函館では特大のリンゴアメが炸裂して
この夏最大のイベント・キャロット動画祭りが半分以上終了して、私の中ではもうひと夏が過ぎたかのようなアンニュイな気分でいる。今日はキャロットCの動画待ちなので、80年代の映画音楽を聴きながら重賞展望をしてみたい。
というのも、ローカル2歳重賞での★馬の連勝記録が昨年からいまだに止まらないからだ。
19年函館 ビアンフェ
新潟 ウーマンズハート
札幌 ブラックホール
小倉 マイネルグリット
20年函館 リンゴアメ
追っかけている方でさえこんなにうまくハマるとは思ってもみなかったが、にしても人気にかかわらずよくこんなに突っ込んでくるものだと感心しきり。
本当なら2歳重賞でもあり今週有力★馬の血統を動画にあげたかったのだが、予定外のキャロ2話分裂騒動もあり、今回はブログにて失礼することに。
前哨戦勝利はダテでない ブルーバード
まず1頭目は前哨戦のダリア賞勝ち馬、ラフィアン所属のブルーバード(牝2・父リーチザクラウン)だ。
本馬はサンデーが途切れるスペシャルウィーク産駒のリーチザクラウンが父で、母のエーシンベタラネリが祖母バーモントガールからMAX活性を継承している。(3代母〜祖母間はややゼロ活性に近く、合計では〜★☆69かな?)
母の特徴はその血統構成にもある。まず母父のElusive Qualityはその父Gone WestのMAX活性産駒なので、こちらのミスプロ活性が消えることはないのだが、3代前の父ミシエロは同じミスプロ系でもConquistador Cieloの系統で、彼はミスプロのゼロ活性産駒なので、母内においてはミスプロのクロスは弊害がない。
さらに4代前の父Apalacheeという馬がその父Round Tableのゼロ活性産駒、5代前の父Dr. Fagerはヒムヤー系と、母エーシンベタラネリは徹底してネアルコから離れたすごくスッキリした血統構成を持っていることがわかる。
そこへサンデーの影響がない父リーチザクラウンがかかったのだから、これは繁殖に入っても相当面白い存在であり、さすがのラフィアン血統と言えそうだ。
新馬、ダリア賞はそれぞれ4番人気、5番人気の勝利で、こういう馬はどこまでいっても脇役扱いかもしれないが、時計の速い芝に対応できれば三度あっと言わせるものは持っている。
社台じゃなければこれ ノースヒルズの刺客ハヴァス
そして今回最大の注目馬が、ノースヒルズさんの持ち馬ハヴァスという馬だ。
母のペルフィカもノースヒルズ産で、フィリーズレビュー2着から桜花賞へ駒を進めたスピード馬だったが、母の優先は4代前のRound Table系であり、芝ダート兼用の適性があったらしい。試す機会はなかったが、湿ったダート戦ならOPでも面白いところがあったかもしれない。
ハヴァスの父はルーラーシップだが当然劣性期であり、また母と違ってハヴァスはRound Tableの影響を受けない世代に入ったので、自分の4代内では3代前のダートマイラー・Sky Mesaの影響が強くなってくる。
また3代母Seewilloはその父Pleasant Colony〜His Majestyの連続ミニマム期種付けによって、ほぼ何の影響もないリボー系と言うことになる。
ということでハヴァスの優先は、祖母スティーリンキッシーズで芝適性十分。距離に関してはゼンノロブロイ、ルーラーシップとここ2代続けてT型遺伝子の強そうな父なので、もう少し延びても問題なくこなせるだろう。
そしてその祖母スティーリンキッシーズが3代母SeewilloのMAX活性産駒であることは間違いないが、Seewilloと4代母Perfect Pigeonの間はほぼゼロ活性だろう。残念だが基礎体力は★59どまりになる。惜しい。
★馬の隙を突くのはゴドルフィンか
ということで★馬の相手として、ゴドルフィン所属の(外)ショックアクションについても調べておく。
ショックアクションの父GleneaglesはGalileo産駒のマイラー。母Reset In Blueは未出走らしいが、母父Fastnet Rock、3代父Indian Ridgeともにバッキバキのスプリンターで、間違ってもT/T型のGalileoと母を配合してT/T型産駒を作らないぞという強い意志を感じる。
またいずれ動画でやるが、欧州でT型とかC型とかの概念を配合に積極的に取り入れなければならなかった種牡馬こそが欧州王Galileoであり、その理由は彼のミオスタチン遺伝子がT/T型だったからなのだが…。
まあそういうことで、Gleneaglesは大門未知子ばりの「私、絶対失敗(T/T型)しないので」コンセプトから生まれたマイラーなのだ。その父がショックアクションの優先祖先となる。
母Reset In Blue内には他にも仕掛けがあり、3代父Indian Ridgeは自分自体がTourbillon系つまりヘロド系である上、祖母Eurirsに対してAhonooraから連続ミニマム期種付けされているので、Tourbillon系としても効力がほとんどない。
さらに4代父Bound for Honourはその父Danzigのゼロ活性産駒、5代前はファラリスの直系と、母Reset In Blueは血統表の半分以上が空白域か面白配合で埋め尽くされた異端母ということになる。
しかもこういう牝系を2代にわたって走らせずにただ淡々と種付けして、ショックアクションを生み出すというゴドルフィン生産現場の懐の深さには、やはり凄みを感じる。
日本を代表する社台Gとゴドルフィンの一番の相違は、競走に関する執着の違い、かもしれないな。それぞれ2代続けての未出走馬からOP馬が生まれる確率みたいなものもわかれば面白いだろう。
ひとつ前、日曜10R朱鷺Sはもう一度ワンアフターで
前回アイビスSDで取り上げた1頭、ワンアフターが再び朱鷺Sで距離千四に帰ってくる。
実は彼「三夏適性」もバッチリの馬で、さらにパンパンの良希望なので、重馬場と距離不適による最近の凡走には目をつむり、ここがまさに最後のチャンスとみて一変激走を狙う。
ショックアクション、お見事でした。
ハヴァスも注目したんですけど、まだ気性が幼いですかね?逃げちゃいましたね。
先日とある記事を見つけました。ざっくりいうと
ショックアクションはクールモアの種牡馬から(ライバル生産ってことですよね?)。セールで見つけてきた馬で、去年そのセールパターンでヒットしたのがダーリントンホールだそうです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/bf581b3e10d7d939d815d137c24b60bb078f2c30
きちんと見極めて日本に連れてきて早くから結果出すのはすごいと思いました。
ショックアクションは馬場などの助けもあったかもしれませんが、ゴドルフィンの中では王道路線を進む、異端の若駒かもしれないし、年末は朝日杯を目指すそうです。注目しとこうと思います。
情報ありがとうございます。
なるほど、日本の血統サイトだけでは追い切れないおもしろい馬ですね。
母もちゃんとリステッド勝ってるし、セールは18年12月のタタソール当歳で赤本2019でも網羅できていないし。(ピックアップできたらスゴいけど)
しかし配合を見れば、やはりここでは負けない馬に感じます。
だからこそ、あえて★馬でない本馬を採り上げたんですし。
すごいなあ、世界に行けばこんな馬もお安く買えるんですよね。
厄災が収まったら、海外のセリ市場に出かけてみたいな。
ゴドルフィンの世界戦略、着々と進行中ですわ。
コメントありがとうございます。
やはりそうですよね。生産者ではないので末代までの影響力というのであればあまり使う事はないかもですね。種牡馬の影響力のある祖先は覚えていたら判別しやすくなりそうです。
サマーセール動画楽しみです。沢山いるので無理なさらずに。
こんばんわ!
今週のセレクション、サマーセールが終わってクラブが落とした馬を調べていて、ふと疑問に思ったことがあります。
一般的にインブリードクロスは5×5とか4×3とかで血の濃さが濃いとか薄いとか言われています。テシオ理論においては祖先の活性値の掛け算で0.125以上だとクロスの影響が残るは理解しているのですが、テシオ理論でもその数値の大きさと血の濃さは関係あるのでしょうか?それと例えば同じ計算値でも血統表の深さによって違いがあるのでしょうか?
テシオ理論にてインブリードは駄目なのは承知の上ですが、いいなと思った馬がNorthern Dancer5×5だけ残ってしまってどうしようかなと思ってます。
たくみさん、こんばんは。
サマーセール、実は私も見たかったんですよね〜。
9月に一度動画にしようかな?
クラブ特集終わったので、さっそく調べたいと思います。
さてインブリードの件ですが、テシオ理論では数値が大きいからといって「強いクロス」とは呼ばないようですね。
また数値が同じなら、深くても浅くても価値は一緒ですね。
0.125以上なら0.5でも2.0でも、2代でも5代前でも、すべて「クロス有」で統一ですね。
ただし数値の高い活性は、何代にも渡りクロスが消えない可能性が高いという意味ならば、活性値の高いクロスを、2代でも5代でも「強い=末代まで残る=影響力の高いクロス」と呼んでもいいのかもしれません。
シーザリオのサドラーズウェルズや、サドラーズウェルズとGalileoのようなメジャーで頻出する関係であれば、意味は多少違いますが、あえて強いクロスと呼んでもいい気がします。
一般に浸透するかは微妙ですけど。私はそう言われれば、意味はわかる気がします。