▼キンカメよ、お前もか…種付け中止キングカメハメハの正統後継はいったい誰なんだ

いよいよジャパンサイアー新時代の到来らしい

先日ディープインパクトの後継について考えてみたが、実はもう1頭の巨頭であるキングカメハメハ(2001・父キングマンボ)も、「免疫の低下」という理由ですでに昨年後半から種付けを中止していることを知った。

2頭ともに毎年200頭以上の種付けをこなしてきたスーパーサイアーであり、その損失は計り知れないが、やはり馬は生き物であり、マシンではない。

そろそろ生産界も本腰を入れて次のディープ、キンカメを探すべき時なのだろう。

そこで今回はディープインパクト同様、今後キンカメを優先にできそうな正統派後継種牡馬を探しながら、キンカメという種牡馬の本質に迫りたいと思う。

遺伝の法則は絶対である(アゲイン)

考え方はディープインパクトといっしょで、キンカメの優性期に種付けした産駒をピックアップし、さらにその仔が父似であることを確認しなければならない。

キングカメハメハは01年3月20日生まれなので、まず1回目のMAX活性期は09年春に訪れている。

ということは10年生まれ産駒(しかもおおよそ5月種付け→4月生まれ)までが、第1期の後継候補ということになる。

第1期のキンカメ系後継種牡馬としては、

▼ローズキングダム(2007)
▼ルーラーシップ(2007)
▼ロードカナロア(2008)
▼ホッコータルマエ(2009)
▼ラブリーデイ(2010)
▼ベルシャザール(2008)
▼タイセイレジェンド(2007)
▼ハタノヴァンクール(2009)


などがいる。

ラブリーデイは2010年1月30日生まれで、父の誕生日より前に種付けされた産駒だから厳密に言えばMAX活性期直前であるが、反対にゼロ活性の心配は全くない。

そして4年間の劣性期を経て、14年種付け(15年産駒)から再び優性期に入っていく。

レイデオロドゥラメンテなどちまたでエース級として期待される後継候補は、残念ながら父キンカメの面影を写した産駒ではない。

話を戻して、第1期候補のうち父似である種牡馬はというと

▼ローズキングダム
▼ロードカナロア(50%)
▼ラブリーデイ
▼ハタノヴァンクール

だけになる。

ちなみに
▼ルーラーシップ → 祖母ダイナカール
▼ホッコータルマエ → 母マダムチェロキー

がそれぞれ優先であり、姿形やダート適性は母系から来たものと推測できる。

大切なのでロードカナロアについてだけ考察

さて父似(50%)という判定のロードカナロアだが、配合内容は以下のようになっている。

▼ロードカナロア 08.3.11生

父 キンカメ(01.3.20生) 活性値6 +22日分

母父 Storm Cat 活性値4
3代父 Cormorant(74.4.21生) 活性値6 +12日分
4代父 In Reality 活性値1

活性値で見ると、父キンカメと3代父Cormorantの値が拮抗しており、これはもう誤差の範囲内でしかない(正確な種付け日がわからないので)。

いちおう誕生日からの計算上だけなら父キンカメ優先とできるが、なにせロードカナロアはあの通り生粋のスプリンターであり、これは3代父Cormorantがより高活性、つまり短距離で5勝した母レディブラッサム似とするのが正解なのだろう。

よって父ロードカナロアからは祖父キンカメ似の産駒は生まれにくそう、とだけ申し上げておく。(サートゥルナーリアは母シーザリオ似)

残念だがキンカメの後継も線が細い

さて実際問題として後継者争い?は、ローズキングダムかラブリーデイかという話なのだが、肝心のローズキングダムはすでに事故によって種牡馬を引退したらしい。

よってキンカメの後継者はほとんどラブリーデイ一本という話になる。
(がんばれハタノヴァンクール!)

いずれにしろキンカメ後継候補最大の悩みは、父内Northern Dancer活性が強すぎることだ。

▼ラブリーデイ

【Northern Dancer】
父方 1.75×1.5
   1.25×1.75×1.75

母方 1.25×1.75

【サンデーサイレンス】
母方 1.5×1.5

キンカメがそれほど丈夫でなかった理由のひとつがこの濃いNorthern Dancerクロスだったろうし、またダンシングキイ一族が距離をバリバリこなした理由がこのニジンスキーが濃かったためと思われる。

どちらも歴史を作る上では大切なスパイスだったが、ことその後の繁殖作業ではちょっとジャマになってしまうのである。

▼ハタノヴァンクール

【Northern Dancer】
父方 1.75×1.5
   1.25×1.75×1.75

母方 0.25×1.5

【サンデーサイレンス】
母方 1.25

ハタノヴァンクールもその点ではあまり変わりがない。

ハタノプリエ(7月6日生!!)はノーザンテースト似なので、自然とNorthern Dancerが威張ってしまう。

じゃあキンカメの良さって何だったんだろう?

▼キングカメハメハ

父 キングマンボ 活性値2

母父 ラストタイクーン 活性値7
3代父 Blakeney 活性値8(MAX)
4代父 Green Dancer 活性値4

キンカメの父キングマンボがバリバリの劣性期ゆえ、キンカメの優先は3代父Blakeneyの血脈を遡れるだけ遡ることになる。

6代さかのぼるとThicket(牝・1947)という鹿毛馬がいるので、このあたりがキンカメの優先なのだろうが、あいにく昔の名前すぎて何者なのかはわからない。

そこで5代前のHornbeam(1953)を見ると、英セントレジャー2着などが光るバリバリのステイヤーであることがわかる。

キンカメの一部産駒がビックリするくらい距離をこなすのは、この辺にルーツがあるのだろう。

もっともこれはキンカメ自身のルーツであり、産駒が距離をこなすのはキンカメの母母Pilot Bird(1983)やその父Blakeneyが優先になるからだ。

反対に自分が一番頭を悩ませたのが、キンカメの母マンファス(1991・父ラストタイクーン)が優先になったときだ。

マンファスはもちろん母Pilot Bird似の産駒だが、母ほど距離はこなせなかったのかもしれない。

それはマンファス優先の産駒にマイラーが多かったからで、できればキンカメ現役のうちにマンファスという母馬を一度見たり聞いたりしておきたかった気がする。

こうしてみると、キンカメの良さはスピードを保ちながら距離を難なくこなしていける柔軟さにあると思われる。

【 結論 】キングカメハメハの真の後継は実質ラブリーデイ1本だが、その活用法はかなり難しい

金子オーナーはキンカメの後継がまさか同馬主のラブリーデイとは思っていらっしゃらないだろう。

でも自分から見ると距離適性といい、阪神や東京で強い(キンカメ産駒全般に)ところといいまさに父そっくりで、今後のセール等でも注目していきたい。

ちなみに現3歳のキャロットC所属・クラージュゲリエ(京都2歳S勝ち)は立派なキンカメ似の第2期後継種牡馬候補ですゾ。(ダート馬のチュウワウィザードは母似)

▼キンカメよ、お前もか…種付け中止キングカメハメハの正統後継はいったい誰なんだ」への4件のフィードバック

  1. キングカメハメハの2回目のMAX活性期は2017年の春ですから今年の1歳馬がその産駒ということになると思いますが、まだまだ期待できますでしょうか?

    1. わにさん、こんにちは。
      クラブ馬主さんにとってディープ・キンカメ問題は、正反対の意味で来年以降の頭痛の種、でしょうか。

      私見でいえば「私はもうあまりキンカメには期待しない」ということになります。

      人間に例えてもそうですが、去年までバリバリ現役で今年になって急に役に立たなくなった…(オホン、不謹慎だったらゴメンナサイね)ということはないと思います。

      ましてやキンカメの場合は「免疫系の不調」ですから、すでに17年でも体調に相当影響があったものと推測します。

      ミスプロやダンチヒなどは例外中の例外であり、よい精子を出せるかは活性期の位置より馬体の状態が一番肝心ですから、私ならこのニュースで17年種付け以降は「オール×」という評価を下すと思います。

      ★★をもつ産駒でもいれば考えるかもしれませんが、新しもの好きの業界人のこと、危険を冒してまでキンカメ産駒を買う人はいないのでは…。かといって、過疎化するかといえばそうでもないような…。

      今年クラブの募集にしろ、セレクトセールにしろ、上場があれば大いに注目です。

  2. なるほど。活性期の位置よりも馬体の状態の方が大事なんですね。

    でも逆に残り少ないキングカメハメハ産駒は(ディープインパクト産駒も)クラブでの募集ではこれまで以上に人気になりそうな気もしますが。

    私としても今年はクルーガーの全弟のアディクティドの18を狙っていたので、頭を悩ませる事態になりそうです(^_^;)

    1. あらら、もう狙っている候補がいるんですね。

      クルーガーは母似の馬なのに対して、アディクティドの18こそが私が最も迷うマンファス優先の子なのかなぁ。

      さらにこの仔はキンカメのMAX活性ギリギリの仔でもありますね。大丈夫かなあ。
      フフフ、妄想が膨らんで楽しいひとときです。

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