フェデリコ・テシオの血統理論がよみがえる
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▼セプテンバーセール2019 1歳馬最速診断(2)
122 ミスエコパワーの18(牝)
父 バトルプラン
→OK
初仔
【 優先祖先 】 祖母マイノチカラ 芝マイル?
【 基礎体力 】 ★☆88
父内、母内にそれぞれクロスがあるものの、父と母の組み合わせではそれらが混じらない珍しい配合です。
したがって自分の考えではアウトブリード扱いですが、気になる方はとても気になるだろうと思います。
3代母シャンクシーの系統はたまにハッとするスピード馬が出るものの、総じてごく堅実というのが第一印象。ひとつ勝つと2つ3つイケる感じなのが血の良さでしょうか。
本馬もそのシャンクシーから祖母マイノチカラがMAX活性★を、また本馬が母ミスエコパワーからMAX活性☆をそれぞれ継承しています。
また本馬は初仔ではありますが、2年連続して競走馬になれなかった上のきょうだいがおり、実質は繁殖3年目の初仔です。したがって従来の初仔ボーナスがあると考えてよいのかどうかは今後の検討課題かもしれません。
実馬の写真ではややトモが寂しく、腹なども後ろにいくにしたがって肉付きが悪い感じで、あまり褒められる姿ではないですね。
140 リトルマーメードの18(牡)
父 ロージズインメイ
→OK
+16日 9番仔
【 優先祖先 】 Quill(牝・1956) ダ・マイル?
【 基礎体力 】 ★59
4代父マルゼンスキーのみが優性期で、マルゼンスキーといえばよくニジンスキーの最高傑作と評されますが、活性値上は実は母のシル似でプリンスキロの影響が強い馬でした。
私はマルゼンスキーのリアルタイムをさすがに知りませんが、アメリカンタイプのレースぶりでダートも走れる芝馬っぽかったのはやはりここから来ていると思います。
本馬もその傾向が強く、シルの母Quillを優先とします。栗毛のルーツもおそらくこのQuillにあると思われます(母父トワイニングはミニマム期)。
また本馬にはサンデーを介さないHail to ReasonとRaise a Nativeのクロスがありますが、Hail to Reasonは父ロージズインメイの種付け時に、
0.5×0.75×1.75×0.5×0.25=0.082<0.125
の活性値にとどまり、クロスの弊害を逃れています。
Raise a Nativeも同様に父方の活性値が
0.25×1.25×0.25=0.078<0.125
であることから、クロスの弊害を逃れています。
つまりロージズインメイがミニマム期の種付けにおいては、確かに母似産駒ばかりになるものの、クロスの弊害をほとんど考えなくてよかったということです。このへんに「劣性期の種牡馬をなぜわざわざ種付けするのか」という質問に対するひとつの答えがある気がします。
写真の立ち姿がまた特徴的で、ブリブリに張ったごつい馬体と短めの脚。顔もけっこうデカいかな?
つなぎがやや寝ていて本質ダートは?も、地方で走るならこういう健康的な感じがいいと思います。
147 ハルダヨリの18(牝)
父 アイルハヴアナザー
→OK
−3日 3番仔
【 優先祖先 】 プリンセスオリビア(牝・1995)
【 基礎体力 】 ★66
母系の祖は1900年代初頭に国費で!御料牧場が米国から輸入した名門中の名門の1頭、星若。
頭に「星」という文字が付く馬たちは2回目の昭和6〜7年頃の導入組といわれ、その前1回目の大正15年組は英国から輸入され、頭に「種」という文字が付くので区別できる。
まだこういう基礎繁殖の仔がいるんですよ〜日本には、ね。
確かに、確かにここ最近はトンと走っていないけれど、たまにポッと出る大物を探すにはこういう系統しかない。祖母からハルサンサン(TCK女王杯勝ち)が出たってことは、そこまでは正しくサイクルがつながれている証拠。
5代前イチワカの仔キオイドリームはちょうど自分の初心者時代と重なる記憶の1頭。フジヤマケンザンは6代母ワカクモ(テンポイントの母)のひ孫で、菊花賞の秘密兵器とかいわれてしこたま買ったなあ…(3着)。
いつ走るかわからんけど、やっぱり絶やしちゃいけない系統なんだと思う。今の種牡馬を付けてもクロスなんて生じる気配ほとんどないし(んなことはないw)。
牝馬だってこともあるかな、馬体はちょっぴり薄めに感じる。
次回は残りの100番台をご紹介します。
お楽しみに。