ええっと…方向転換になりま〜す
予定していたシルク・ホースクラブさんに該当するディープ産駒がいなかったので(申し訳ない!)、急きょ東京サラブレッドクラブさんにもお邪魔したんですけど、そこでも出会えず(ひたすら申し訳ない!)。
どの馬もまったくダメだ、走らないというわけではなく、出資に見合った資質を持ち、健康で、こちらを十分楽しませてくれる逸材探しの旅であるという点を、どうかご了承いただきたいです。
迷う馬はいっぱいいました。
ということで、前回をもちまして(クラブ所有)ディープ産駒の品定めは終了。
あとはクラブ所有馬以外のディープ産駒が新馬勝ちした際にでも、ご紹介できればと思っています。
そして今回からはいよいよ産駒デビュー2年目となるオルフェーヴルを取り上げていきます。
その後、ロードカナロアへと続く予定です。
まずは前回ご紹介できなかったG1サラブレッドCさんから。
栗毛に出ていないオルフェっ仔の典型例
▼ディラローシェの16 (競走名:テンペスタージ)番号4
牡2・戸田博文厩舎予定
父 オルフェーヴル
母父 デインヒル
2月8日生まれ 鹿毛
母が出世頭フェノーメノ(父ステイゴールド)を出して早7年。
そろそろいい年が巡ってくるぞと思っていたら、案の定現れたようです。
【診断結果】
・優先祖先 サンデーサイレンス
・馬場、距離適性 芝の中距離
・基礎体力値 66(平均50)
・スピード 良好
・頭脳 良好
・総合 ★★★(満点は5つ)
欧州系の少し古めかしい血統を受け継ぎ、Ribot(1952)やNearco(1935)といったいわゆる「フェデリコ・テシオ」系の大種牡馬のクロスも生じる母は、ハッキリ言って日本では使いにくい繁殖なんだと思います。
そこへ代々「日本土着」のスタミナ血統種牡馬を付けるもんだから、浮かび上がれない兄弟がゾロゾロ。
フェノーメノ(2009)の2年前にディオメデス(2007)というフジキセキ産駒がいましたが、この馬の配合こそ母を活かす最初のヒントでした。彼は弟フェノーメノと誕生日が一緒です。
それら兄2頭とはサイクルが反対のオルフェ弟。
母の良い発情期は3月3日〜5月3日で、兄たち(5月20日頃)はここに属せず、弟はきちんと初期に入っています。
優先祖先は父系のサンデー。
オルフェはステイGの産駒ですから、形式上はフェノーメノ(父ステイG)となんら変わりありません。
3代前のAverof(1971)をゼロ活性と見て計算していますが、もしMAX活性ならこの兄弟は栗毛に出てもおかしくありませんでした。
長距離に適性があるというよりは、頭脳が賢く、悪いことをあまりしないことで折り合いが付くのでしょう。
サンデー自身には距離伸びて良い因子がないので適性は中距離判定になりますが、今の時代なら兄同様に距離不安はないかもしれません。
代々の種牡馬も3代前父はゼロ活性ですし、いつも言うように母父デインヒルもDanzigから上はゼロ活性。
残るはネアルコの途切れたサンデー系と、ファラリスの血を引くFairway系ですから、現代においては清々しいほど傍流の血脈と言えます。頭はシャッキリ明晰です。
母は15年にもオルフェを付けていますが、残念ながら不受胎。
この馬はその空胎後の産駒でもあり、体力ボーナスが十分見込めそうです。
少し長い目で見れば、母最後の大物産駒になる素質十分です。
次回はサンデーRさんのオルフェーヴル産駒を見ていきます。
(大丈夫、今度は用意できてます)