▼高松宮記念2018 ついにこの舞台に立ったあの体力上位馬に一票投じる価値あり

過去成績のオモテをなぞるだけでは真相を見誤る

新装・中京コースで行われるようになった2012年以来、16年には初の「1、2、3番人気」で決着するなど、お堅い印象しかしなくなってきた春のスプリント王決定戦。

しかしながら、
17年 16番人気ティーハーフ 4着
16年 16番人気アクティブミノル 4着
15年 10番人気サドンストーム 4着
14年 15番人気エーシントップ 4着
13年 10番人気ハクサンムーン 3着
と、なにか、なにかひとつ間違えれば、天地がひっくり返るような大万馬券が生まれる素地は残している。

そして今年。
現王者はレッドファルクスで異存ない。前哨戦でも元気なところを見せてくれたが、その彼ももう7歳。
そろそろ世代交代の波が押し寄せる頃だが、はたして…。

 

指数1位はブログ開設以来の最高値91!

 

▼高松宮記念2018 基礎体力表

ノボバカラ     91
ダンスディレクター 72
ダイアナヘイロー  69
モーニン      69
ブリザード(香港) 62
キングハート    59
リエノテソーロ   59
レーヌミノル    59

ビップライブリー  56
フミノムーン    56
シャイニングレイ  53
ジューヌエコール  53
セカンドテーブル  53
ソルヴェイグ    53
ラインミーティア  50
レッドファルクス  50(平均)

セイウンコウセイ  47
スノードラゴン   44
ネロ        44
ファインニードル  41
レッツゴードンキ  41
ラインスピリット  31
ナックビーナス   28

G1にふさわしい、基礎体力にあふれる健康馬がそろった。

前回の阪急杯2018でもお話ししたとおり、レッドファルクスはごく平均の体力しか持ち合わせていない馬で、G1戦ではどうしても下位に位置してしまう。

が、これは逆に尾関知人厩舎の「厩舎力」がクローズアップされた証。
体力に恵まれない馬でもこういう厩舎なら素質開花させることができる。

 

世代交代といっておきながら推奨するのはもっとベテラン?

 

指数1位は(これは残念ながらダート馬でしょう)、ノボバカラ(牡6・父アドマイヤオーラ・天間厩舎)。

その指数は、驚異の91!
基礎体力の算出経過上、たしかに満点は100においているが、これは過去の種付け世代において奇跡が4回続いたことを示す「神の馬」(ラムタラではない)に与えられる称号で、実際は70を超えてくれば立派なG1クラスだ。

ただ、さすがにノボは次のダート戦で狙うのがスジというものだろう。

 

芝馬に関して実質指数第1位になるのが、ダンスディレクター(牡8・父アルデバラン2・笹田厩舎)。

とにかく若い頃から能力だけは傑出していたが、折り合いの難しさとここ一番での「欠席」癖、つまり肝心の体調が整わないことでよく知られ、「もうこのまま終わるんじゃないか」と思われた前走、またもや復活の気配。

今年阪急杯をひと叩きするプランもあったようだが、ええ、どうせ使えばどこか痛くなる馬なので、ぶっつけのほうが仕上げやすいんでしょう。

血統表で見ると、この馬は母父サンデーの「一世一代活性期」により、サンデーが優先祖先となり、そのサンデーはさらに4代前のHillary(1952・ハイペリオン系)という馬の影響を強く受けている。
このHillaryについてはまとまった記録がないが、調べると通算27戦5勝、1マイルあたりで芝もダートも走れたオールマイティであることがわかった。

重まではどうかも、時計のかかるタフなコース自体は向いており(09秒台での好走多数)、あとは鞍上の腕頼みと、どれくらい馬に運があるかに尽きるだろう。

 

ここまでハードル下げちゃうと浮上する香港勢

 

さて2番手グループのダイアナヘイロー(牝5・父キングヘイロー・大根田厩舎)、キングハート(牡5・父オレハマッテルゼ・星野厩舎)は、今年両馬ともに推奨時に重賞を勝ち、この「基礎体力理論」があながち的外れではないことを証明してくれた恩馬である。

だから応援したいのはやまやま(もちろん有力相手候補)だが、なにせ数値は平均よりちょい上のレベル程度ともいえ、ならばやっぱり注目すべきはブリザード(セン7・父Starcraft・香港)になるだろう。

 

7歳、しかもセン馬ということだが、全くムダ使いされておらず、むしろ順調に使えるようになったのはここ最近のこと。
過去には千八の香港クラシックCでも3着に入るなど、スタミナも十分。
稍重の成績がやたらいいし、ひと雨降れば今の中京にバッチリハマるとみる。

セン馬は「血統上のしがらみを断ち切った馬」であるから、本来なら血統を見る意味合いはかなり薄れる。

いちおうお話だけしておくと、優先祖先は母父Redoute’s Choice(栗毛・これはスプリンター)で、そこから3代さかのぼったNijinsky(鹿毛・クラシック)の影響が強いと思うのだが…
なにせ毛色が「栗毛」であること、また母系は豪州→米国→豪州と複雑な経路でつながっていることなどから、その生い立ちを探るのが難しい。

さらにこの馬が珍しい1月1日生まれというだけでなく、母も05年1月1日生まれであることなどから、なおさら父Starcraft経由の栗毛ではないような気が…。

 

そして今週の大穴馬注目馬は?

 

最後に大穴として挙げたいのが、リエノテソーロ(牝4・父Speightstown・武井亮厩舎)。
体力表を上から順に見てまだ今年激走していない馬、人気が全然ない馬なら、もはや彼女一択だろう。

体力馬らしく、叩き良化タイプ。とにかくスンナリよりキツい流れがほしい珍しい牝馬で、それが芝でもダートでもやれている原動力。

優先祖先は父Speightstownなので、祖先ではなく父の毛色をそのまま継いでいる。
マイルを走れるのは体幹がしっかりしている証拠であり、本来は出入りの激しいスプリント戦こそ、彼女の持ち味が輝く舞台であると考えるが…。


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