低評価を吹き飛ばす痛快な勝利劇!
今週から私用で2週間ほど大変忙しくなるので、ブログの話題も用意しておらず、また更新も飛び飛びになるでしょうが、ぼちぼちお付き合いください。(ちなみにiPad関連はすべて準備完了!)
で、そんな時期ですので、旬の話題にはなるべく早く触れておきたいわけで。
先日いただいたコメントに返信するようなつもりで、今回は1月6日の中山5Rで見事未勝利を脱出したグロオルロージュ(牡・父ジャスタウェイ・キャロットC所属)について、またその日私が買った馬券等についてお話ししておきます。
キャロット特集ではちょっと中途半端な扱いだった
グロオルロージュはキャロットCの所属馬。
昨年6月のキャロットC2歳馬特集で紹介したジャスタウェイ産駒の中では、OK判定ながら3番手扱いの馬でした。
当時のコメではちょっと成長が遅いとか体があまり大きくない(確かに体型そのものは今もコンパクト)とのことでしたが、デビュー戦に引き続き今は450キロ台の体重で走れていますので、その後の成長が大変順調だったことを物語っています。
また当時のブログでは詳細な血統背景をご紹介していなかった(かつその後優先祖先の決定法が少し変わった)ので、改めて解説を加えておきますね。
▼アウトオブタイムの16 競走名:グロオルロージュ
判定 【 OK 】
父・ジャスタウェイ
【優先祖先】 母・アウトオブタイム
【基礎体力】 47(平均は50)
【適 性】 芝のマイル〜
【スピードサイクル】
Ultimate Weapon 1961
Miss Pia 65.3.7 2.21〜4.21
Miss Carina 75.3.3 ぐ○ 2.17〜4.17
Manettia 98.4.29 き× 4.13〜6.13
アウトオブタイム 04.3.29 ぐ○ 3.12〜5.12
シャイニングタイム(キャロ) 10.2.19 ぐ○ →ぎりOK7日
プロタゴニスト 11.3.24 き○ →BAD
スペシャルタイム(キャロ) 13.3.28 き○ →BAD
レッドフレイ(東京) 15.3.16 き○ →BAD
グロオルロージュ(キャロ) 16.3.14 ぐ○ →OK
アウトオブタイムの17 17.4.13 き× →ぎりOK1日
母系のスピードサイクルは非常にきれいで、グロオルロージュはきょうだいの中でも唯一ど真ん中のOK判定馬。
これなら相当な確度を持ってお勧めできますが、1年上の兄・レッドフレイ(東京ホース)はど真ん中のBAD判定馬でありながら、ダートで2戦2勝と底を見せていません。
兄は、生まれが予定日より極端に遅かったり早かったりしている可能性(種付けはOK期でも)があります。
母アウトオブタイムはキャロットCゆかりの繁殖でありながら、今までこれといった代表産駒に恵まれていません。
それはBAD判定馬が多いからで仕方ないにしても、ぎりOK7日馬の兄シャイニングタイム(父フジキセキ)などもおそらく本当はOK期に入っていないのでしょう。
来年の17年度産駒(父カレンブラックヒル)も、判定はぎりOK1日。
取捨選択、非常に迷います。
このように日本では母のポテンシャルの半分も活かされていない現状ですが、本馬グロオルロージュはその母自身が優先祖先となっています。
母はフランス産馬で、芝の6ハロン重賞であるカブール賞の勝ち馬。
ということはグロオルロージュにも早晩距離不安が出る?と勘ぐりたくなりますが、母が優先の場合はさらにもう1度「母の優先祖先」を探すこともできます。
母アウトオブタイムの血脈の中で最も活性が高いのは3代前のCaro(1967)。
よってこのファミリーはどのみち産駒が芝馬に出ること間違いなし(兄レッドフレイだけは確かに父ゴールドアリュールの活性が最も強い)なのですが、母の父Panis(1998)とCaroとの活性差は2世代分しかなく、よって母アウトオブタイムの優先はCaroまでさかのぼらず、手前の3代母Miss Carina(1975・伊マイル重賞2勝)であるという結論に達します。
つまり、グロオルロージュの本質的な距離適性もおそらくはマイル近辺。
同世代で走るうちは能力でカバーできますが、古馬以降は芝マイル戦線で戦うことになるでしょう。
ただ母アウトオブタイムはフランスで4勝した後、アメリカに渡って2戦していますがいずれも着外に敗れており、したがって本馬もどちらかというと時計のかかる馬場が合っている気がします。
デビュー戦が千八1分51秒7、そして未勝利戦の勝ちタイムが二千で2分2秒3でしたので、今の中山芝の適性に合致した勝利とも言えますね。
不思議と人気にならないグロオルロージュ
さてこのグロオルロージュですが、デビュー戦の人気が9番人気、そこで3着に走って今度こそ人気かと思えば次走はさらに低い10番人気と、どうも馬券が美味しい星の下に生まれてきてくれたようです。
実は…オホン、ワタクシも当日単勝複勝をちょこっと買って応援していたクチでして…そりゃ買いますって、自分が推した馬がいまだ単勝10番人気ならね。
たしかに里見オーナーの馬が2頭いたり、新馬めっちゃ強いラフィアンの馬が2頭いたりと、戦前の検討ではどうしても影が薄くなってしまう立場だったかも。
でも見ている方はちゃんと見ていて、東スポの大ベテラン、馬匠・渡辺氏は見事にグロオルロージュ頭の3連単19万7600円をぶち当てています。
ま、単勝10番人気に対して複勝は8番人気だったので、「3着なら…」と考えるファンは当然いたということでしょうね。
最終レースでひと山当てた件
おかげさまで出資者サン同様、こちらも昼から気分が良くなったので「今日はもう少し遊びたいな〜」と思ってメインレースを検討するも、買うにはやっぱり直前のパドックを確認したい。
中山メイン・ポルックスSは、さすがに穴党の私もテーオーエナジーで仕方なし。
京都メインのシンザン記念は関東牝馬・パッシングスルーを見てから考えることにして、もうちょい情報だけで買える馬はいないのかい?と紙面に老眼を走らせていると、ふむふむ…。
東スポ「二刀流記者の決め球」というコーナーに、中山最終Rのロードプレミアムが推薦されていた。
たいがい記者のコーナーって「前日一緒に飲んだ先から仕入れた厩舎回り情報」みたいなもんで(ごめん、藤井クン!)、読むのは好きなんだけどどうせいつものおべんちゃらでしょ?という感じ。
なんだけど、今回のロードプレミアムに関しては
・金杯出走のOP馬ブラックバゴ、ストーミーシーと猛烈な併せ馬
・しかも久しぶりのトラック調教復活
・前走は跛行で取り消しの休み明けなのに猛調教
・前年4月に中山同条件特別で2着あり
・騎手はメインRを勝つ(つもり)の岩田
と、これでもかとばかり買い条件が押し寄せてくる。
おまけに同じく推奨されていた中山9R迎春Sのウラヌスチャームは、これも自分が今日勝つと思っていた馬の1頭(中山二二外回りは東京適性が必要)で、なんだがリズムがすこぶる良い。
そこでメインのやっすいテーオーエナジー買いは止めにして、最終のパドックでピンときたらロードプレミアムを買おうと決めた。
お昼の時点で9番人気ながら単勝は35倍見当。
レースは岩田が道中どん尻から4角でも内を突き、スルスルと馬群を縫いながら測ったようにゴール前ハナ差で3着に入ってくれて(とは言うが、レース中は1回も生きた心地がしなかった。こいつ本当に走る気あんのか?くらい見事な死んだふり)、改めて岩田を買うことの怖さをよく知ったわ…。
はい、馬券自慢はここまで!
今年も楽しい競馬ライフでありますように。
グロオルロージュの詳しい解説、ありがとうこざいます!益々、この馬の将来が楽しみになりました。
そして、馬券の的中、おめでとうございます!
私は距離延長を嫌って複勝しか買っていませんでしたが、、、