今回ご紹介する馬は、すべてOKまたはぎりOK判定の関西所属予定ルーラーシップ産駒です。
サンデーR1歳馬 関西ルーラーシップOK産駒 判定結果
【スピードサイクルOK判定の馬】
165 アンブロワーズの17(牡・鹿毛)
【優先祖先】 Fairy Bridge(Sadler’s Wellsの母・1975)
【基礎体力】 78(平均は50)
【適 性】 芝orダートの中距離
安田隆行厩舎 予定
4代前のSadler’s Wells以外はすべて劣性期の種付けで、名繁殖バレークイーンの影響が強い牝系です。
母はスプリントに近いマイラーでしたが、これはSadler’s Wellsではなくもう1代前の5代イングリツシユプリンスの系統をさかのぼり、Petingo(1965・サセックスSなど)に行き当たるためです。
優先祖先のFairy Bridgeはその父Bold Reason(1968・トラヴァーズSなど)の影響が強いので、本馬も距離の不安はあまりありません。
そのかわり切れ味がないので、ダート戦に活路を見出す可能性もあります。
基礎体力に不安がないのはなにより。
きょうだいはやや晩成傾向にあるので、気長に待って5歳でOP入り、のようなイメージでしょうか。
166 クッカーニャの17(牝・黒鹿毛)
【優先祖先】 Gulf Stream(1943)
【基礎体力】 63(平均は50)
【適 性】 芝のマイル〜
西園正都厩舎 予定
母はフジキセキMAX活性期の産駒で、サンデーが優先の流星&青鹿毛馬でしたので、この仔も同じかと思いきや、ルーラーシップの活性が低すぎて、サンデーのもっと遠い祖先を引っ張り出す結果となっています。
優先祖先のGulf Streamはサンデーの母系をたどると出てくる名馬で、直仔のMontparnasse(1956)がアルゼンチン産ながらサンデーの資質・適性に大きな影響を与えています。
Gulf Stream自身は、エクリプスSなどを勝ち英国ダービーも2着したように、距離の融通性があります。
母の適性から最初はマイルあたりでデビューしそうですが、桜花賞よりはもう少しだけ長い距離(千八とか二千とか)で活躍する可能性が高いです。
こちらはダートはどうでしょうか。芝馬とみたい1頭です。
167 ナスカの17(牝・鹿毛)
【優先祖先】 Victoria Park(1957)
【基礎体力】 72(平均は50)
【適 性】 芝の中距離
斉藤崇史厩舎 予定
2代父サンデーと3代父ノーザンテーストはほぼ同じ活性で、正確なところはわかりかねます。
が、あまり細かいことを考えずに「どっち風の産駒か」と見れば、サンデー系ではない気がしたというだけです。
Victoria Parkはカナダ産の名馬で、米3冠レースはプリークネスSの2着が最高と惜しくも勝てませんでしたが、それらを含む19戦10勝着外ゼロ!という素晴らしい成績を収め、記録以上にポテンシャルの高い馬でした。
2代母アンデスレディーは、インティライミ(父スペシャルウィーク)をはじめ重賞勝ち馬をバンバン出した繁殖ですが、実は本馬の母ナスカこそアンデスレディーから唯一MAX活性を受けた正統なる後継牝馬というべき存在です。
姉のアロマティコは父キンカメ、そして本馬は父ルーラーシップですから血統構成は似ていますが、当時キンカメはバッキバキの高活性期で、ルーラーは劣性期。
よって実馬の性質は大分異なります。
母の持つ実力はまだこんなもんじゃないはずで、どこかで一発大物が出てもおかしくありません。
距離に融通が利きますので、エリザベス女王杯あたりが適性MAXといえそうです。
【スピードサイクルぎりOK判定の馬】
163 ラシンティランテの17(父ルーラーシップ・1日)
たった1日だけ良いサイクル内に入っている馬で、素性は限りなく「クロ」ですが、このお母さんに思い入れがあって捨て置けません。
母は平坦の千八当たりで驚異的な切れ味を発揮する牝馬でしたが、坂があると脚がてきめんに止まってしまい、大成できませんでした。
この仔は胴が長く距離は保ちそうですが、4代父ノーザンテーストが強いので、母の切れ味はあまり継いでいないかもしれません。