※これは8月3日YouTube動画の台本原稿です。
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こんにちは、ドルメロチャンネルです。
さて今回は、無事にデビュー戦を走りきった片目のサラブレッド福ちゃんについて、レースの振り返りと今後の展望などを考えながら、応援動画の第2弾をお届けいたします。
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毎回初めて福ちゃんのことを知った方向けにご紹介しますと、福ちゃんことドコフクカゼは生まれつき左目が見えないメスのサラブレッドで、JRAの競走馬にはなれないのですが、関係者の努力でこのほど地方競馬・川崎から待望のデビューを果たした、というのが現状です。
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その新馬戦の前、僭越ながら私は勝手にYouTubeコミュニティに「新馬戦のライバル分析」をアップしていました。出走馬全頭の能検の様子や馬体重などを比較しながら、福ちゃんのおかれた現在地みたいなものを冷静に知っておけば、今度の新馬戦の見方もまた違ってくるかなと思ったからです。
私の展開予想では、まず能検でゲートがうまかった5番が先行して、みんなの目標になるだろうと。それをスピード上位の2番、4番あたりが追いかけて、ゲートに不安のある福ちゃんや6番の馬などが直線どこまで5番に迫れるか、そういう展開だろうとみていました。
だから新馬戦の評価としては、2番と4番の馬はかなり強いはずなので、福ちゃんが5番や6番より先着して3着に入ったらもう最高の結果だろうと。またそうでなくとも、5番や6番と接戦のままゴールできれば、力は十分に出せているし緒戦としてはゆうゆう合格だと、事前にそういう感触を持っていました。
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そして始まった新馬戦ですが、やはりスタートダッシュがいまいちだった福ちゃんは、大人しく後方に構える作戦に出ました。
ここまでは想定内だったと思いますが、意外にもそのあと福ちゃんはすぐに二の脚がついてスピードに乗れたんですよね。
なので勢いすーっと前方の馬群ポケットに飛び込む形になってしまった。そこをさらに外の馬に被せられたため、行き場がないと判断したジョッキーがやむなく手綱を引くことになった。レースではよくある事象ですが、この序盤の不利は確かに痛かったと思います。
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それでも福ちゃんは精神的にめげることなく、向こう正面でペースが落ち着いたと見るや、一気に前を捉えマクリ気味に3番手の外まで押し上げます。
このあたりは皆さんもグッと力が入って、腰が浮きそうになった瞬間ではないでしょうか。
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しかし4コーナーで今度は先行する5番と2番のピッチが上がり、福ちゃんは大外の4番手に後退。直線に入り予想通り2番の馬は突き抜けてしまい、残る着順争いは福ちゃんと5番の馬の一騎打ちかと思いきや、なんと4番の馬が予想外にモタモタして、福ちゃんの隣でもがいているではありませんか。ここは私も「いけるぞっ」と声が出ましたね。
画面越しではいったん福ちゃんが3番手に出そうな瞬間もあったと思うのですが、結果は僅差の4着入線。不利もあった中、福ちゃんのいろいろな可能性を見せてくれた収穫ある新馬戦だったと思います。
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その新馬戦をあらためて数字で見たものが、このデータです。
まず1Fごとのラップを見ると、福ちゃんが出走した5Rの新馬戦では4F目と5F目のラップが続けて12秒台を計時しています。これは同開催中に行われた他の2歳千四のレースでは見られなかった特徴で、普通は4Rのように一度12秒台を刻んだあとはどこかでいったん緩んで、また最後の直線で加速するのがパターンです。
ご存じのように、5Rではラップが14秒台に落ちたところを見計らって福ちゃんがマクリに出たため、全馬がそれに反応し、全体のラップを押し上げたものと推測されます。そしてあとはそのままゴールまで全馬がスピードを落とさないように粘っていたわけで、2歳の初めてのレースとしては異例の厳しい展開だったともいえます。
さらに走破タイムで見ても、福ちゃんが走った5Rの出走馬たちは、2着から6着まであまり差がなく入線し、実力伯仲のメンバーが揃っていたことがわかります。対して4Rのメンバーは上位の2頭だけが強すぎて、3着の馬でさえ5Rの福ちゃんたちよりだいぶ後ろを走っていた計算になります。
こうしてみると、今回の福ちゃんはちょうどいいレベルで競い合いながら、ひとついい経験値を積めたと言えるでしょう。
(8)(5秒ジングル)
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さて無事に緒戦を終えた福ちゃんですが、実はあの当日の新馬戦2レースを見ただけでも、競走馬にはさまざまなアクシデントがあることがおわかりになったと思います。
まずは2歳馬、または夏場のサラブレッドの調整の難しさです。
福ちゃんと一緒に走った4番の馬。彼は本来のスピードでいえばもっと走れていい馬のはずですが、残念なことに当日までの調整がうまくいったとは言えない状態でした。
6月の能検から馬体が11キロ増え、それがお腹の線にハッキリ出ていた感じ。2番の馬が同じ6月の能検から馬体をきっちり絞ってスピードを発揮したのとは対照的な結果でした。
それは500キロ以上の馬体を支える足元の問題かもしれないし、夏場が強くない馬なのかもしれない。能検から時間が経ったのに、馬がいい方向へ変わらないこともよくあるんです。
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そして何とかゲートに入った後でも、まだアクシデントは発生します。
出遅れ、砂被りを嫌がるくらいはまだマシで、福ちゃんのひとつ前、4Rの新馬戦ではもっとすごい事が起きていましたよね。
まず左の写真は、スタート直後に急に馬が立ち止まり騎手が落馬したシーン。
そして右は、外に膨れようとするのを何とか御しながら直線を向く馬の姿。
名手をもってしても暴走してしまうのが2歳馬ですから、しっかり完走、入着しただけでもまずは合格だというのがおわかりいただけると思います。
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ご覧いただいたように、一般に新馬戦ではまず今持っている力を上手に発揮させること。これが第一関門となります。
今回の福ちゃんはそこはクリアしたと言えるでしょうし、また競走馬としても一定のレベルにあることがわかりました。
ならば福ちゃんの次なるステップは、初勝利というよりもみえてきた課題とひとつひとつ向き合うことなのかもしれません。
課題のひとつ目 スタートの上達です。
スタートで後手を踏むことは、タイムロスの前に砂をかぶったり横から寄せられたりと、福ちゃんが嫌がる目に遭うことにも繋がります。毎回外枠を引けるわけではないので、今後はスタートの上達が必須になりますね。
課題の二つ目 馬体の成長です。
今回ライバルたちとまじまじと馬体を比較する場所に出てきて感じたのが、上位陣と比べて福ちゃんはやはりまだ牝馬らしいフォルムに映る。これ当たり前ですけど、今後秋にかけては順調に馬体を増やして、470キロの後半で競馬が出来ればいうことないですね。
課題の三つ目 折り合い面です。
初めてレース中の福ちゃんをみて少し意外だったのが、福ちゃんは走ることに関してとてもマジメであるという点です。騎手に促されたからではなく、自分から進もうという気勢が強い。これは競走馬として最も大切な資質の一つです。
いつも動画内のかわいいアテレコに惑わされていた私は、福ちゃんがもっと気分屋のお嬢さんかと思っていましたが、どうしてどうしてピリッとした脚も使えますし、反応もいい。
あとは今後距離を延ばしたくなったときに、その気性で折り合い面がどう変化するか。私は本来ならもう少し長い距離に適性があると思っていますが、福ちゃんのやる気を削がずに、なんとか折り合って我慢できる馬になれるかどうか、その辺も今後の成長待ちでしょうね。
そこに関連して課題の四つ目は、一走したあとの精神状態です。
競走馬はデビュー前とデビュー後で気持ちがガラッと変わる馬がいます。イレ込むようになる馬もいれば、逆に元気なくしぼんでしまう馬もいます。馬の精神面はデビュー後の方がその本質が見えるかもしれません。
仕上がり具合にもよりますが、福ちゃんの心がどう動くかで、今後のローテなどに影響が出るかもしれません。
最後に今後もし陣営からこれらの課題について何らかの話が出てきたら「あ、いまが福ちゃんの成長期なんだな」と感じてほしいのです。
課題をひとつひとつクリアしながら、いつの日か競走馬として完成期を迎えたら、福ちゃんはまたみんなをあっと言わせてくれるはず。
私も長い目で応援していきます。
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片目のサラブレッド福ちゃん応援動画 第2弾 いかがだったでしょうか。
今回は福ちゃんが競走馬としてやっていける資質があるとわかったから、あえてお話ししたい内容となりました。でも実は2歳のデビュー戦としてはあれでゆうゆう合格圏内なんです。
成長曲線に乗れば馬は必ず次のステージへと開花します。ゆっくり待つのも大切な応援の一つ。温かく見守っていきましょう。