▼サンデーサラブレッドC2018 2歳馬最速診断 ルーラーシップ産駒編(122、123、172)

今年の2歳はルーラーシップのMAX活性年産駒

2007年生まれのルーラーシップが2015年に種付けして生まれたのが今年の2歳馬であり、これはいつも言うように「満8歳時のMAX活性」にあたります。

またこれもいつも言うように「MAX活性とゼロ活性は2か月で区切られ紙一重」なのですが、ルーラーシップの場合、自身の誕生日が5月15日なので、そこから2か月経った7月には日本では大方種付け作業が済んでしまっています。

よって「ルーラーシップのゼロ活性」というのは発生する可能性はあまり高くなく、とくに今のように大規模スタリオンに繋養されている間は皆無と言ってもいいでしょう。

このような種牡馬は他にもいて、あの大種牡馬・Northern Dancerもその1頭。
次世代に自分の良いところを伝えるには一番適した誕生サイクルなんですね。

 

華麗なる一族出身 母最後の良駒になるはず

 

▼スカーレットレディの16 (競走名:ゲインスプレマシー) 番号122

牡2・高柳瑞樹厩舎予定
父 ルーラーシップ
母父 サンデーサイレンス
3月28日生まれ 鹿毛

優秀な母が20歳の時に産んだ「さすがの1頭」。
兄・ソリタリーキング(2007・父キンカメ)から数えてもすでに9年経っていますし、時期的にはいいところです。

 

【診断結果】

・優先祖先 父の父 キングカメハメハ

・馬場、距離適性 芝orダートの中距離

・基礎体力値 81(平均50)

・スピード 良好

・頭脳 普通

・総合 ★★(満点は5つ)

 

カタログ通り、確かに高齢の母というハンデはありますが、頑強で狂いのないスタイルはこのファミリー特有のものがあり、たとえダート馬だとしても長く楽しめる1頭です。

スカーレット一族については、先日新馬戦を2着したベルクワイア(父ロードカナロア・国枝厩舎)の時にかなり詳細にお話ししたので、キャロットCロードカナロア編をご覧頂くとして、

2代母 Sローズ 87年3月18日生まれ
(2月22日から4月22日良好)
・母 Sレディ 95年5月10日生まれ ×
(4月24日から6月24日良好)
・・本馬 ゲインスプレマシー 16年3月28日生まれ ○

このように繁殖リズムはごく初期でバッチリ合っていますし、基礎体力も鬼のように豊富ですから、鍛錬のしがいがあります。

 

ヴァーミリアンは夢を見すぎですが、サカラートにしろソリタリーキングにしろ、兄たちはいずれも生涯で3億以上稼いだタフガイですから、本馬もそのレベルまで行っておかしくないと思います。

母の年齢の件と、ダート馬の可能性、そして「繁殖サイクルが初期過ぎて実は外れていた」というオチが怖いので星の数は伸びませんが、もう少しリーズナブルなら(サンデーRだからしょうがないけど)ぜひ出資してみたい1頭です。

 

土着の牝系の優秀さを改めて感じさせる1頭

 

▼キストゥヘヴンの16 (競走名:ガロシェ) 番号123

牝2・戸田博文厩舎予定
父 ルーラーシップ
母父 アドマイヤベガ
2月24日生まれ 黒鹿毛

母の不遇はこの仔が晴らしてくれるかもしれません。
ようやく良好なサイクル上に乗ってきた期待の後継牝馬です。

 

【診断結果】

・優先祖先 父 ルーラーシップ

・馬場、距離適性 芝の中距離

・基礎体力値 66(平均50)

・スピード 良好

・頭脳 普通

・総合 ★★(満点は5つ)

 

いまの2歳馬の5代血統表を見ると、どんなに母系が古くても5代母は1960〜70年代の産駒で、そこから約10年間隔で血の更新が行われ2018年に至る、というのが普通です。

ところが本馬の5代血統表を見たとき、ちょっと瞳が輝いてしまいました。
5代母の第五カナデアンガールは1941年の産駒。
しかもその母カナデアンガール(6代母)は英国から輸入された1923年の産駒なんです。

わずか6代あまりで100年の時が経過しているのは、もはや奇跡に近いです。

 

馬産と言えばまだ「強い軍馬生産」という使命があった時代。
1930年に千葉の千葉牧場が英国から輸入した基礎牝馬がカナデアンガール(当時6歳)です。

明治時代には、三菱財閥の小岩井牧場に英国から、そして大正から昭和の初期にかけては、下総の御料牧場に英国と米国から多数の繁殖牝馬が輸入され、現代競馬まで通じる「小岩井牝系」「種系・星系」血統の基礎となりました。

当時の100円が今の1億円にも匹敵しようかという時代に、代金として1頭あたり数千円が支払われ、馬産が「国家プロジェクト」であったことを象徴するビジネスです。

こちらは民間ですが、そんな時代の一番終わりの時期にあたる輸入牝馬の1頭がカナデアンガールであり、本馬ガロシェの6代母にあたります。

 

カナデアンガールは日本に来て最初の数年は産駒を残せませんでした。
その後北海道・浦河に移動し、下河辺牧場で1941年に5番仔として生まれたのが、本馬の5代母・第5カナデアンガール(父セフト・ヘロド系)です。

5代母 第5カナデアンガール 41年4月21日生まれ
(4月5日から6月5日良好)
・4代母 ゴールデンドラゴン 59年5月5日生まれ (○)
(4月19日から6月19日良好)
・・3代母 スイーブ 68年2月23日生まれ ×
(2月9日から4月9日良好)
・・・2代母 ロングバージン 87年5月6日生まれ ×
(4月20日から6月20日良好)
・・・・母 キストゥヘヴン 03年4月25日生まれ ○
(4月9日から6月9日良好)
・・・・・・本馬 ガロシェ 16年2月24日生まれ ×

実に見事な繁殖サイクル100年の営みです。

 

こうしてファミリー悲願の桜花賞馬となった母キストゥヘヴンですが、繁殖入りしてからはなぜか良い産駒に恵まれませんでした。
今回その理由を調べてみたところ、

10年3月18日 ○
11年3月9日 ×
◎12年3月5日 ×
14年3月10日 ○
15年3月6日 ×
◎16年2月24日 ×(本馬)

ここまで徹底して母の良好なサイクルに入らない種付けも珍しいのですが、12年のアンドトゥモロー(牝・父ハービンジャー)以外は、種付けがすべて裏サイクルにあたっていたことが今回わかりました。

姉アンドトゥモローは完成が遅く、結局中央の未勝利クラスを脱出できませんでしたが、芝千八を1分46秒台で走る走力があり、最後の未勝利戦はデムーロを背に1番人気になったほどです。
移籍した門別でもすぐに2連勝し、再び中央500万に戻ってきたので、順調ならばやれない馬ではなかったと思います。

 

本馬は優先祖先の父ルーラーシップに形がたいへんよく似ており、四肢に白いものがなく、顔には長い流星。
前肢がよく伸びる歩様にも好感が持て、性格次第ではもっと長い距離も保つでしょう。

繁殖としてたいへん貴重な「正当サイクルを100年継いでいる」牝馬ですから、牧場に帰ってきてからもがんばってほしい1頭です。

興奮してちょっと長くなりました。

 

少しずつ勢い増す注目の牝系から安定株を1頭

 

▼シュプリームギフトの16 (競走名:ラフェリシテ) 番号172

牝2・須貝尚介厩舎予定
父 ルーラーシップ
母父 ディープインパクト
2月11日生まれ 鹿毛

形から距離には一定の限界がありそうですが、もしかしたらそのスピードは一級品かもしれません。

 

【診断結果】

・優先祖先 父の父 キングカメハメハ

・馬場、距離適性 芝の短距離〜マイル

・基礎体力値 78(平均50)

・スピード 良好

・頭脳 普通

・総合 ★★★(満点は5つ)

 

一度2代母のスーヴェニアギフトを検索した跡があり「はて、いつ見たのかな」と思ったら、今年Vマイルに出走したデアレガーロ(牝4・父マンハッタンカフェ・大竹厩舎)を調べたことがあったんですね。

本馬はそのデアレガーロの姪っ子にあたり、母シュプリームギフトも本格化後は短距離を専門に走っていました。
洋芝や中京などちょっとパワー系に属する条件が大得意で、また典型的な夏女でもありました。

 

本馬の優先祖先は父系のキンカメに移ったものの、体型は誰が見ても、またカタログにも「スプリント」と記されましたので、ちょうど叔母のデアレガーロあたりを連想されるといいかもしれませんね。

2代母 スーヴェニアギフト 02年4月9日生まれ
(3月23日から5月23日良好)
・母 シュプリームギフト 08年3月16日生まれ ○
(3月2日から5月2日良好)
・・本馬 ラフェリシテ 16年2月11日生まれ ○

ベステゲシェンク 10年4月23日生まれ ○
ロワアブソリュー 13年4月10日生まれ (×)
デアレガーロ 14年4月13日生まれ ○

スピードサイクルは初期の良好期にドンピシャ。
また体力的な心配が何もなく、写真ではやや小柄に写りますが、プリプリしたトモがいかにも爆発的なスピードを生みそうなのも心強いです。

 

距離は桜花賞でもちょっと長いかもしれませんが、それは彼女のスピード能力がなせる業。
決して早熟とは思いませんので、母同様、夏の北海道シリーズあたりが楽しみな存在です。

もしマイルでも走れるなら、G1戴冠の可能性はさらに高まります。


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