本馬の真の距離適性が違うんじゃないかと思えて仕方がない。いずれどこかできっかけつかんで復活してくると思うので、要チェック。

藤沢先生の先生たる所以

ところで先日のトライアル青葉賞で僅差の2着だったキングストンボーイ(父ドゥラメンテ・藤沢厩舎)がダービーを断念して、秋に備えることにしたという。

藤沢先生といえば今年のダービーが最後となるご年齢で、さぞや心中去来するものがあるかと思いきや「あくまで馬のことを考えて。秋になれば良くなるし、人間のことはどうでもいい」とのコメント。さっすがぁ〜。

聞けばシンボリクリスエスもゼンノロブロイも、青葉賞後にちゃんと余力があったからダービーに行かせたが、それでも勝てなかった。そのくらいダービーってのは難しいんだと。

なにより青葉賞を見ていてルメールが珍しく「音無しの構え」というか、道中インベタで距離ロスなく慎重に運んでいる姿が印象的だったので、「今のキングストンボーイという馬の力は、そういうことなんだろう」と思っていた。幸いしっかり賞金加算できたし、休んで秋に一皮むけた姿を見せてくれる方が先生としては楽しみがあるのだろう。そしてやっぱり中距離路線に舵を切るのかもね(表馬だし)。

こうしていい先生がまたお一人、トレセンを去って行くのだなぁ。

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