【大人気】種牡馬アメリカンファラオ緊急解説! ○○だから私も配合したかった 4.9

※これは4月9日YouTube動画の台本原稿です。

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こんにちは、ドルメロチャンネルです。
さて今回は、日本でただいま種付け予約が殺到している大人気種牡馬アメリカンファラオについて、血統的ドルメロ的視点からお話ししていきます。

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昨年暮れ日本にアメリカンファラオがシャトルされるという第一報が届いたとき、関係者の間にはちょっとした驚きや軽いショックを持って迎えられたはずです。

なにしろアメファラと言えば、米国の3歳三冠のみならず同一年にBCクラシックまで制した歴史的名馬。そんな馬がたとえシャトルであっても今は日本にやってくる時代なんだなと感慨深いものがあります。

シャトルの実現に向けてはここ数年関係者の尽力が続いていたようで、今回念願が叶って喜びもひとしおでしょう。あとは日本の馬産界がアメファラ来日のチャンスをどう生かしていくかにかかっています。

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さてアメファラを血統的テシオ理論的に見ますと、いまこの状態のアメファラが日本にいるというのはもはや奇跡的ともいえるイベントです。

というのは彼は2012年の生まれですから、一度目のMAX活性を過ぎてここからは2回目の優性期、活性値で言うと6の期間にさしかかっており、ちょうど種牡馬として一番良い旬の時期を再び迎えているからです。

血統表を見ますと、父Pioneerof the Nileは残念ながらすでにこの世を去っており、アメファラは貴重な父の後継でもあります。ただし活性値でみるとその父よりも母父Yankee Gentlemanの方が強いことから、アメファラ自身は母似の馬になります。

したがって弱い父似産駒だけは祖父Pioneerof the Nileの影響も受けるでしょうが、父似が強まってくると形の種牡馬の代表格Storm Catの影響を受けるよう変化していくようです。

もしアメファラが3、4年前のもっと若い劣性期の時に来日していたら、こんな素人解説はなんの役にも立ちませんでしたし、彼も単なるサンデーキンカメ牝馬の薄め液役で終わったことでしょう。

しかしこうして彼が優性期に来日してくれたからこそ、遺伝する米系の素晴らしい形の話ができるし、またその配合にチャレンジできる。

配合って。こういう歴史の奇跡が積み重なるといつか花開くときがあるんですよね。

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血統ウェブサイト「American Classic Pedigrees」によれば、母国にいたときのアメリカンファラオという馬はこんな感じのようです。

「アメリカンファラオは見栄えが良い鹿毛馬で体格も整っており、非常に軽やかで滑らかな動きを見せる。

通常は先頭でレースをリードすることを好んだが、ペースを落として走ることもでき、速い馬場でもぬかるんだ馬場でも高い適応力を見せた。

性格は温厚で人懐っこいが、レース中は観衆の騒音に動揺しないよう耳に綿を詰めて走っていた(!)

彼のトレードマークである短い尻尾は、1歳の頃にパドックで一緒にいた馬に噛み切られた結果だと言われている。

繋養されているアシュフォード・スタッドのマネージャー、リチャード・バリー氏は彼を「紳士」と評し「彼はニンジンのためなら何でもしてくれる馬だよ」と語った。

どうです、世紀の三冠馬にしてはちょっとお人好しでお茶目な優しい子に感じませんか。

気性に問題がないのはいいことなので、配合はあまり難しく考えずに父と母の長所をそのまま生かす方向性がよさそうですね。

(5)(5秒ジングル)

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さて今年そのアメファラを付けたかった私たちの繁殖牝馬というのが、このAという馬です。

A牝馬については4年前から毎年オーナーさんにお声がけいただいて、いっしょに配合相手を考えてきました。初子も2番仔も無事競馬へデビューし、いよいよ今年の2歳から私たちの配合馬が走り始めるところです。

母系に特筆すべき形がないことから、主に種牡馬の形を出していこうと、毎年父似の配合を目指しています。

ただ血統的にみると、Aに対する配合相手の決定には毎年とても悩みます。

Aは古い順にミスプロ、サンデー、キンカメという系統の配合馬。今日本にた〜くさんいる血の組み合わせです。これの何が難しいって、このあと数世代のお相手探しが超・難しい。

主流にしても傍流にしても、基本サンデーがらみのクロスから抜けられない。明らかに今の日本のスタリオンにはリーズナブルで良い候補が少なすぎる。

さらに昨年夏から始めた「過去につけた種牡馬の活性値と重ならない」選択方式により、今年優性期の種付けをするなら、どうしても空いている活性値「6」の種牡馬がほしい。

しかし該当馬はそう多くない。というか、ここまでくると全然いないんです。

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でやっとの思いで候補を2頭決め、パワポに配合の時期や推奨の理由などをまとめ、メールしてとりあえず送ってみた。

そのメールの中にですね、私ひょっこり「今年限定でアメリカンファラオっていう候補もいるにはいるんですが…」と書いてしまったんです。

もう無意識に心の声が出ちゃってたんでしょうね。「種付け料400万円だしなあ、これはお願いできるんだろうか…」と二の足を踏んで、実際の1次候補にはアメファラを入れてなかったのにねぇ。

そしたらメールをご覧になったオーナーさんが「ねえ、アメリカンファラオっていう候補もあるの?」と返信されてきた。

「あれ? さっきオレ思わず無意識にそう書いちゃったけど、もう少しちゃんとご説明すれば、アメファラのチャンスあるんじゃないか」そう思って、慌てて夜中に活性値6アメファラ配合のいいところをダダーっとつづってまたお返事した。

その結果、なんと今年はアメファラにチャレンジしてみようよということに、急転直下決まったわけです。

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でも結果は先日コミュニティでもお話ししたように、抽選に外れ結局アメファラは付けられなかった。私が甘かったですね。オーナーさんだけでなく、牧場の方にもぎりぎりまでご尽力いただいたのに見通しが甘すぎた。

予定の2日前かな…「アメファラちょっと難しい雲行きだから、外れた際の相手も考えよう」ってことで、急きょ別のお相手を探しました。

ただこのピンチは、偶然また私が運命としか言いようのない巡り合わせに気がつき、別の種付け候補を見つけてすんなり了承していただきました。

よって今年1回目の種付けはそちらで無事済んでおります。とても面白い配合だと思うのでまずは受胎してほしいですね。

(9)(5秒ジングル)

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さてここからは、私ドルメロが今年オーナーさんをどうやって口説いたか(?)もとい私がアメファラを推した本当の理由についてお話ししておきます。

推奨理由のひとつ目は、何と言っても配合のしやすさです。

先ほども言ったように、私たちの繁殖Aは古い方から順にミスプロ、サンデー、キンカメという系列が配合された牝馬でして、ちょうどこのレッツゴードンキと同じような配合順になっています。

こういう繁殖にも無理なく組み合わせられるのが、今のアメリカンファラオという存在です。

どんなに日本の主流血脈が集まっていても基本クロスの心配が要らない。あとは月のサイクルの「表」だけ気をつければアウトブリードでもスピードが乗ってくるので、こういう存在は本当にありがたい。

ちなみにこのレッツゴードンキという牝馬に、実際初年度からどんな種牡馬が付けられたか、ちょっと見てほしいんです。Galileo、Frankelにエピファネイアですよ。

もちろん彼女に対する思い入れもあるでしょうけど、いかにオーナーさんが工夫されているかよくわかる。
桜花賞馬でも配合に苦労するのが現在の日本です。

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推奨2つ目の理由は、シャトル先の産駒成績が良いことです。
アメファラは2017年からオーストラリアでもシャトルとして繋養されました。

オーストラリアといえばこれまたデインヒル系が大繁栄した結果、血の偏りが問題視される国ですが、アメファラはそんな繁殖たちとも相性が良かった。

クロスなしで重賞勝ち馬を出し、スプリンターを出し、スピード面でも負けないところを見せた。さらにこれらはすべて父似の活躍馬ですから、芝の競馬であってもアメファラの「形」遺伝で問題ないことがわかった。ちゃんと配合すれば芝も走るんです。

まあそれは私が言うまでもないことで、事実本邦に輸入された後継のヴァンゴッホやフォーウィールドライブだって芝馬ですし、特段ダートに偏った適性ではない。今後産駒のサンプル数が増えれば、もっと日本の芝でもいいところを見せてくれるでしょう。

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最後に推奨理由の3つ目は、夢の種牡馬候補がほしかったから。

たとえばこれまで日本で走ったアメファラの代表産駒と言えばこのカフェファラオですけど、実は彼は父アメファラのぎり中性期産駒で、本来は母似の馬。全弟のルクソールカフェも同様、このきょうだいは父アメファラのいいところを遺伝していないんです。

カフェファラオといえば、これまた毎年ものすごい勢いで種付け申込が入ってすぐにBookFullになっちゃう人気馬ですけど、私はアメファラの後継馬としてはちょっと物足りなく感じる。

それはヴァンゴッホやフォーウィールドライブも同様でして、皆本来は母似の馬。それぞれ母の良いところで成功した馬たちなんです。

言ってみれば、パレスマリスとジャンタルマンタルの関係にも似ている。

だからもしアメファラが本当に素晴らしい種牡馬であるならば、ぜひ自分の手で父似の後継候補を出すチャンスがほしかった。牡馬が生まれたらそのくらい夢を見られるような配合にしておきたかった、それが偽らざる理由のひとつです。これはもはやロマン枠ですね。

そしてもし今年がアメファラの劣性期だったら、私の心はアメファラ推奨に1ミリも動かなかったと思います。単なる配合の薄め液としては、お値段が高すぎると思うからです。

(13)(5秒ジングル)

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ここまで私が26年のアメファラを推す理由を話してきましたが、裏を返せばアメファラ27年誕生産駒はこういう子を狙ったらいいんじゃないかと思うんです。

まずひとつが父似の産駒。それも父の影響が強ければ強いほどいい。
優秀なStorm Catの形が出てくるからですね。

ふたつめが、クロスのないアウトブリードの産駒。
これは数も多いし簡単に探せるはずですが、ひとつ注意なのが「アウトブリードはデキのばらつきが激しい」ということ。月のサイクルが見えれば言うことなしですが、それは難しいのでね。

そして最後に、断然牡馬を狙ってみたいということ。
あわよくばレモンポップやマテラスカイにならないかな、そんな夢を抱きながらぜひご自分だけの1頭を探してみてください。

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最後にオマケで、YouTube大狩部牧場のファンメンバーの方々に向けて、あの繁殖牝馬についてひとこと付け加えておきます。

それはおととしフランスからはるばる導入され、今年待望の初仔パールシークレット産駒を授かる牝馬フォーロンジェです。

彼女こそが父アメリカンファラオという血統持ちで、下村社長の期待も大きいのですが、以前から私はこのフォーロンジェという牝馬を社長はよく連れてきたなと思っていました。

なぜかというと、彼女はちょうど父アメファラのゼロ活性産駒なんです。
易しく言うと、彼女は父の遺伝要素を全く受けていません。

でも心配しないでください。そのおかげでフォーロンジェの母系の中にも5代前まで連続してハッキリ優性の牡馬がいませんので、つまり彼女は女系の牝馬ということになります。

女系の牝馬の胎内には代々の母が蓄積したスピードのマグマが、爆発の時を今か今かと待っています。私の理論ではこのスピードは優性牡馬の大物を出すまで消えません。フォーロンジェの中にも恐らく十分に残っていますし、またこの牝系自体、代々牝馬が優秀なのは女系であることも関係しています。

母は今年真珠クンを受胎していますが、その子は残念ながら月のサイクルが裏なので、実質期待は来年の子に移ります。もし今年の出産後にも順調なサイクルで再び真珠クンを付けたなら、その子は真珠クンのミニマム期産駒つまりは女系の継続になるので、牡馬でも牝馬でもスプリンターとして大成する可能性があります。

まあファンの方はそう難しく考えずに、来年彼女に大きなチャンスがあるかも、とだけ覚えておいてください。さて社長は今年何を付けるんでしょうね、私も今から楽しみにしています。

以上オマケのコーナーでした。

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種牡馬アメリカンファラオ緊急血統解説動画、いかがだったでしょうか。
彼がもし本当に来年も日本で種付けをしてくれたなら、その血統的意義は今年とあまり変わりませんので、引き続きこの動画でお話しした内容を参考にされて良いと思います。

私たちの挑戦は残念ながら未完のまま終わってしまいました。来年は活性値の関係で種付けの候補に入ることはありません。でもこのラストチャンスを他の多くの生産者が生かしたはずなので、その産駒動向は引き続き追ってみるつもりです。

今回の動画はここまでです。
ご視聴ありがとうございました。

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