今回ご紹介する馬はすべてOK判定の関西所属予定ディープインパクト産駒です。
サンデーR1歳馬 関西ディープOK産駒判定結果
【スピードサイクルOK判定の馬】
144 スウィートリーズンの17(牡・青鹿毛)
【優先祖先】 サンデーサイレンス
【基礎体力】 56(平均は50)
【適 性】 芝のマイル
高野友和厩舎 予定
本馬は追加募集なのでしょうか(それとも価格設定が高すぎる?)、理由はちょっとわかりかねますが、ともあれ今でも出資可能なディープインパクト産駒で、しかもOK判定です。
実馬の姿はちょっと胴が詰まって距離的な伸びしろはあまりない気がします。
四肢に白こそありませんが、実はサンデーが優先になるとこういう馬体の馬が増えます。
体力面はごく普通も、初仔というボーナスはありますので、数字以上にタフさを備えます。
が、初仔はいわゆる「コンプレックスに弱い」という側面も持ち合わせます。
めちゃ強い馬と当たって力ずくで負かされたり、ゴール前競り負けたりすると、馬は次走から精神的に弱みを抱えます。
その該当馬がいなければ次走も問題はありませんが、おそらくG1戦では用なしになってしまうので、ローテというより相手関係に気をつかうタイプです。
母は早熟の天才で、この馬の活躍時期も早いうちに限られるでしょう。
春のマイルカップがいちおうの目標になりそうです。
145 アメリの17(牡・鹿毛)
【優先祖先】 ディープインパクト
【基礎体力】 67(平均は50)
【適 性】 芝の中距離
藤原英昭厩舎 予定
祖母はもっと走る産駒を出してしかるべきだった米年度代表馬のアゼリですが、日本では一見走らなかったような娘たちからでも、サイクルさえ正しければ将来良い仔を出します。
母アメリはぎりOK判定ながらダートを中心に3勝した馬で、本馬はまたもや母の初仔になります。
スウィートリーズンの仔と違い、ディープが優先祖先ですと本馬のように鹿毛で左後肢に大きな白が出る仔になりやすいです。
当然といえば当然ですが。(ハーツクライも同様。ただしハーツはディープよりお顔が大流星になりやすい)
祖母アゼリは3代母Zodiac Missの9歳時産駒、つまりMAX活性継承馬に見えますが、Zodiac Missは豪州産馬で北半球と半年のズレがあり、残念ながら当時の活性はMAXまで達していません。
その分を調整する形で少し基礎体力を減じられてはいますが、それでもアゼリのファミリーは体力面で泣くことのない頑健さがあります。
しかも母父のDistorted Humorがゼロ活性のため、ミスプロとNorthern Dancerのクロスが両方一気に解消されるのも良い材料です。
146 ハヤランダの17(牡・鹿毛)
【優先祖先】 サンデーサイレンス
【基礎体力】 44〜69(平均は50)
【適 性】 芝の中距離
友道康夫厩舎 予定
先ほどのスウィートリーズンの仔が青鹿毛で四肢に白なしだったのに対して、本馬は同じサンデー優先で鹿毛ながらサンデー同様右後肢に大きな白が出るという、説明していて気持ちよいくらいの一致が見られます。
四肢の白はたとえ父似の仔で数は一緒でも、場所はズレたりする(右から左へとか)そうで、今回はたまたま3頭の比較でうまく話ができたというだけです。
これも1回に同じ種牡馬の産駒を何頭も紹介するメリットかもしれません。
本馬の唯一の心配事が、母からいかほどの体力を引き継いだのか不明だというその1点。
数値で44〜69と表示しているように「ゼロかMAXか」ちょうどその境界線上(1日もズレずに2か月目)に乗っています。こればかりは現時点で判断できません。
こうなると気持ちよく推薦できないのが残念ですが…。
147 プラウドスペルの17(牝・鹿毛)
【優先祖先】 サンデーサイレンス
【基礎体力】 44(平均は50)
【適 性】 芝のマイル〜中距離
須貝尚介厩舎 予定
今回見た馬4頭の中では馬体が一番小柄に映ります。
全兄にはグレートウォリアー(牡3・藤原厩舎)とプランドラー(牡2・池江厩舎)がいますが、残念ながらプランドラーはBAD判定で、母はこれからもこのサイクルで種付けをしていくと2年に1回しか走る仔を出さない繁殖になります。
それは母の誕生日が5月で、種付けがだいたい3月には済んでしまう今のサイクルが変わらない限り、続きます。
OK判定の兄・グレートWとの比較でいくと、兄は優先祖先が父系ディープではなく母父のProud Citizen(1999)をたどるため、根本的に優先祖先が違います。
また基礎体力も弟の方が2年経過分だけ高く、兄に出資するくらいなら1歳の妹の方がちょっと楽しみかな、というのが正直な感想です。
いずれにしても体がまだできあがっておらず、大きな可能性はあるものの、根気よく開花を待てる人向きの馬でしょう。
適距離も兄たちよりは短めと予想します。