▼パールシークレットに産駒誕生! 有望産駒教えます ヘロドの末裔継承企画第2弾 3.18

※これは3月18日YouTube動画の台本原稿です。

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こんにちは、ドルメロチャンネルです。
さて今回は、昨年日本に導入された種牡馬パールシークレットの有望な初年度産駒たちをご紹介していきます。

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先月大狩部牧場のYouTubeで、種牡馬パールシークレットの本邦初産駒が生まれたというビッグニュースが飛び込んできました。

パールシークレットはサラブレッド三大始祖のうち世界でも希少になりつつある、バイアリーターク直系の末裔として日本に導入された種牡馬です。

昨年の来日と同時に当チャンネルでも動画を作りましたところ、多くの皆さんに見ていただき、かなりの反響がありました。

そのコメントの中に「今後も父や産駒に関する動画をアップしてほしい」というご要望があったので、今年は日本初世代産駒の紹介という形で動画を作ることにしました。

日本における父の初産駒は、大狩部牧場で生まれた母シンギュラチャームの26でした。

もうYouTubeでご覧になった方も多いでしょうが、たいへん元気な男の子でして、かつ社長もビックリするくらい父のパールシークレットにそっくりの風貌です。

余談になりますが、今年ドルメロ配合関連の当歳馬もすでに生まれているのですが、その子も狙った優先祖先系にそっくりの姿でして、動画を見せていただいた瞬間思わず「ほほう」と変な声が出てしまいました。

こういう場合当事者にしてみると「あ、配合がハマったな」と感じるのはもちろん、同時に配合の怖さや奥深さも感じます。

ですからプロである下村社長の嬉しさと言ったら、それはもう言葉に表せないほどでしょうし、しかも最初に生まれたのが牡馬ということで、今後の活動にも弾みが付くのではないでしょうか。

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データベースによると、昨年パールシークレットが種付けした繁殖の数は結局17頭となりました。うち不受胎が1頭(注:正しくは2頭でした)いるので、順調なら今年の春は計15頭の産駒が産まれる予定です。

もちろんその大部分は大狩部牧場の繁殖たちなのですが、他にも外部から数頭の種付け申込があったようです。

中にはあのクワイトファインプロジェクトにいた母バトルクウや、片目のサラブレッド福ちゃんでおなじみの母ダートムーアも含まれていました。

その辺の詳細はわかりませんが、今後はこのような繁殖たちの力も借りて、パールシークレット直系の継承を目指していくのでしょう。

また改めて昨年の種付け日をみますと、トップバッターのシンギュラチャームだけがかなり早い時期の種付けであったことが分かります。ですから産駒誕生のピークはこれからやってきて、5月の末まで楽しめそうです。

ここでもう一度注目してほしいのが、昨年2025年は父パールシークレットにとって、かなり重要な年回りだったという事実です。

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これは昨年もご紹介した図の一部ですが、昨年2025年の春は父パールシークレットが持つ遺伝力が大きく変化する年でした。

あくまで仮定の話にはなりますが、父は昨年5月の初旬までは確実に活性値MAXの状態が続いたものの、そのあと早ければ5月中旬からは、遺伝力が全くのゼロに落ち込んだ時期を迎えたはずです。

私たちはこれをゼロ活性期と呼んでいますが、この時期に入るとパールシークレットから産駒に遺伝する要素はゼロ、何もないとされています。

ただプロジェクト自体の目的はパールシークレットの直系を絶やさないことですので、牡馬産駒が元気に誕生さえすれば、別にゼロ活性がマズいわけではありません。ゼロ活性以降の産駒は父の形が遺伝せず、すべて母似の仔になるだけです。

遺伝因子という点からは、できれば父の形を遺伝しているつまりは父の遺伝因子を持った牡馬が理想ですから、あえてそこに言及したまでですが、その意味ではトップバッターの牡馬シンギュラチャームの26誕生という存在がいかに大きかったかがよくわかります。

そして今後誕生予定の15頭の中にも、これはゼロ活性だろうなと思われる産駒が数頭含まれています。しかしゼロにはゼロなりの果たすべき役割がちゃんとありますし、ゼロが後世の配合にもたらすメリットもまた大きいので、そこは何の心配も要りません。

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さて今回ご紹介する産駒のセレクトには、あえて月のサイクルを用いました。より確実にスピードが見込めそうな月のサイクルの「表」産駒ばかりを選んだわけです。

初心者の方もいるので詳細な説明はまた別のシリーズ動画でやりますが、簡単にいうと月のサイクルの表とは、フェデリコ・テシオ氏が提唱した「その牝馬がもつ繁殖に適した一番良い期間」のことです。もちろん反対の裏も存在します。

日本の繁殖たちとパールシークレットのような希少な欧州血脈との配合では、発生するクロスもごくわずかで、アウトブリード主体の配合となりがちです。もっと大げさに言えばこれは日本の主流血脈の中へ欧州の一番野生っぽい傍流の血を入れてみる「実験」です。

このような配合を行うとき、ひとことでいうと結果に大きなバラツキが発生します。遺伝子の組み合わせが荒ぶると言ってもいい。野菜や花の種を品種改良する時と同じで、雑種1代目の産駒はとんでもない結果に終わることもあるのです。

その現象をある程度抑えながら確率を良い方向へまとめる秘策こそが、馬の場合ならフェデリコ・テシオ氏の提唱する「月のサイクル」だったのです。野生的配合であっても良い時期に掛け合わせるメリットで不測の事態を回避する。下振れを防ぎ、確率を上げていく。

このあたりは古い時代から長年欧州の生産者たちを悩ませたジレンマなのですが、まあその辺はまたどこかで語るとして、とにかく今回はドルメロが調べた上で、月のサイクルが良かった「表」産駒たちをご紹介していきます。

(6)(5秒ジングル)

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まず1頭目は、シンギュラチャームの26です。
大狩部牧場のトップバッターとしてこの世に生まれた長男坊が、見事に月のサイクルの「表」をゲットしていました。

お母さんのシンギュラチャームは若い繁殖で、すでに今年も2年連続で真珠クンを受胎しました。初回発情を活かして、ごく順調な経過を送っています。

牝系の大元はニキーヤですから、あのゴールドアリュールやペルシアンナイトらを輩出した名門で、そこへ代々サンデー、キンカメ、Northern Dancer系という御三家の種牡馬を配してきましたので、確かにこの代までくるとお相手をどうしようか迷うところ。
既存の種牡馬では、御三家の繰り返しクロスになるでしょうしね。

その憂いを断ち切ってくれたのが真珠クンの存在であり、下村社長の配合意図がクリアに見えてきます。

ただこの配合ではわずかにミスプロのクロスが発生しますので、デキのバラツキも十分抑えられそうで、常識に掛かってくるのではないかと思います。現に動画内では大変元気な姿を見せて、ファンを安心させています。

パールシークレットの存在意義としては最もポピュラーな配合内容、王道の活用法であり、まずはこのタイプでの成功例を出したいところです。

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2頭目は、ブルーイングリーンの26です。
予定日は3月16日ですが、編集時点ではまだ生まれていません。

牝系の大元はシジェームサンという米国産馬で、もとはフランスでデビューした後アメリカに渡って芝の重賞を3勝した活躍馬です。

引退後は日本の千代田牧場に導入されましたが、1世代目の産駒がどれも非常に堅実で、多くの後継繁殖を世に出しました。その中の1頭母ミルフィアタッチが生んだのが、世界を制したダートの個性派ウシュバテソーロですね。

ですから本馬の3代母サトノサクラはウシュバの叔母にあたり、祖母のヒメベニサクラから大狩部で繋養されています。

母のブルーイングリーンはヒメベニサクラの初仔であり、これまたNorthern Dancer系のアメリカンペイトリオットを父に持ちます。残る2系統はサンデーなどのTurn-to系ですから、やはり日本だとこのあと配合相手を工夫する必要がある。

普通ならキンカメ系などが真っ先に候補に挙がるでしょうが、母の初年度からいきなりパールシークレットをもってきたのも、下村社長独自の勝負勘だったと思います。

そしてこの配合は5代まできれいなアウトブリードとなりますので、月のサイクルの「表」がほしいところ。狙い通り流星で4白の子が誕生したら、期待値大です。

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3頭目はラブリークイーンの26です。
予定日は3月23日で、編集時点ではまだ生まれていません。(ラブリークイーンは昨年不受胎でした。お詫びして訂正いたします)

牝系の大元はコーニストウショウですから、シスタートウショウやシーイズトウショウを産んだ快速の牝系ですね。牡馬の大物がなかなか現れませんが、こういう土着の牝系には潜在的パワーがありますので、大切にしたいところです。

4代母のジェーントウショウはかなり実験的な配合馬で、彼女の父も母父もダンディルート系(3×2)、ひいてはパールシークレットと同じクラリオンの系統で、ヘロドの末裔同士の同系配合馬ということになります。

さらにジェーントウショウの父トウショウフリート自体が名繁殖ソシアルバターフライの3×3という近親配合馬ですから、当時のトウショウ産業さんもなかなか思い切ったことをしたものです。

そんな母の初仔がさすがにアウトブリード配合のシーイズトウショウ(重賞5勝、桜花賞2着)だったというのも、なんだか頷ける気がします。

その後もジェニュイン、キャプテンスティーヴ、ラブリーデイといった主流でも脇役に近い血が導入されて、生まれたのが母ラブリークイーンです。彼女は祖母マリントウショウの真のMAX活性産駒で、一番良いものを受け取った正統後継ですから、たとえパールシークレット産駒でなくても今後は目が離せない繁殖ですね。

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4頭目はハナブショウの26 予定日は4月12日です。

本馬の種付け日は5月12日ですから、このあたりから父がMAXなのかゼロなのかわからなくなってきます。よって本馬が父似なのか母似なのか、馬体はどちらの性質を遺伝しているのかをよく見ることで、パールシークレットのゼロ境界がどのあたりなのか、今後の参考にしたいと思っています。

牝系は社台が導入した6代母ヒットザビーチが基礎と思われますが、本馬の5代母マリーノビーチが日本での初産駒かつ社台Fでの唯一の生産馬になります。

しかしマリーノビーチの牝系はその後もしぶとく残り、世代世代で良い後継繁殖を出しながら、ついには羽田盃、京浜盃などを制した牡馬ナイキハイグレードを出します。その母で浦和桜花賞の勝ち馬ダイアモンドコアが、本馬の3代母ラブラブジョウの妹にあたります。

それもあってかこの牝系には代々ダートに強そうな種牡馬が配されてきましたが、大きな系統で見るとどの父もネアルコの同系配合にあたります。このあたりで少し新しい配合の試みが必要だったのは間違いありません。

確かにこのままでもサンデー系種牡馬を無理なく受け入れる気の利いた繁殖ではありますが、キャリアの後半に入ったハナブショウにもう一度新しい風を取り入れて、新味を出すのも悪くない選択肢でしょう。

(11)(5秒ジングル)

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そして5頭目がアシェットの26、予定日は4月30日です。

アシェットの26がここまでの産駒4頭と違うのは、本馬が間違いなく父パールシークレットのゼロ活性産駒であるという点です。

よって生じているミスプロのクロスは弊害がないのですが、馬の形はといえば母似、母系の奥深くにいるクリスエス〜Robertoといったラインの影響を強く受けています。

今年はここまで大狩部の当歳には牝馬が多く生まれていますが、この子は父のゼロ活性を加味すれば、たとえ牝馬でも繁殖価値の高い存在として期待できると思います。

もともとパールシークレットには自らの血の継承に加えて、日本の血統内に入り込み、傍流として新しい風を通す役割が期待されているわけで、牝馬なら自らと子孫の頭脳を刷新し、将来的に血の袋小路の弊害を防いでくれるはず。

また本当に母似であるなら、どんな姿で生まれてくるかも楽しみです。

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最後に、大狩部牧場以外で注目のパールシークレット産駒を1頭ご紹介しておきます。
それがこのイナロアの26 予定日は3月11日です。

本馬はTホースランチさんの生産馬ですでに予定日は過ぎていますが、さて無事生まれたかどうかはちょっと分かりません。

それはともかく、この母系も直近こそ王道の父ロードカナロアを付けていますが、祖母シンプリーラヴリーは社台Fが導入した繁殖で、一時はクラブにも産駒を送っていましたが、Bold Ruler系やRibot系のようなやや珍しい血脈を集めたのがどうだったか、日本ではあまりよい繁殖成績を残していません。

まあこのままでもサンデー系の種牡馬なら付けやすいのですが、それだとやはりアウトブリードでかつ母父カナロアの活性も強いので、ならば唯一可能な軽いミスプロのクロスを活かしながら、母の影響下から離れた父似産駒を作ってみるというのは一つの狙い筋になります。

距離適性的にはスプリントに限定されるでしょうが、貴重な父似の産駒として競走で果たしてどうなのか、これは結果が求められる産駒かもしれません。

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パールシークレットの初年度産駒紹介動画、いかがだったでしょうか。

産駒の誕生はここからがいよいよヤマ場ですから、ぜひ大狩部牧場のYouTubeに注目していただき、まずはどのくらい父に似た子が出てくるか、楽しみにお待ちいただけたらと思います。

期せずして生まれた瞬間から大きな使命を帯びている子たちですが、それはひとまずおいといて、まずは全頭元気な姿を見せてほしいものです。今後もチャンネルでは話題を追いながら、パールシークレット親子を応援していきます。

今回の動画はここまでです。
ご視聴ありがとうございました。

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