これはひとえに職業病です、ごめんなさい
これまでずっとドウデュースはシアトルスルー系の優先祖先を持つとばかり思っていたのだが、先日読者の方からご指摘を受け確認したところ、なんと単なる計算違いでドウデュースの優先祖先は他にいることがわかった。ご指摘いただいた方に感謝するとともに(Rhodesさん、ありがとう!)、今までの動画、記事内容にも一部誤りがあったことを深くお詫びいたします。
ドウデュースの5代血統内では母父Vindicationの活性値が高く、しかも優性期の祖先はここだけ。しかしそのVindication(2000)の父シアトルスルーは1974年生まれだから、2000−1974−1=25で活性値はミニマム、劣性期真っ盛りのはず。つまりVindicationは父シアトルスルーではなく母似の馬で、ドウデュースともどもそのルーツは母系をもう少しさかのぼる必要があったのだ。
で何を間違えたかというと、2000−1974の答えがオジさんには「16」に見えちゃったというわけ。なぜそんなヘマをしたのか。(老眼もあるけど)それは下二桁が「16」「17」下一桁が「8」「9」に見える暗算は「優性期、MAX活性、ゼロ活性を見つけたぞ」という胸の高まりでどうしても確認がおろそかになるから。つまりは今回なら思わず16という数字に思わず意識が吸い寄せられてしまったのだ。これは「95−77」と「95−78」の違いなどもそうで、私の中ではあるあるに近い失敗のひとつ。条件反射なんです。病気です。いや、ホントに申し訳ない。
ではドウデュースの優先祖先はどこに?
となればここでもう一度ドウデュースの優先祖先を探しておかなければならない。ドウデュースの遺伝が及ぶ5代前までなら、シアトルスルーとは別路線のStrawberry Road(豪)、Hail to Reasonがともに劣性期父なので、いったんはMysore(米・1964)という牝馬にたどりつく。シアトルスルー系ではなかったが、ドウデュースが米系優先馬であることは間違いなさそうだ。(ホッ)
ただこのMysoreという牝馬、自分の中に優性の父を持たない「女系」牝馬のようで、次の優先祖先候補はこれまたMysoreの5代前Asterus(1923)というフランス産馬にたどりつく。よって同じ米系といえどもシアトルスルーのようなゴリゴリのアメリカンではなく、少し欧州に寄った適性があることがわかる。
また残念ながらドウデュースの優先祖先はシアトルスルー系でないと同時に、種牡馬として伝える形そのものも少し微妙な感じ。ドウデュースはやはり母から一番良いスピードをもらった(自然①−1&6.8付)条件付き名馬だったのかもしれない。種牡馬になってからもサンデー系のようにはいかず、やはり「表」のスピードをもらった王道産駒を探すのが吉、ということだろう。
ダノンベルーガは大丈夫そうですよ
実はドウデュースと同じ3歳のライバル、ダノンベルーガもシアトルスルー系を優先祖先に持つはずの1頭。今回同時に確認したところ、こちらはどうも大丈夫そう。母父Tizway(2005)がMAX活性で、4代前Lomitas(1988)がゼロ活性。3代前のMalibu Moon(1997)はシアトルスルー直系だがここはミニマム期なので、直接見えているシアトルスルーを遡るのではない。
母父Tizway〜Tiznow〜Cee’s Song〜Seattle Song(1981)が5代までの優先経路で、そのまた父がシアトルスルーというわけだ。インテント系Tiznowの一族がこんなに繁栄しているのは、インテントの傍流ボス性発揮というよりは単純に馬の形がいいだけという可能性もある。
母父のTizwayは来日参戦したJCダート(阪神)ではからっきしだったものの、この時代の米国馬は右回り未経験がどうとか散々言われていたので、あの結果は度外視してよい(曲がりきれなかった?)。父の形そのものは日本でも相当期待できる。自身のMAX活性年2014年産駒に活躍馬がズラズラと並んでいるデータからも、間違いなくシアトルスルー系の恩恵を受けているだろうし。ダノンベルーガ自身も右回りの走りのバランスが悪いのはもしかしたら…。ま、考えすぎですかね。
これからの予定をポツリと(けっこう重大発表?)
動画の方は相変わらずぼちぼち。3歳G1血統解析(秋華賞、菊花賞)はとくに楽しみだから頑張ります。古馬のG1は気が向いたらね。今年は秋天も混戦ですか? なにかひらめいたら動画出します。
クラブデータはこのあとインゼルさん、ノルマンディーさん、ロードさんが残っています。インゼルさんは動画やカタログを見てからになるので、発売は10月の第1週くらいでしょうか。ノルマンディーさんはまたセプテンバーセールでも馬をお買いになりましたね。もうどんだけ〜という感じもしますが、データはあらかた蓄積されているのでまとめはそんなに苦労しない。ロードさんはまだ丸々仕事が残っています。けどロードさんのプレミアム募集?ってあれは何ですか? 絶対走るお宝馬ってこと? もし2頭とも満口になるならデータからは除外するかもしれません。走るんだからデータはいらないよねw
その他のニッチねた動画は出す暇がないかも。しかしこの夏にかけて新たに古本などをたくさん漁ったので、おもしろいネタはまだまだあります。そうだ、日本の種牡馬動画も出したいんだけど…ついつい違うことに目が行ってしまいますね。
いい機会だから先行してお話ししておくと、動画の定期配信は遅くとも来年いっぱいで終了とするつもりです。早ければ来夏にはお休みするかも。そのあとは不定期にポチポチとお伝えしたいことだけ出していきます。やる仕事が増えてきたし、大切なことはこれまでにもたくさん述べてきたつもりなので、あとは繰り返しになってもいけないから。その代わり、将来的にライブ配信ができれば楽しそうだな。
ライブはもちろん不定期ですが、まずは慣れるまで「小さな規模のクラブ募集馬検討会」をやらせてもらおうかな、と。夜10時くらいから飲みながらwフラフラ〜っと。 これならテーマ的にあまり混雑しないだろうし、2、30人くらいでぼちぼち囲んで、友駿さん、ターフさん、京サラさん、ライオンさん、グリーンFさんなどの中から1、2クラブ、忙しくない時期にという条件で。
だから社台系のデータを作っている時期はダメでしょうね。しかもクラブが小さければ小さいほど準備が助かるw データ販売をしないクラブ向けに何か1回でも恩返しできたらと思っています。毎年持ち回りできたら理想的ですね。ライブの練習がてらお付き合いいただけるなら、もちろん無料で、限定なしです。
なぜそっちへいくかといえば、実は来年早々から「個人データの販売」を中止させてもらおうと思っているから。さすがにこれも手が足りなくなってきました。申し訳ない。無料ライブで一気に皆さんにお返しできたらと考えていますが、正直、ライブの敷居は相当高いよねw ふふふ、それもわかっています。最初はうまくいかないよ、ヘルプさんでもいればいいんだけど。
で、ライブに慣れたら大物ゲストを呼ぶ、と。いや〜これは壮大な夢ですな。絵に描いた餅〜w
最後に、今後もYouTube以外のコンテンツ提供の場を探し続けます。そこで月のサイクルを解説する最終講義を完了したら、私のYouTuberとしての役割は終了です。そんな構想を練っています。
嬉しいことにこの秋も新しい方との出会いがあって、活動の幅がまた広がりつつあります。皆さんとのお付き合いは少しずつ変化していくのでしょうが、馬を愛する根っこの部分はいつまでも変わりありませんので、今後とも変わらずご愛顧いただければ幸いです。