フェデリコ・テシオの血統理論がよみがえる
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動画第13弾 リスグラシューの血統解説編
まもなく公開予定です。
来週は出張予定なので、日本時間11月5日火曜日に行われるメルボルンC2019特集を早めに掲載しておきます。
動画を出すかはまだ未定です。
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前走見事にコーフィールドCを制し、晴れてG1ホースとなったメールドグラース(牡4・父ルーラーシップ)だが、さすがにこの舞台は生涯最大の試金石となりそう。
距離面はわかっていて参戦するのだから仕方がないが、もうひとつ心配なのは他馬と比較したハンデ面。
JRAのデータによれば、近年のメルボルンCは「人気薄、軽量、ドイツ血統」が好走トレンド。そのどれにも当てはまらないメールドグラースがもしここでもうまく格好を付けるようなら、帰国後来春の大舞台でも多いに期待できるのだが…。
距離経験かつ5歳以内しばりで浮上する★馬3頭
執筆時点ではまだ出走馬が確定していないので、登録のある中から「16ハロンという距離に不安がない」「年齢は5歳まで」という条件付きでピックアップした★馬は以下の3頭。
・イルパラディーゾ IL PARADISO (USA)
父ガリレオ ★78
・イスポリーニ ISPOLINI (GB)
父ドバウィ ★63
・ヴァウアンドディクレア VOW AND DECLARE (AUS)
父Declaration of War ★81
さっそく1頭ずつ見ていくことにしよう。
シーズン終了間近の参戦3歳馬 イルパラディーゾ
牡3・父ガリレオ
(愛)A・オブライエン厩舎
春の欧州クラシック路線終了時からいよいよ長距離カテゴリーに参戦した3歳馬。
配合は例のガリレオ(サドラー)×デインヒル配合で、4系統もNorthern Dancer、ミスプロ、デインヒル、ガリレオだからコッテコテの欧州系ではあるが、祖母のStarlight Dreamsがブラックタイアフェアーのゼロ活性産駒らしく、ミスワキのクロスは逃れている。
とはいえ、せっかくデインヒルでなくなる予定だったNorthern Dancerクロスがリファール経由で生きており、欧州内だと血統コンプレックス強めであることは想像できる。
こういう馬はどこか海外に新天地を求めるのも悪くない。
しかし本馬は3歳馬だから、クラシック後もずっとコンスタントに使っている馬であり、今の次点で上がり目はさすがにどうかと思われる。
ドイツというキーワード込みで浮上? イスポリーニ
セン4・父ドバウィ
(英)C・アップルビー厩舎
昨年の当レース勝ち馬クロスカウンターと3月のドバイGC(16ハロン)で0.2秒差、5月の英ヨークシャーC(2,770M)で欧州最強ステイヤー・ストラディバリウスと1秒差、そして前走ドイツのG3セントレジャーに参戦して優勝と、次の王座を狙える位置まで来ている堅実派。
この馬も配合はみるからに欧州系なのだが、優先だけはSilver Hawkへと流れるラインなので、本来はドバイや豪州のようなもっと軽めの芝が合っていそう。
メルボルンCでドイツ血統がいいというのはひとえにモンズーンの系統が毎年強いということらしく、本馬がドイツで勝ったからといってご利益があるわけでもないだろうが、似た適性は十分のはず。
前走のドイツ戦が今季初戦というフレッシュさにも賭けてみたい。
本格化の兆しあり?今度はメールドを逆転か ヴァウアンドディクレア
セン4・父Declaration of War
(豪)D・オブライエン厩舎
前走コーフィールドCではメールドグラースに屈したが、条件が大きく好転するメルボルンCでは、コーフィールドC組中最右翼に取ってみたい。
未勝利を勝ったのがちょうど昨年の今ごろ。以来距離を延ばしながら台頭し、今年6月の初G1クイーンズランドダービー(12ハロン)では人気薄ながらいきなり2着、その後G3のタタソールズC(15ハロン)を堂々1番人気で勝利。今季はここまで距離不足気味のG1を2戦叩いて、いよいよ今回16ハロンで真価を問う形になる。
距離延長もさることながら、こちらはいまだハンデが52キロ止まり(メールド56キロ、クロスカウンター57.5キロ)なのが大きく、私見ながら今度はメールドより上に来る確率大と見る。
4系統はサドラー、ミスプロ、Danzig、Danzigなので威張れたものではないが、父Declaration of War産駒にしては距離が保つのはどうやら母系のニジンスキーが効いているらしく、父の母系は米国産ながらずっとそうやって芝適性を維持しているらしい。
Danzigのクロスが残るのは仕方ないものの、ミスプロのクロスは祖母Aim For Gold(豪)がエンドスウィープのゼロ活性産駒なので、無効となる。