▼サンデーサラブレッドC2018 1歳馬リスト最速診断 関西人気産駒編(No.148〜162)

今回はOK判定もBAD判定も登場します。

種牡馬もディープからカナロア、オルフェまで人気どころが勢ぞろいしています。

コスパを考えればこのあたりが本当の出資どころなのかもしれませんね。

 

リストの見方

まだこれから鍛練を積む1歳馬なので、1頭1頭詳細な血統背景ではなく、最初に全馬スピードサイクル判定による分類を行います。

・スピードサイクルOK →馬体も良ければ推奨
・スピードサイクルぎりOK
・スピードサイクルぎりBAD
・スピードサイクルBAD
・判定不能

の5つに分けます。

OKとBADはそのまま(走る走らない)の意味ですが、ぎりOKとぎりBADは

その馬の誕生日が母のスピードサイクル境界日ギリギリに位置するので、OKがBADだった、あるいはBADがOKだったという可能性あり

の意味です。

よってどちらかといえば「ぎりOK」の方がコケて失敗する(ショックでかい)可能性が高く、逆に「ぎりBAD」が実はOKで思わぬ幸運をつかめることもあるでしょう。

馬体が良い、牧場評価高いなどの推し材料があれば、積極的に「ぎりBAD」までは狙っていけるかもしれません。

ぎりBADについては、こちらでも「狙えるぎりBADかそうでないか」を積極的にコメントしていきます。

またスピードサイクルOK判定の馬に限って、その馬の適性がわかる優先祖先と基礎体力値をご紹介します。

 

サンデーR1歳馬 関西人気産駒判定結果

【スピードサイクルOK判定の馬】

149 スターアイルの17(牝・鹿毛)

 父 ディープインパクト
【優先祖先】 サンデーサイレンス
【基礎体力】 53(平均は50)
【適  性】 芝のマイル
 中内田充正厩舎 予定

本馬はNHKマイルCなどを制したミッキーアイル(11年産)の全妹です。

 

兄を出して以降なぜか母にはディープを付けられることがなく、15年からまた思い出したかのように毎年ディープで攻めています。

ちょっと邪推すれば、これはディープの劣性期をあえて避けた感があります。

実際ミッキーアイルの年がディープの最初のMAX活性期で、そこから4年の劣性期を経て15年から中性期→優性期入りしているリズムと合致します。

リズムの認知はともかく、関係者が「この繁殖とディープとの配合は切り札として取っておいた」と考えていることは間違いないでしょう。

 

その賢兄と本馬の違いは「父活性」と「体力値」

本馬は兄よりディープの活性が低く(しかし優性期)、また基礎体力も兄より数ポイント落ちます

よって兄のスケールまでには至らないかもしれませんが、軽快な芝のスピードタイプで、うまくいけば兄同様マイルカップには駒を進めてくるでしょう。

 

155 アドマイヤテレサの17(牡・鹿毛)

父 ハーツクライ
【優先祖先】 サンデーサイレンス
【基礎体力】 56(平均は50)
【適  性】 芝の中距離
中内田充正厩舎 予定

こちらは豪コーフィールドC(G1)を制したステイヤー、アドマイヤラクティ(08年産)の全弟です。

 

ミッキーアイルもそうですが、7、8年間隔でいい兄弟が出現するのは偶然でもなんでもなく、馬の繁殖サイクル(とくに太陽のサイクル)が8年で1回まわっていることに由来します。

ミッキーアイルきょうだいは優先祖先の系統も一緒でしたが、このラクティ兄弟は父のハーツと母父のエリシオの活性差がほんのわずか(同年ならちょっとだけエリシオ優勢)しかなく、かつ3代父、4代父がともにMAX活性であるため、少しの年齢差で優先祖先がガラッと入れ替わります。

つまり優先祖先は

(1)父が劣性期種牡馬→母から4代父ニジンスキーへ
(2)父がエリシオと同じ活性→エリシオへ
(3)父がエリシオより高活性→父系へ

というたどり方をします。

もうおわかりかと思いますが、(2)のケースがAラクティであり、(3)のケースが本馬です。
兄の無尽蔵のスタミナはエリシオに由来するものです。

 

したがって本馬は兄とは全くタイプの異なる馬で、いちおう中距離適性と判定しましたが、スピード次第でマイル戦もこなすはずです。
母から受けたMAX活性がそれを後押しするでしょう。

ただ母系の基礎体力は総じて低く、もう少し母系に芯の強さがあれば、事故とはいえ兄のような悲劇も起きなかったのではと思えてなりません。

 

159 ライラックアンドレースの17(牝・鹿毛)

父 ロードカナロア
【優先祖先】 マンファス(牝・1991)
【基礎体力】 78(平均は50)
【適  性】 芝のマイル〜中距離
松永幹夫厩舎 予定

ご存じ2歳女王ラッキーライラック(牝3・父オルフェーブル)の半妹。

 

姉妹の血統構成は、父の名前を除けばほとんど一緒です。
つまり代々の種牡馬中、父が最も高活性であとは父系を何代さかのぼるかだけ。

姉は父オルフェ1代で止まり素直に栗毛馬に出ましたが、妹はカナロアの活性が強すぎてキンカメの母マンファス(→その先は英国ダービー馬Blakeneyへ)にまで到達してしまいました。

ちなみにキンカメ系優先馬の特徴として、ほとんど馬体に白いものが出ないということが挙げられます。
カナロアもしかり、です。

 

姉もオルフェ優先だけに距離はこなしてみせましたが、より距離の不安が少ないのはこの妹の方だと思われます。

加えて姉以上の強大な基礎体力が頼もしく、さらに母からはMAX活性を受け継いだおまけ付き。

10年に一度の名牝・アーモンドアイにさらわれた春のクラシック2冠(もしかしたらマイルカップ経由か?)を、ファミリーにも、厩舎にも取り戻してくれるのは、この馬かもしれませんね。

順調ならきっとカナロア活性MAX期の傑作になるでしょう。

 

【スピードサイクルぎりOK判定の馬】

151 レーヴディソールの17(2日・父キンカメ)
156 サングレアルの17(4日・父ロードカナロア)

サングレアルは体が小さくて大成しませんでしたが、持っていたポテンシャルは相当なものでした。

17年度産は初仔にあたり、結局母似でまた小さいのでしょうが、長い目で見たい1頭です。

 

【スピードサイクルぎりBAD判定の馬】

148 ドバイマジェスティの17(1日・父ディープ)
160 バシマーの17(5日・父オルフェーヴル)
161 プンタステラの17(6日・父オルフェーヴル)
162 トゥーピーの17(5日・父ダイワメジャー)

さてここが最も当たり外れの大きなテリトリーですが、何といっても注目なのは1日違いでBAD判定のドバイマジェスティの17でしょう。

わずか1日違いなら何かの拍子にOK入りする可能性も高いですし、鹿毛ではあるもののサンデーの面影(流星に右後肢の白)が強く、全兄・アルアインよりさらにマイラー色が濃い1頭です。

 

大穴ならプンタステラの17でしょうか。

牝系はドイツのスタミナ血統で、ときにマイラーなどを付けて一生懸命活性化を図った形跡があり、まともに扱うと鈍重なステイヤーに出てしまうのが一目瞭然。

さらにこの馬の優先祖先はMAX活性のオルフェを飛び越えステイゴールドに移っているので、本当に日本で機能するステイヤーがお望みなら賭けてみる手はありそうです。

女王杯か有馬記念を狙えるならコスパは高いです(ダメならもう新馬戦でわかります)。

 

【スピードサイクルBAD判定の馬】

150 スキッフルの17(募集中)
152 ドナウブルーの17
153 タンザナイトの17
154 シルヴァースカヤの17
157 コードネームの17
158 インナーアージの17

 

次回は今週の新馬戦展望をお送りし、その次にまたサンデーR関西ルーラーシップ産駒のいいところ取りをお伝えする予定です。
どうぞお楽しみに。

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