▼ジャパンカップ2018 2頭出しは人気薄から!? 外国馬サンダリングブルーの横顔を知る

このご時世に日本に来てくれるだけでもありがたい

JCがすっかり日本勢の独壇場になって久しいが、それでもジャパンカップと銘打つからには、毎年1頭でも2頭でも外国馬が来てくれるとホント(血統マニアの心の中だけでも)盛り上がる。

今年はイギリスとアイルランドからそれぞれ1頭ずつの参戦。

格式では断然A・オブライエン厩舎のカプリ(愛・牡4・父Galileo)なのだろうが、なにせカプリは凱旋門賞後ごていねいに英チャンピオンSまで使った身であり、シーズン終盤戦の出がらし状態もいいところ。

ならば「2頭出しは人気薄」の格言どおり?格下でもJCと好相性の前哨戦カナディアン国際(G1)を経由したサンダリングブルー(英)にスポットを当ててみたい。

なお最後に日曜京都の新馬戦展望も合わせて行う。

 

基礎体力十分も適性はもう少し中距離向きか

▼サンダリングブルー(セン5・父Exchange Rate)

【スピードサイクル】

Sticks n’Stones 1961
Fia 74.4.4 3.18〜5.18
Bodhavista 90.3.24 ぐ○ 3.7〜5.7
Relampago Azul 07.4.16 き× 3.30〜5.30
Thundering Blue 13.4.26 ぐ○ →OK

【基礎体力】

1.25+2.0+1.75+1.0=6.0(★75)

 

このクラスの馬にスピードサイクルは確認程度でいいはずだが、予想通りきれいな順のサイクルを描いている。

注目すべきはやはり基礎体力の高さで、3代母Bodhavistaから2代母Relampago AzulMAX活性が継承され、合計で★75なら海外遠征や連戦もお手のもの。

なにしろ9月にスウェーデンのストックホルム、10月に前述のカナダ、そして11月に日本という、まあ日本の常識では考えられないジャーニーマンぶりなんである。

 

欧州馬をセン馬にする理由のひとつに「基礎体力の底上げ」がある(ドバイでもよく見かける事象)が、本馬の場合はその必要がなさそうで、むしろここまで競走にマジメに取り組まなかった気性面の改善が目的だったのかもしれない。

3歳4月にデビュー後、4歳7月に初勝利。
今年もシーズン前半までクラス2あたりのハンデ戦を走っていた身であり、今がやっと本格化の時期。
意外と侮れない勢いだ。

次に優先祖先を探ると、本馬の父Exchange Rate(1997)や父の母系にいるSpectacular Bid(1976)あたりが優先の候補になる。

しかしどちらの馬も10ハロンがせいぜいの基本ダート馬で、距離延びていい気配はあまりない。

 

JCはとかく重厚な欧州系の血を持った馬が平均ペースを利して持続力勝負に持ち込むケースが目立ち、これは今も昔も傾向として変わっていない。

そのため10ハロンのヨークSを勝ち、12ハロンのカナディアン国際で2着というサンダリングブルーの適性からして、12ハロンのJCで頭まで獲る姿はちょっと想像できない。

左回りの直線が長い芝コースは得意中の得意なので、あとは真ん中枠と日本をよく知るF・ベリーの手綱さばきを持って、3着候補の一番最後にマークしておく存在かと思う。

 

▼新馬展望 日曜京都5R 芝1800

ここは人気でも唯一のスッキリOK判定馬、ウーリリ(牡・父ディープインパクト)でいいと思う。

 

ご存じマカヒキの全弟であるが、スケール的にはマカヒキよりひとまわりダウンさせた感じで、その代わり兄より適性条件がハッキリしたというのが弟だ。

ウィキウィキは04年生まれ、兄マカヒキは13年生まれ。
これでわかるとおり兄は母の9歳時MAX活性産駒で、基礎体力は驚異の★81。

これは過去10年のダービー馬の中でもディープブリランテに次ぐ高さで、3歳時に海外遠征もこなした強靱さはここに由来している。

 

対する弟は母の11歳時産駒で、基礎体力は64にダウン(まだ優秀ですけど)。

そのかわり、弟は父ディープインパクトの活性が強まり、兄がディープインパクト劣性期→優先はRainbow Questの母系まで流れたのに対して、弟はRainbow Questそのもので優先が止まっている。

よって芝の12ハロンあたりにめちゃくちゃ強い適性があり、兄同様力比べの接戦で無類の強さを発揮するタイプになるだろう。

 

相手はぎり判定が多いので、あまり深入りせずに

・アイタイ(牡・父ヴィクトワールピサ)★72
・ナツバ(牝・父ルーラーシップ)★50
・ロッカーモーション(牝・父トーセンジョーダン) ★59

もしパドックで姿がよければ買ってみたい。

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